
2003年19号 第164話
【前回まで】
ガードを上げたマホメド。その手に握ったバンカーバスターを勇次郎目がけ
て投げつけた。勇次郎は死んだ。おしまい。
デタラメで思い出話を切り上げたマホメドが、部屋の奥から大量のアルバム
を持ってきた。昔の写真を見せたくてしょうがないらしい。
息子の成長記録、カミさんとのハメ撮り写真、秘蔵アイコラ、天内悠。
嬉しそうにページをめくり、ジャーナリストに思い出を語って聞かせるマホ
メド。見終わったアルバムを暖炉に放り込んで証拠を隠滅し、トレーニングル
ームへ向かった。サンドバックをポコポコ女打ちするジャーナリスト。
「こう? チャンプ、こう?」
「ははは、なかなか筋がいい。ボクの養子にならないかい?」
二人の時間はいつまでも続く。
とあるホテルの一室。ミスターと勇次郎、烈の三人が激論を交わしている。
「死刑囚も人間だ。手に手を取り合って体を鍛えるべきだ」
と、鼻息を噴破噴破させながら訴える烈と、親父の武勇伝&宗教の話しかし
ないミスター。両者の主張は平行線のままだ。
しびれを切らした勇次郎が水を入れる。とりあえず飯でも食いに行こう。
刃牙の家にやって来た。オレは親父だ文句あっかとばかりに、ノックもせず
にドアをぶち開ける勇次郎。
口にティーをくわえた刃牙と、ドライバーを振りかぶった梢江が彼らを出迎
えた。
突然の闖入者に一瞬気をとられた梢江だが、すぐにスイングを再開する。こ
こでやめたら梢江様の名がすたる! アチョー!
渾身の力で叩かれたボールが、空腹のあまり泣きじゃくる烈に襲いかかる。
危うし、烈!
が、飛んできたのはボールではなく人形の首。致命傷を免れ一安心の烈。
「オレの神様じゃねーか!」
ミスターの怒りが爆発した!
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