直線上に配置

金華山(445m)きんかさん

2005.5.1(日)の記録
※記録が古いので他の最新情報もご確認下さい
 概   要  島であるため船で行くのが他の山に無い特徴。登山道には神社が三つもある有り難い山。登りはなだらかで、危険な箇所もない。牡鹿半島の島々や海の眺望もよく、千畳敷などの景勝地もある。又、鹿や猿もおり、ブナの大木など見所は多く、低山の中でおすすめ度は高い山だ。
 尚、海岸沿いに植林されたアカマツの立ち枯れ(松くい虫の被害)とそれを食い止めようとする努力の跡も、金華山の現実の姿。
 場   所
 交   通
 仙台東部道路の仙台東から乗り、三陸自動車道の石巻河南で降りる。片道料金1500円。牡鹿半島の尾根を行く牡鹿コバルトライン、石巻湾の海岸線を通る石巻鮎川線のいずれかで鮎川漁港へ。鮎川から金華山へは、定期船(往復1800円)がでている。
 注   意
 事   項
 定期船が2社ある。季節によって運行時間が違うので(冬は1日2便だけ!)事前に船会社のHPで時刻表のチェックが必要。団体でなければ、予約なしでOK。また最終便に乗り遅れると、島に宿泊することになるので、下山が遅くなりそうな場合は、チャーター便を交渉できる船会社を選ぶとよい。
 コ ー ス
 タ イ ム
仙台→(高速道石巻を経て車約2時間)→鮎川港→(船15分)船着場→(歩20分)→黄金山神社→(歩40分)→水神社→(歩20分)→金華山山頂→(歩15分)→天柱石→(歩55分※蕨採り)→千畳敷→(歩1時間55分※蕨採り)→金華山灯台→(歩1時間20分)→船着場→(船15分)→鮎川→(高速道車2時間)→仙台
※蕨を採った時間も含む、歩行時間5時間45分(休憩含まず)
 ★男性2名、女性3名 ★晴れ
 ガ イ ド
 ブ ッ ク
「宮城県の山」山と渓谷社:地図「金華山」1/25000図

※カシミール3D使用  ※地図をクリックすると拡大します

 メンバーはいつものマラソンチームの皆様(師匠、救世主、神さまの
三役そろい踏み)です。金華山の神さまはヤキモチ焼きの女神で、
昔は女人禁制の霊島だったそうです。現代に生まれてよかったです。
←鮎川港の船の切符売り場

 仙台から、高速道を使って2時間で鮎川へ到着。
 金華山に渡る船会社は丸中汽船梶A葛煢リ山観光の2社あり、後者が最終時間が遅くても迎えに来てくれるという事だったので、そちらにする。どちらも往復1800円。
←港の浜焼き屋台

 朝8時半で、土産物屋はオープンしていなかったが、浜焼きの屋台はもう準備OK。
 
←金華山クルーズ、なべちゃん号

 20人乗り位の船に、お客さんは10人位。葛煢リ山観光の定期船は9時10分発だが、8時30分に出航してくれた。(随時便あり) 
 ※ちなみにこの日の定期船の鮎川始発は8時10分、金華山最終便は16時20分。一日往復8便ある。
←鮎川港を後にして

 鮎川湾内は波が静かだ。湾を出ると、外洋になるのか波が高くなり、船が揺れて、写真を撮るのに難儀する。でも、帰りの船の揺れに比べればさざなみのようです。
←金華山の船着場

 高速船なので、15分で到着。早い、早い。船の往復切符には、連絡先の電話が記入されており、登山を終えて連絡すれば、迎えに来てくれる。4時20分の定期最終便以降でも迎えに来てくれるのは、金華山観光社の船のみ。
←神社の鳥居

 大型船で着くと、無料のバスで、神社まで送ってくれるサービスもあるらしいが、我々は歩きます。
 境内には根元の直径が2.1mもある御神木のケヤキがあるそうだが、気が付かなかった。
←金華山の鹿

