コラム4:
「異教徒-経典のシステム-」
今も昔も、異教徒に対しての攻撃は続いています。
世界的 テロリズムから地元の冠婚葬祭のしきたりにおいてまで、
宗教戦争は今もなお続いています。
なぜ、異教徒を攻撃・排斥するのか、
それは信仰に原因があるのではないでしょうか。
信仰とは、ある超越的な対象に対して、人々が崇め奉ることです。
そこには何の疑問もありません。
疑問自体が愚問なのです。
なぜなら、人知を超越した存在に対して、
人間が理解などできないのですから。
ではどうやって、人間は教えを賜るのでしょうか。
それは経典という教科書です。
経典には超越的なものが述べた言葉が書かれています。
信仰を持つものは経典からすべてを学びます。
経典を読んだ人は異教徒を拒絶します。
ある経典によって行動規範を得たものは、
別の経典からのそれを理解できないからです。
お互いにとって、行動規範を変えることは論外なのです。
宗教とは一見無縁のように生きている今の現代人ですが、
教科書という経典により行動規範は作られ、
宗教戦争を今もなお続けています。
宗教はその経典を読む人に対してのみ寛容なのです。
2005/5/5
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