テクニカルダイビング(Technical Diving)

テクニカルダイビング(Technical Diving)
についてのページ。

書かれていること以外にも疑問や質問もしくは、情報提供などがあれば以下まで
Technical Trimix / Nitrox Cave Wreck Sidemount Rebreather



サイドマウント・システム
極狭環境での優位点
ガスマネージメント
装備

サイドマウント・システム
Scuba Diving において、呼吸源であるタンクは必須ではあるが
一般的にタンクは背中に背負う、というのが一般的であり、このスタイルを
Backmount Styleと呼ぶが、Cave / Wreckなどの閉鎖環境への
Penetration(進入) Diving を行ううえで、更なる極狭環境に入り込むために
背中にタンクを背負わず、体の脇に設置(Sidemount), さらにステージボトルのように
取り外し可能な状態(Nomount)と、変形を可能としたスタイルとして
Sidemount (Nomount) Style というものが確立された。
元々は、Cave Diving において開発されたスタイルだが、一般のバックマウントに比べ
タンクが脇にあることで、弱点であるバルブのヒットによる破損が避けられる
リークなどの確認が目視でできる
などの安全面も特徴である。
また、バックマウント・ダブルタンクに通常使われるアイソレーターバルブは無く
基本、インディペンデント(独立型)としてタンク一つ一つがつながっていないことは
アイソレーターバルブによる故障により全てのガスがロストする可能性を防ぐという意味
では、実際のどんな危険があるか分からないエリアへの探索である
Exploration Diving
を行ううえでは、こと極狭環境へのPenetrationを行う場合には有利に働くこともある。

タンクを背負わないことで上下の幅を最小限にできる
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極狭環境での優位点
極狭環境へのペネトレーションを行う際、サイドマウントシステムは有効である。
言わずもかな、タンクをバックマウントしていないことからダイバーの体の厚みの幅が
在ればほぼ進入可能である。
バックマウントでは入れないエリアも進入可能となる。


狭いところを通過するために背中にタンクを背負わないサイドマウントスタイル


サイドにタンクを設置しているが、場合によりこれを外し
前などに持ってくることにより、横幅も最小に持ってくることができる。
Nomount Style

タンクを前に持ってきて横幅を小さくする。


また、タンクバルブは、わきの下に位置することにより実質的にこの状態で
進行中によるバルブのヒットによる故障の可能性はほぼ無くなる.
バックマウント・ダブルタンクにあるアイソレータ・バルブは無く
インディペンデント(独立型) のタンク構成となるため、ガスマネージメントには
独特の考えが必要になるが, アイソレーターのヒットによるトラブルは
ダブルのタンク両方からのガスリークが深刻な状況になることに対し
インディペンデントの場合、両方が同時に故障する確率は低くなり
狭い中をガリガリ進むようなExploration Diving に望む際にはこのほうが有利といえよう。


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ガス・マネージメント
バックマウント・ダブルタンクのアイソレータ・バルブは無いため
左右のタンクは物理的に独立Independentである。
そのため、バックマウント(アイソレータ付) とは、ガスマネージメントにおいて
左右のタンクのガス切替が必要となる。
例えば1/3ルールを適用する場合、簡易的に
片方を1/3を吸い、逆に切替
1/3を吸った時点でターンプレッシャー
続けて1/3を吸う....
これで、タンク2本分のトータル2/3を使用したこと(1/3を残す) 形となる。

左右のタンクのガスを吸い切り替えて進む

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装備
現状、前提条件としてブルケーブ認定が必要となり
その後のAdvanced Cave(NACD, NSS-CDS), Technical Cave(IANTD)などのカリキュラム
などで知られている。
が、今後はCave カリキュラムもCavern などの初級Cave コースからSidemount で組まれることも
検討されているという。

極狭環境を攻めるために更なるストリームラインが要求される。
メイン・ライトのキャニスターはバックマウント時は腰に設置しているが
タンクとの干渉や、左右の幅をさらに狭めるため、これを股がけに設置
ポケットも太ももから臀部にぶら下げるスタイルをとることもある。
また、ヘルメットを使用することもあり、ヘルメットにはライトを装着できる
工夫をしておけば、ライトを手荷物ことも無く両手がフリーとなり作業や
クラブ(岩をつかむ)して進む場合などに有利である。

極狭環境のため装備はさらなるストリームラインを要求される。


また、タンクを背中に背負わないことから上体の押さえが無いため
ウェットスーツなどの浮力に制限がある場合は、ジェットフィンに代表される
思いゴムフィンは余り使用されず、水中重量の軽いプラフィンが良く使われる。
(ドライスーツ時は足にエアーを回すことでトリムは取れる)
浮力体はなるべく体の中央(腰辺り)で膨らむものが好ましい。
バックマウントのように重量あるものが背中いないため上半身が浮き気味になる。
場合により肩側にウエイトが必要な場合もある。
初期にでたSidemount BC Jacket Style DiveRite Nomad / Armadillo

玄人向けだが無駄を省き機能美を優先した、Harness Style(Original/インフレーターホース付き)

現在の洗練された全方面Sidemount System
Steve Bogaerts 考案の Razor2 Sidemount System
Toddy-Style Sidemount System

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Malti Stage, Sidemount SCR/CCR
Sidemount による二本のメインシリンダー(タンク)に加え、減圧ステージタンク、延長のための追加タンクをさらに装着する
マルチステージ、さらにサイドマウントリブリーザーも世に出てきている。
サイドマウントリブリーザーに関しては、SCR (ユニットとループガス)、CCR(ユニット、酸素、希釈ガス)の構成により
オープンサーキットのサイドマウントからさらなる知識、対応が必要となる新分野に及ぶ。

Multi Stage, Rebreather, etc.....


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