
2003年18号 第163話
【前回まで】
要は、太らせればいい。梢江のだした結論だ。
自宅に戻った刃牙の頚動脈をナイフで切りつけ意識を奪うと、だらしなく開
いた口に巨大な漏斗をねじ込み、次から次へと食料を流し込んでいく。
生野菜、肉、魚、米。そんな中、何気なく食わせてみた五寸釘に大変ファン
タスティックな反応を示した刃牙を目の当たりにした梢江が、どこかに電話を
かけた。
30分後、いつものメンバーが集結した。我らがヒーロー刃牙の一大事とあっ
て、手に手にお見舞いをぶら下げている。もちろんすべて、刃牙を元気づける
ための『食材』である。
【お見舞いその一】オルゴール
刃牙の体内から流れるショパンの調べに、誰もがウットリ。
【お見舞いその二】生ビール1ダース
のビンだけ。中身はみんなでおいしく召し上がった。
花山と梢江が「未成年なのに、このー」などという小突き合いをおっぱじめ
るが、ディープキスにて一件落着。
【お見舞いその三】ブリタニカ百科辞典全60巻セット
分厚い辞書の背表紙が腹筋となって、刃牙の華麗な肉体美が蘇った! 60に
割れた刃牙の腹筋を見て、一同は戦慄を禁じえない。こいつは不死身か? 人
か魔か!?
【お見舞いその四】清朝秘宝『黄河の血しぶき』
刃牙が呑み込むと同時に、烈の通報によりあらかじめ待機していた警官隊が
一斉に屋内に踏み込んだ。刃牙は窃盗容疑で連行された。
「バキくぅ〜〜〜〜〜ん!!」
梢江の悲痛な叫び声が、真っ赤な夕陽にこだまする……!
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