 人慣れしているのか、カメラ目線の鹿。
 吉永小百合が歌っていた♪〜腰をおろせば鹿のふん〜、ふんふんふ〜ん黒豆よ〜♪の歌を思い出す。
←階段あり

 けっこう長い階段の上に、黄金山神社はある。奥州三大霊場の一つに数えられるそうです。200円で、護摩に焚く木札に願い事を書いて奉納しました。
 3年続けて参拝すると、その後一生お金不自由しないそうです。写真のお三方は2年目です。
←神社の脇から登山口

 神社の本殿の右脇が、登山口になっている。立て札があり、ここから登山道になります。
←沢コース

 貯水地を左に見ながら、枯れた沢を登っていく。スミレやヒトリシズカなどが、道脇に可憐な花を咲かせている。
←歩きやすいなだらかな道

 ガイドブックにも、船着場の看板にも紹介されている遊歩道。もっともポピュラーな道であるため、道はよく踏まれており、歩き易い。
 15分程登ると道脇にブナの大木があり、そこで記念撮影をする。
 
←清水石

 約30分で、清水石に着く。水が湧いているようだ。旧ガイドブックには、動物が多いので飲料水は神社で、と書いてある。
 木がガサゴソする方向を見ると、サルやシカがいたりする。サルの糞らしきものもありました。
←明るい沢道

 石の階段を登りつめるとその先に、お地蔵さんのある水神社があります。神社からゆっくり登って、40分で到着です。
←小さなお社の水神社

 人の背丈ほどの小さなお社だ。背後には、山桜が咲いている。
 2体のお地蔵さんの脇で、休憩をする。
←水神社の看板

 頂上まで420m、社務所まで1000mとなっている。「祭神 天水分神、国水分神」とあるがよくわからない。
←防護柵

 鹿などの動物の食害から、植物を守る為の防護網が張られている。
 師匠によると、タラの芽などもあったそうで、人の採集からも守っているのだろう。
 柵を過ぎるともう海が見えます。
←稜線に出ました!

 北北東を見ています。右から足島、江ノ島、平島が見えます。おだやかな海です。
 ♪四海波静かにて〜
       国も治まる時津風〜
海の見える山というのも、趣きがあります。
←なだらかな尾根

 八合目の道標を右に折れると、風も無く気持ちの良い尾根道になる。
 頂上まであと、15分くらいの所です。
←鮫浦湾を望む 

 霞んで突き出ている寄磯崎の向こうが女川湾だ。女川からも金華山に観光船が来ている。神社に登る途中で、木立が途切れて視界がいい場所からの眺めです。頂上まであと5分。
←大海祇(おおわだつみ)神社

 神社の脇の登山口から、休憩込みで
1時間10分で到着しました。
←尾根コースの下山口

 神社の西側に尾根コースの下山口がありました。展望がよさそうです。
←山頂の人々

 石巻高校(?)の山岳部ご一行と出会う。大きなザックを背負い登っている。
 登山のインターハイの宮城予選は蔵王で、全国大会は千葉県だそうです。がんばってね。
←石のベンチ

 ここから下の写真の景色が眼下に広がっている。11時近かったが、千畳敷で昼食をとる予定だったので、そのまま下ります。
←二ノ御殿鞍部は右へ

 我々は、千畳敷コースなので、左に下っていきます。「宮城の山」の旧版には、我々のコースが紹介されているが、新版では、右に折れるコースを掲載している。
←千畳敷を目指して
 
 千畳敷は桟橋のほぼ反対側で、島を半周歩くことになり、時間も山頂から休憩無しで2時間30分かかる。船の最終時間などを考慮して、新版では65分で桟橋まで下れる二ノ殿鞍部コースを掲載したのだと思います。
 
