★ 森林へ行こう! 高い所は馬鹿が好きと言いますが、今までの自分は本当におバカでした。ひたすら頂上のみめざして登り、山の景色しか見ていなかったのです。最近やっと目にとまるようになったのですが、家のまわりにも、木も草も実もきのこもあり、昆虫が暮らし、鳥が鳴き、いろいろな生き物がいることに気付きました。 そんな折、森について学ぶ機会に恵まれ、森に出かけるようになりましたので、宮城県の森のある公園を紹介してみようと思います。 ◆昭和万葉の森 (黒川郡大衡村大衡) ◆やくらい高原 田谷地沼 荒沢自然館 (加美町字鹿原田谷地) ◆松島海岸 福浦島 県立自然植物公園 (松島町松島) ◆七ツ森 蛇石せせらぎの森 (黒川郡大和町宮床字高山) ◆県民の森・青少年の森 (仙台市、利府町、富谷町) |
概 要 感 想 |
昭和天皇が植樹された赤松林や、落葉樹の森のなかに、遊歩道がある。万葉集に歌われた植物が植栽され、万葉歌碑も設置されている。植物の解説板もある。園内を散策しながら、植物を愛で、万葉の時代に想いをめぐらすのも風雅。手入れされたきれいな公園です。※7月下旬、赤松林の中に咲くヤマユリがみごとだそうです。 |
場 所 交 通 |
国道4号線を仙台から盛岡方向へ。泉、大和町を過ぎ、大衡町役場を目指して、4号線を右折。役場の裏手が公園になっています。仙台南部から、車で約60分です。駐車場無料。 |
所 在 地 問い合せ |
昭和万葉の森管理事務所 宮城県黒川郡大衡村大衡字平林117 TEL022−345−4623 |
利用時間 休 園 日 入 園 料 |
4月から10月→午前9時〜午後4時30分 11月から3月→午前9時〜午後4時 休園日→12月28日〜1月4日 , 入園料無料 |
公園面積 | 22.65ヘクタール(東京ドームの4.84倍) |
園内施設 | 遊歩道11本、5600m、万葉歌碑48基、駐車場 万葉の館集会館(48畳広間、8畳の茶室)←有料 万葉茶屋(食事処、休憩所) |
周辺施設 | ふるさと美術館(菅野廉記念絵画常設展示) 万葉クリエートパーク(アスレチック遊具、ローラー滑り台等) |
↑ギンラン ラン科 銀蘭。背丈は15cm弱で、日陰にあり、小さな白い花が愛らしい。 |
↑イカリソウ メギ科 日陰にあり、群生していました。葉の陰に花があるので、目立ちません。 |
↑ショウジョウバカマ クローンでもふえるそうです。土手にかなり群れて咲いていました。 |
↑ウスバサイシン 地味ですが、壷形の枯れ葉のような花が葉っぱの根元にあります。 |
↑ミズバショウ サトイモ科 名残の花が一つ。葉が大きく育っていました。 |
↑シャガ アヤメ科 湿地に群生していました。 |
↑ジシバリ キク科 地縛りと書くようです。 |
↑マムシグサ サトイモ科 茎の部分が蝮に似ていることからの命名だそうです。 |
↑トウゴクミツバツツジ ツツジ科 雄しべが10本なので、ミツバツツジと区別ができるそうです。 |
↑ニワトコ スイカズラ科 小さな白黄色の花が咲いていました。8月には赤い実が熟すそうです。 |
↑コナラ ブナ科 宮城の雑木林の重要な構成種だそうで、黄褐色の花が垂れていました。 |
↑コナラ ブナ科 椎茸栽培の原木などに利用され、どんぐりが実るそうです。 |
↑アオハダ モチノキ科 花は緑白色で小さく、秋に赤い実がなるそうです。 |
↑ヤマツツジ ツツジ科 山野に最も多いツツジだそうです。 |
↑ウワミズザクラ バラ科 昔、この材に溝を彫って占いで使ったそうで、上溝桜からの転化とも。 |
↑ウワミズザクラ 白い小さな花が円筒状に集って咲いていました。 |
↑アオキ雌株 雌雄異株の常緑低木。雌株は冬に赤い実をつけるそうです。 |
↑アオキ雄株 岩手県以南に分布し、平地、丘陵地の林内に普通に見られるそうです。 |
↑アズサ カバノキ科 正式にはヨグソミネバリだとか。折るとメンソールの香がするそうです。 |
↑万葉呼名「あずさ」 アズサの木の根元にあった銘板 板に書かれた歌の意味など |
↑カシワ ブナ科 柏餅の葉っぱになるのね。まだ柔らかそうです。 |
↑ミツマタ ジンチョウゲ科 本当に三つの又に枝が分かれています。花は終わりで、本来は黄色。 |
↑シラカシ ブナ科 宮城県以南に分布するそうです。 |
↑アオダモ モクセイ科 野球のバットなどの材に利用される。タモはトネリコのことだそう。 |
↑ハリギリ ウコギ科 幹や枝にトゲが多く、葉が桐に似ていることからの命名だそう。 |
↑リョウブ リョウブ科 樹皮がサルスベリに似てすべすべしている。 |
↑ホオノキ モクレン科 朴葉みその葉っぱ。材は家具、彫刻、版木などに用いられるそうです。 |
↑サワフタギ ハイノキ科 沢をふさぐように、葉が密集していることが名前の由来だそう。 |
↑ブナ? ブナ科 葉の側脈が7〜11本だそうです。先生に教わりましたが、画像がどちらか解らなくなってしまいました。 |
↑イヌブナ? ブナ科 葉の裏に白い毛があり、側脈が10〜14本だそうです。ブナに比べて葉が柔らか。 |
↑クリ ブナ科 高さ12〜20mの落葉高木で、樹皮は黒灰色で、縦に深く裂けるそう。 |
↑クリ ブナ科 6月に花が咲き、実は食用になるそうです。 |
↑カツラ カツラ科 葉がハート型です。この形で対生するのはこれだけだそうです。 |
↑アサダ 葉の手触りがふわふわしています。 |
↑クヌギ ブナ科 岩手県以南にみられるそうです。 |
↑マユミ ニシキギ科 昔この木から弓を作ったことからの命名。うす緑の小さな花がついていた。 |
↑キクモモ バラ科 鮮やかな色で、花びらが菊のように裂けている。観賞用だそう。 |
↑ユズリハ トウダイグサ科 福島県以西の分布で、暖地の山中に生えるそうです。 |
↑シロヤシオ ツツジ科 ゴヨウ(五葉)ツツジともいう。岩手県南が分布の北限だそう。 |
↑キブシ キブシ科 黄色い花房を藤にたとえキフジとも呼ばれる。 |
↑ウルシ ウルシ科 アカマツ林内に多みられ、触るとかぶれる人もいるそうです。 |
↑アカマツ マツ科 左の柵の中に昭和天皇お手植えの松があります。 |
万葉の森に関する補遺 あづさ弓春山近く家をらし續ぎて聞くらむ鶯のこゑ
久々に古典をのぞいてみました。書店には、昔はあった肌色の岩波文庫はどこにもなく、コミック本が文庫の書棚の半分を占めています。売れないからでしょうが、残念に思いました。仕方なく図書館に行って調べました。 上記の歌は、離れて山里に暮らしている人を思って詠んだのでしょう。私も鶯の声のように、絶えることなく待ち続けておりますよ、という切ない心情も伝わってきます。たまにはいいですね、万葉びとの想いにふれるのも。 |