鹿狼山(429.9m)かろうさん |
概 要 | 宮城と福島の県境にある山。両県から登れるが、福島側には登山口に、鹿狼温泉があり、コースもよく整備されている。5月は桜、山吹、ツツジが咲き、みごとだ。危ない箇所はなく、家族連れで、四季を通じて楽しめる。手軽に登れるので、入山者も多いが、海も見え、南西の山々の眺望も良いので満足度の高い山です。 |
場 所 交 通 |
車では国道6号を相馬方向に走る。新地から、県道273号に右折し、約4km程行くと、鹿狼山登山口の看板がある。看板を右折し、1km余りで、正面に鹿狼温泉の赤い屋根が見える。温泉の左手前に駐車場(無料)がある。 |
注 意 事 項 |
山中に水場、自動販売機は無いので、水筒は持参してください。(他の山にもありませんが、この山は観光客が多いので念のため) |
コ ー ス タ イ ム |
仙台南部→(車60分)→登山口駐車場→(歩4分)→貯水池分岐→(歩1時間15分)→鹿狼山山頂→(歩30分)→貯水池分岐→(歩4分)→駐車場→(車60分)→仙台南部 ※女性単独 ※写真を撮りながらゆっくり登りました |
ガ イ ド ブ ッ ク |
「宮城県の山」山と渓谷社:地図「丸森」「新地」1/25000図 |
5月1日、あまりに天気が良いので、昼までに帰る予定で、単独で出発。 マイペースでのん気なひとり旅も、ときにはいいものです。 |
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→格好のいい鹿狼山 亘理から山元、新地と連なる山地の末端に、鋭角に見えるのが、鹿狼山だ。槍のようにも見える。新地のマッターホルンなんて思うのは私だけ。(坂元から眺めると、本当に尖って見えます) |
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→新地町役場前 連休の混雑を避け、海沿いの相馬亘理線を往復走った。6号線より信号が少ない。釣師浜海水浴場を右折、役場を過ぎ、6号線を渡り、273号に入って行く。 |
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→鹿狼山遠望 273号に入り、民家が途絶えると、田園風景の奥に、鹿狼山が見える。山頂付近で木のある部分とない部分が分かれている為、特異な山容が目を引く。 |
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→登山口の看板 6号線から4キロ余り走ると、鹿狼山登山口の案内板が出ているので、右折する。約1キロで、鹿狼温泉に到着。温泉手前の左側が駐車場になっています。 |
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→トイレと駐車場 きれいなトイレだ。地元の老人会のご婦人お二人が、ボランティアで掃除をなさっておられた。床を手で拭き、雑巾を何回もゆすぐ姿に、心を打たれた。トイレットペーパーあります。 |
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→鳥居をくぐる 温泉の左手の案内板を見て、登山口に入っていく。入り口には鳥居があります。 |
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→山吹が花盛り 天気もよく、すがすがしい日だ。まず、山吹の黄色の歓迎を受ける。 |
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→道標あり 貯水池が正面にあり、右に登るのが、展望の森コース、左に登るのが、樹海の森コース。私はなだらかな左手のコースに入って行きます。 |
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→杉林の樹海 ツヅラ折りの幅の広い散策路です。スミレやエンレイソウ、ツツジ、ヤマブキなど花が多い山です。 写真を撮りながら、ゆっくり登っていきます。 |
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→杉と雑木の分かれ目 しばらく行くと、杉林とお別れして、雑木の林に入っていきます。 写真を撮りながら登ること、30分の付近です。 |
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→気持ちの良い木々の緑 木々の若葉が美しい。♪鮮やか〜な緑よ、豊かな緑よ〜・・・かおる〜かおる〜若葉がか〜おる〜♪こんな歌を大昔に歌ったような気がするが。 |
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→ツツジの蕾 あと、1週間もすれば見事に咲くだろう。今年は鹿狼山も2月に積雪があり、いくらか花も遅れているはずなので、通常はG・Wの連休には、花は見ごろだと思います。 |
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→よく整備された道 登山道というより、散策路と呼ぶにふさわしい、歩き易い道です。木々には案内板が付けられ、大人も植物の勉強になります。 |
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→尾根に出ました 両側の見晴らしが良くなり、木々の間から景色が見え始めました。ゆっくり歩いて50分の付近です。 |
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→海側の景色 だいぶ登ってきました。新地の町のあたりでしょうか。ため池も見えます。 この付近には大きな桜の木もありました。 |
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→道が右に回りこんでいます 山頂付近の植林帯のへりを歩いていきます。相変わらず、なだらかな道です。 |
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→主稜の尾根に出ます いよいよ主稜の尾根道に出ます。尾根の右側が福島県相馬郡新地町、左側が宮城県伊具郡丸森町です。 |
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→ドウダンツツジ ドウダンツツジが白い可憐な花を咲かせている。案内板もある。その向こうにはヤマツツジが咲いています。山頂付近が花盛りの珍しい山です。 |
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→頂上直下です ツツジの奥に、神社を守る杉木立が見える。あの杉木立が特異な山頂付近の景観を作っていたのでした。 ツツジの道を進みます。 |
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→素晴らしい景色 頂上の直下には、東(海)側の素晴らしい景色が広がっていました。釣師浜付近だろうか。天気はいいのですが、春霞でぼんやり見えます。 |
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→霞の奥に相馬港がみえる 東から、南に目をやると、相馬港の埠頭と松川浦が見えました。松川浦の堤防を走ったこともありました。 |
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→神社の鳥居 景色を楽しんで、後ろを見ると、神社の鳥居と東屋があります。階段の奥には、神社のお社が見えます。お社の左側が広場になっています。 |
