直線上に配置

安家森・遠別岳

あっかもり(1239m)・とおべつだけ(1235m)
2006.9.17(日)の記録

 概   要  安家森は東北百名山。安家森は岩手県岩泉町、遠別岳は葛巻町と岩泉町の境にある。登山口の葛巻町は、北緯40度に位置し、観光マップには東北一の酪農郷、ミルクとワインとクリーンエネルギーの町と記されている。記載通り、広い牧場と風力発電の風車のある景色は、異国に来たような感じさえする。
 山の標高は高いがもともと高原なので標高差はなく、体力的には楽な感じ。一日で二山登れる。花の少ない時期でもけっこう花があった。
 場   所
 交   通
 仙台泉ICより東北道を滝沢ICまで。高速から国道4号に降り、岩手町沼宮内から281号に右折。道の駅葛巻で休憩。葛巻役場前を通って340号を横切り、4km程久慈市方向に進む。
 平庭高原の手前に森のそば屋や袖山高原の看板を右折。曲がりくねった狭い舗装道を7〜8km登ると、レストハウス袖山高原が左手に見える。ここはもう牧草地で風力発電の白い風車も数機見渡せる。レストハウスをさらに進むと右手に広い舗装の駐車場とトイレが見え、ここに車を置く。葛巻の道の駅から約50分。
 注   意
 事   項
 登山道は安家森まではよく踏まれているが、遠別岳への道は、平庭岳分岐付近で笹の草丈で身が隠れる程の場所もあった。道標は少ないがある。
 注意事項は、安家森登山口のフェンスのドアを閉めるのを忘れないこと。(牛が逃げる)牧場内は牛の糞に注意。
 コ ー ス
 タ イ ム
 仙台泉IC→滝沢IC→沼宮内→道の駅葛巻→レストハウス袖山→(ここまで車約4時間トイレ休憩含)登山口駐車場→(歩45分)→安家森山頂→(歩15分)→遠別岳分岐→(歩35分)→平庭岳分岐→(歩25分)→遠別岳山頂→(歩40分)→遠別岳分岐→(歩15分)→登山口駐車場→(葛巻・沼宮内を経て車1時間15分)→奥中山高原泊
 奥中山高原→(車20分)→七時雨山荘→(車30分)→安代IC→仙台泉IC
 ※安家森+遠別岳:所要時間3時間20分(休憩含む)
 ※女性3名、男性1名
 ガ イ ド
 ブ ッ ク
「岩手県の山」山と渓谷社

 ※地図をクリックすると拡大します

行ったことが無い山に一泊で行こう、という今回の企画。ツアー登山で宮城以外
の名山も大方踏破されたメンバーが多い中、やっとGOサインが出たのが、東北
100名山の安家森と七時雨山。後で調べたら、いまどきのツアー登山は充実して
いてマイナーだ思っていた安家森のツアーもちゃんとありました〜。東北の山は
手垢がついていない、と思っていましたが、日本も狭くなりました。
→道の駅・くずまき高原

  朝7時、仙台泉ICから高速に乗り、滝沢ICで降りて、いわて沼宮内に。国道4号から県道281号に入り、道の駅「くずまき高原」に10時に到着。
  
→産直ハウス「ほすなある」

 道の駅には地場産品の売店があった。「ほすなある」とは欲しい物があるという意味だそう。野菜が安いので、皆早々に買出し体制に。美味しそうなレトロな菓子も盛りだくさんで、選ぶのに迷うほど。トイレも綺麗。
→レストハウス袖山高原

 281号沿いの葛巻町役場を過ぎ、さらに久慈市方面に。右手に水車が見えたら注意して走ると袖山高原の案内が。右折すると「森のそば屋」がある。舗装された山道をくねくねと登って行くと、景色が開けて高原に出る。発電所の分岐を右に見ると、程なく左手にレストハウスが見える。 10時50分着
→風力発電

 レストハウスの駐車場からは3基の風車が見えました。放牧場が広がり、異国に来た雰囲気も。
 レストハウス(焼肉が凄く安い)は、お客は我々4人のみ。いい所なのに、知られていないのが残念。早い昼食を済ませ、登山口に向かいます。
→登山口駐車場のトイレ

 レストハウスから車で数分走ると、右手奥に緑の屋根の家屋が見える。ここがトイレのある、安家森の登山口の駐車場です。トイレは水洗で清潔です。
→登山口

 駐車場の向かい側に登山届ボックスがあります。登山口は草原になっていて、すでにウメバチソウや高山植物の姿がちらほら。
→アジサイの道

 草原の奥は樹林になり、道が続いています。秋の紅葉にはまだ早く、夏の花も終わりですが、登山道には、名残のアジサイ、トリカブトなどが見られ、早速私たちをお出迎えしてくれました。盛りの花もいいですが、盛りを過ぎて移ろう姿もまた風情があります。 12時。
→牧場の柵

 樹林を過ぎると、景色が開け、柵を開けて放牧場に入っていきます。
→出ました安家森!