←整備された道

 歩く距離が長いので、人があまり歩かないコースかと思っていましたが、遊歩道となっているだけあってよく整備されています。
←天柱石

 下山開始後、12分で到着。山頂で休憩しなかったので、大きな岩の下でで一服する。
 海が見える。穏やかな日です。

 天中石についてはこちらへ
←大きな岩の道

 天柱石を過ぎると、あたりに岩が目立ちはじめる。大岩の間を通って下りますが、危ない箇所はありません。
←平坦になってきました

 コバイケイソウ?のような葉っぱが群生している。谷道を下っているので、平坦な所には、湿地もある。
←ワラビを採る人々

 実は、去年も金華山に来たメンバーから、千畳敷付近にワラビが沢山あると聞いていました。ホントにあるある。蛇の怖いのも忘れ、ワラビ採りに熱中しました。袋一杯になりました。
←針葉樹林帯に入ります

 国の委託で石巻の林業会社が、金華山の国有林の造林を1910年から手がけてきたそうです。島の中央部にあるブナやモミの原生林を守る為にアカマツを海岸部に植えたそうです。「松林が危ない!」より
←道標あり

 左に行くと大函崎方面に行くのだろう。まっすぐ行くと千畳敷の海岸に出ます。
←海岸がみえました

 休憩やワラビ採りも含めて、頂上から、1時間40分かかりました。通常は40分の道のりです。
 白い岩と青い海のコントラストが美しい。この辺りの岩は、黒雲母花崗せん緑岩だそうです。「宮城県の地質案内」より。
←千畳敷

 12時半になっていました。広い岩の上にいい休憩場所があり、そこでゆっくり昼食をとりました。今回は、金華山観光社の船が遅くなっても迎えに来てくれるという約束なので、最終便の時間も気にせず、のんきでした。
←林道

 千畳敷付近には、ワラビが夢に出そうなくらいあって、皆大満足でした。
 でも、林道には、伐採した枯れた松の丸太が沢山ありました。緑が少ない島に来て、ワラビを採るのは、いががなものか・・・。
 帰ってきて写真を見ながら、ちょっと心が痛みました。
←道標あり

 金華山は、南三陸金華山国定公園になっている。※金華山の周囲は約26Kmあるそうです。
←立ち枯れが目立つ

 千畳敷から灯台に林道を進むにつれ、だんだん白い立ち枯れが目立つようになる。松食い虫の被害は昭和50年石巻市大門崎で発生して以来、全県的広がりになっているそうです。(宮城県産業経済部林業振興課資料より)
←伐採された枯れ木

 平成16年はこれほど伐採されていなかったそうです。大変な労力と経費がかかるのだろうと想像しますが、松食い虫の被害の拡大をおさえる為には必要な処置なのでしょう。
 
←禿げた岬

 木がなく丸裸の岬。悲惨な状況になっていました。
 ちなみに宮城県内には、4つのNPO(特定非営利活動)法人がある。その中に平成16年8月に設立された、「NPO海岸保安林環境整備」という団も、松食い虫被害対策への取組を行っているそうです。(森林整備課業務資料より)
←灯台への道

 灯台へ下る手前にトイレがあるが、入口が塞がれ使用不能となっている。
 千畳敷から金華山灯台まで、30分の林道歩きだが、我々はワラビを採っていたので1時間50分かかりました。
←金華山灯台

 帰りの船で、金華山からアメリカまで島がないと解説があったが、地図で見たら、本当に空白。金華山の緯度をたどると、サンフランシスコ付近でした。
 この灯台は大きな役割を果たしてきたのだろう。ここにもシカがいました。
←林道を行く

 灯台から20分位の所です。まだ立ち枯れが目立ちます。道の脇には、伐採された松のチップが撒かれています。土壌を改良しているのでしょうか。
←道標

 道標の文字がよく読めないが、灯台から林道を45分歩いたところです。灯台の付近に比べると、樹林に緑が多くなります。今回歩いた林道沿いでは、千畳敷から灯台付近が一番立ち枯れがひどい状況でした。
←夕暮れの海

 灯台から休まず歩いて1時間。桟橋の1キロ手前で、4時20分となる。最終の船便はもう出てしまったので、チャーター便となる。足の速い男性チームが先に桟橋に到着して、迎えの船を頼んでくれていました。
←桟橋はもうすぐ