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→広場で憩う人々と展望 神社のお社が石垣で一段高くなっています。快晴で展望はいいが、残念ながら霞んでいます。 霊山がかろうじて見え、地図で確認して、やっと岩岳を探す。蔵王は山頂付近の白い雪を、何とか確認できました。 |
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→ツツジがきれい 日当たりがいいのか、頂上の方がツツジが見ごろになっていました。 山頂なのに、風も無くのどかです。写真を撮り花を愛でながら、ゆっくり登って1時間15分。いい山です。 |
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→広場から神社を眺めると 小さなお子さんや、年配のご夫婦など、あとから続々と登ってきていました。皆に愛される由縁がわかりました。 花の多いこの時期は、特におすすめです。※毎年元旦には初日の出を見る登山が行われているそうです。 |
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→帰り道の分岐 神社の階段を下り、もと来た道を少し戻ると、左手に道標があります。こちらが、展望の森コースの下山口です。 ※展望はさほど良くありません。樹海の森コースより、傾斜があり、石の階段が多くあります。 |
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→桜もきれい 桜の種類は判りませんが、樹海の森コースにも、こちらにも、数本見られました。 |
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→素敵な斜面 手入れされたお庭のような、素敵な斜面です。 |
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→ベンチもある 11時になっていたが、まだ山はすがすがしい。ちょうど登りの8〜9合目付近に、ベンチがあり、老夫婦が一息入れていました。 |
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→整備された道です いくらか急坂がありますが、このコースも危ない所はありません。階段も、旧ガイドブックには、1段が高くて歩きにくいと記載されていたが、改修されたのか、下りに関しては、全くそのようなことはなく、歩き易い道でした。 |
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→杉林と雑木のミックス たまに植林地帯をかすめたりしながら、下っていきます。 樹海の森コースとは違った花も見られ、今回は非常に満足しました。 |
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→貯水池にもどる みなさん、観光客スタイルで気軽に登ってきています。 頂上から、ゆっくり下って、約30分で、貯水池の分岐に到着しました。 |
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→りっぱな桜の木 鹿狼山神社の大祭が、ヤマザクラが咲く頃に行われるそうです。 |
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→鹿狼温泉 水車があります。ひなびた感じの一軒宿です。 |
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→駐車場は満杯 朝は7〜8台だったのが、数えたら40台位になっていた。駐車場が満杯なので、道路脇にも車が置かれていました。 お昼近くになったので、急いで家路につきます。天気もよく、いい時間が過ごせました。 |
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→鹿狼山 中央が鹿狼山。山頂の神社付近の木が特徴的なので、すぐわかります。 ●登山報告終了● |
●出合った植物 →ムラサキケマン ケシ科。紫華鬘と書く。花の垂れ下がったようすが、仏前の装飾品(華鬘)に似ていることからの呼び名だそうです。 「宮城の野草」より |
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→イタヤカエデ カエデ科。カエデ類の中では、宮城ではよく見られるそうです。 材は家具や化粧合板、床板などに用いられる。「宮城の樹木」より ※樹木は、他にも沢山の種類に案内板が設置されていました。 |
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→エンレイソウ ユリ科。名前は「延齢草」の意味。食当たり、腹痛の薬に用いた。 「宮城の野草」より |
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→ヤマツツジ? ツツジ科。日当たりのいいところから咲き始めている。 |
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→チゴユリ ユリ科。背丈が小さく、うつむいて咲くので、花は目立たない。アップに撮ると、ユリの種類なのだと納得できます。 |
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→モミジイチゴ? バラ科。キイチゴともいう。日当たりのいい所を好み、オレンジ色の果実をつけるという。「宮城の樹木」より |
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→ヒトリシズカ センリョウ科。また出会いましたね。やっと名前を覚えました。 |
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→タチツボスミレ? スミレ科。 あちこちに見られました。 |
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→ドウダンツツジ ツツジ科。山で見た事がなかったので、珍しい花なのかと思っていたら、近所の生垣になっていた。 鹿狼山では、頂上付近に見られる。きちんと道の脇に並んでいるので、たぶん植えられたのでしょう。 |
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→エゾタンポポ? 帰化植物のセイヨウタンポポは、花の裏のギザギザが反り返っているそうです。この写真ではよく判りません。 |
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→ヤマザクラ? バラ科。奥羽山脈にはヤマザクラはないそうで、よく見られるのは正式にはカスミザクラというらしい。新葉が緑色がカスミザクラ。赤っぽいのがヤマザクラの特徴だそうだ。これは??「宮城の樹木」より |
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→ユキヤナギ? バラ科。自生のものは、宮城県南部以南にあるそうです。「宮城の樹木」より |
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→ツルカノコソウ? オミナエシ科。「宮城の野草」より |
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→キジムシロ? バラ科。「雉の座る筵(むしろ)」の意味だそうです。「宮城の野草」より |
鹿狼山に関する補遺 ●鹿狼温泉 入浴料400円。かなりひなびた温泉。湯は透明で、単純泉だそうです。 鹿狼山の登山口にあります。
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