コラム1:
「バイクの上で死ぬというアメリカの死生観」
アメリカ映画にKnightRidersという映画があります。これはみんなの知っている黒い車の出てくる、あのナイトライダー(KnightRider)ではありません。
簡単なあらすじとしては、いわゆるバイクの奇劇団の話で、馬ではなくバイクに乗って中世の騎士の決闘を演じます。詳しい話はともかく、その団長は最後に一人引退して、一番弟子とともに放浪のたびの末にトレーラーと激突して散ってしまいます。
彼はそれで幸せであったのだと一番弟子が一言残します。
似たような話でイージーライダー(easy rider)というのがありますが、これもバイクの大群でアメリカ中を乗り回し、これまたバイクの上で死ぬことをよしとしています。
ここでとても興味深いのは、アメリカにも"道"(ドウ)というものがあるということです。騎士道、武士道、"道"とはとどのつまりは「いかに死ぬか」です。"道"というものには歴史が必要です。アメリカには歴史もなく、いかに死ぬかというよりはいかに生きるか(稼ぐか)という意識が強いにもかかわらず、こんな思想があったのには驚きです。
2004/04/28
KNIGHT RIDER http://www.knightrider.nl/
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