コラム2:
「全体のために死ねますか?-アジアの感性-」
みなさんはチャン・イーモウ監督のHERO-英雄-と、エドワード・ズウィック監督のラストサムライはもう見ましたか?ぜひぜひお勧めしますよー。とくにズウィック監督には「してやられた!」と思うこと間違いなしです。
きれいな衣装や、リアルな合戦、ジェット・リーやトム・クルーズなどの華々しい俳優たちの存在で、どちらの映画も大変な人気を博しました。・・・、えーと、そんなことは、もはやどうでもよくて。
全体のために自分を、個を捨てることができますか?
それを屈服ではなく、勝利と感じることはできますか?
どちらの主人公(達)も、体制に対して反旗を翻します。しかし彼らは”志半ばで倒れる”ことで、逆に体制を打ち壊す以上に大きな変革をもたらします。
彼らはその時の体制を良いものに変えたいと強く願うのと同じくらいに、今の時代を混乱に陥れたくないと思っているのです。どんなに正義を振りかざそうとも、彼らは自分達が”偽りでも全体的な平和に対する反乱分子”ということを知っているのです。正義のための大衆の血を流すということがどれだけ偽善かということを知っているのです。
自己犠牲の美を説いているのではありません。
自分が強く何かを変えたいと思うとき、あなたには全体の流れが見えてますか?
2004/09/29
HERO-英雄- www.hero-movie.jp/
ラスト・サムライ www.lastsamurai.jp/
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