 灯台から5.5km。海岸沿いの平坦な林道でしたが、1時間20分もかかりました。
 行きは穏やかでしたが、低気圧が来ており、海は午後からうねり出した。小型船では転覆のおそれがあるため、で、45人乗りの中型船が手配され、迎えに来てくれました。

←帰りの船は大揺れ
 防波堤を過ぎると、凄い波が幾重にも襲い掛かかる。後ろの座席に乗るように言われた意味が判明。船首は波頂に天を突くように押し上げられると、今度はまっ逆さまにV字谷にたたきつけられた。体が振り飛ばされないように座席の鉄棒にしがみつく。スリル120%!ジェットコースター顔負けの貴重な体験に皆大満足。無事、鮎川に戻りました。
 
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●出あった植物と昆虫


←ミミガタテンナンショウ
  (耳形天南星)

  奇抜な姿は、林の中で存在感がある。でも、ほおずりはしたくないかな。あなたもされたくないって?(^・^)
←ヒトリシズカ(センリョウ科)

 花は茎に一輪づつ咲くが、群れて咲いている。(一人静)
 その他にスミレ、カタクリ等があったが、ピンボケで、掲載出来ませんでした。(^^ゞ
←ワラビ(ワラビ科)
 家に持ち帰ったら理系の友達が来ていた。「木炭の灰をかけて熱湯に浸せばいいらしいけど、灰はカップで何杯なの?」と聞いたら、「蕨のアクはアルカリ性の水溶液に浸せば抜ける・・・灰は何杯入れてもPH10以上にはならない・・・少な過ぎちゃだめだけど」何だか余計難しくなった。結局熱湯が熱すぎて、蕨が柔らかくなってしまったが、美味しかった。※重曹でもいいそうです。
 
←松の倒木に生えるきのこ

 ヒトクチタケ(一口茸)
 枯れて間もない松に発生し、食べられないそうです。
←糞と虫

 オオセンチコガネ(コガネムシ科)。体長2cm。金華山に多く、シカの糞の大部分を処分してくれるそうだ。「宮城の昆虫」より
←ニホンジカ

 2002年にはサルが235匹、シカは約500頭だったそうです。サルが漸減しているのに対し、シカは増えているそうです。
 シカの角は春に落ち、春の終わりごろからふくろづのが再び生え始め、冬にふくろがむけて立派な角になるそうです。へ〜。
「町林が危ない」、「動物の図鑑」より
 
参考文献「宮城の巨木・古木」河北新報社、「宮城県の地質案内」宝文堂、
「宮城の山」旧版・新版 山と渓谷社、「宮城の野草」河北新報社、
「松林が危ない!」無明舎出版、「動物の図鑑」小学館

※ 記載事項に関して、一切の責任は取りかねますので、ご了承下さい。
また誤りがあれば、どうぞ
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                金華山に関する補遺


●天柱石
 一名水晶石とも言われるが、白石英が変化したもので、天に向かって立つ高さ約20mの姿は柱のような形から、この名がある。昔は現在の2倍の高さであったが、落雷のために、折れて今の姿となり、折れた石は、海底に沈んだと伝えられている。銭を投げて、石の頂に留まれば、願い事がかなうと信じられている。(案内板より)

松くい虫について
 体長約1mmのマツノザイセンチュウが引き起こすザイセンチュウ病。(略)北米から輸入材とともに移入した。原因が明らかになったのは、1971年のことだ。(略)この外来種の線虫が日本在来のマツノマダラカミキリに取り付き、絶妙の共生関係を築いて急速に増えていった。(略)
                「松林が危ない!」河北新報社編集局編 より抜粋
 ※昆虫だと思っていたら、外来の線虫でした。
 ※被害は青森を除く東北全県に拡大しているそうです。マラソンで行った男鹿半島の防風林のアカマツ、山形県遊佐町吹浦の海岸林のクロマツも被害甚大だそうです。

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