 牧場の奥に見える安家森。なんとコンパクトで可愛らしい山だこと。地肌が露出している所が登山道です。
 牧場を横切って、山の麓を目指します。踏み跡はありますが、新鮮な牛糞もあり、足元注意です。
→右隣の石だらけの小山

 安家森の右隣には、石ころだらけ小山があります。こちらも登れそうですが、見るだけにして、先を急ぎます。
→牧場の柵と通り道

 牧草地を通りぬけると柵があります。登山道の部分に扉があるので、開けて登って行きます。看板には、ここからが安家森の登山口ですが、林間放牧をしているので、牛が出ないように、開けたら必ず戸締りをして下さい、との旨の注意書きがあります。
→少し登って振り返ると

 柵を通り抜け、放牧場が見渡せる所まで登ってきました。開放的でやすらげる景色です。
 柵から石ころの道を登ると、今度は樹林帯に入っていきます。足元の笹をかき分けてつづら折りを数回登ると・・・・
 
→頂上に到着

 あれ?あっけなく安家森山頂に到着。見晴らしはいいのですが、あいにくの曇り空。隣の遠別岳のみ見えました。
→頂上からの下り

 天候が怪しいので、頂上には数分の滞在で、早々に下る。ダケカンバにチシマザサの道です。笹はかぶっていますが、足元にはちゃんと踏み後があり、夏道なら迷うような所はありません。
→笹の道を過ぎると

 樹林を抜けると、見晴らしが良い場所に戻り、登山口のトイレや駐車した車が見えました。
→牧場を横切る

 牧場の柵の中に戻り、踏み跡をたどって牧場を横切ると遠別岳の案内標示がありました。
→柵を越える

 牧場の南角に柵の出入口があり、そこが遠別岳への登山口となっています。出入口の立ち木には遠別岳の標識がありました。
→少し湿った場所も

 薄暗い樹林の中の平坦な道を進んでいきます。湿った箇所もあります。あまり人が入らないのか踏み跡が心細い所もあります。ずいぶん歩いたので、果たしてこの道でいいのか?と心配になります。
→おお!道標有り
 やっと道標が見えて一安心。今回トップを歩かせてもらったのですが、道迷いが気になります。又後ろの人が歩きやすい箇所を選んだり、歩く速度など、メンバーの様子を時折振り返りながらなので、歩く事で精一杯です。いつも何気なくトップを引き受けて下さるDさんのご苦労がしのばれます。
→薄暗い森

 樹木や花を観察する余裕がなかったのですが、唯一大きな葉のブナがあったのにはびっくり。北国は日照時間が少ないので、葉が大きくなる傾向があるようです。
 
→左手が少し開ける

 牧場の柵から約分歩いた辺りで、突然右手に広場があります。おやっと思って正面を見ると、稲庭岳への分岐がありました。
→稲庭岳への分岐

 稲庭岳へは登山口からすでに草茫々です。歩行距離があるのと交通の関係からか、あまり人が歩いた形跡がありません。
 夏草が無い時期の方が良さそうですがどうでしょうか。
→道標を直角に曲がる

 西にまっすぐに行くと稲庭岳ですが、右に折れると遠別岳の道があります。道標もあり、こちらの方がいくらか踏み跡がしっかりしています。
→笹を掻き分け

 刈り払いされないのか、笹が進出して登山道は心細くなってきます。背丈程の笹を掻き分ける所もありました。なだらかな道を登って行きます。
→見えてきた頂上付近

 笹を掻き分け進むと、左手の木々が伐採された所があり、その奥に遠別の頂上付近が霧の間から見えました。ここも牧場なのでしょうか。
 
→こんな感じの登り

 とりたてて珍しい花も見つけることなく進みます。まだなだらかな登りです。
→大サービスのノコンギク

 頂上直下がにやや急な登りになっていたのですが、その直前の少し開けた道端に野紺菊の群生があり、それはそれは綺麗でした。
→頂上の鳥居がが見えた

 数分の急登を我慢すると、頂上の鳥居が見えてきました。
→遠別岳山頂の鳥居

 「50座一斉登山遠別岳、平成3年10月10日、岩手県山岳協会50周年記念事業」と記されています。
 尚、遠別岳の読み方は、葛巻町公式HPによると「とおべつだけ」だそうです。
→遠別岳から南側

 樹木と雲が邪魔をして景色は見えません。花が少ない季節でもあり紅葉にも早いので、特筆することが無いおとなしい山、といった印象です。
 少し休憩をして、下山します。
→遠別岳下山路からの景色
 元来た道を引き返しているところ。海の方向を見ているのですが・・・見えませんねえ。
 遠別岳はなだらかで、息を切らしたりする所はないのですが、歩き応えはありました。ただ登るだけでは面白みの無い山ですが、季節を選んでじっくり観察する時間があれば素敵な発見があると思います。
→遠別岳と安家森

 安家平の牧場に戻ってきました。仙台近郊にはこういう景色にはあまりお目にかかれません。でも昔どこかで見たような、夢に出てきそうなほっとする風景です。
 左が遠別岳(1235m)と安家森(1239m)です。見かけより標高が高くて、ここが高原だとわかります。午後3時。
↑安家森と隣の山と前の牧場
 
何とか天候は曇りにて一日目が終わりました。葛巻町から、沼宮内に戻り、
4号線を奥中山温泉まで北上します。 宿に着いたのは5時過ぎで薄暗くなって
いました。建物はやや古い感じでしたが、お部屋は畳敷きで、小奇麗でした。
夜は食堂で好きなものを食べ、朝は7時から朝食が用意されていました。
   ※翌朝です〜
そして翌日は雨・・・・。咲き初めのコスモスの丘を見てから、七時雨山荘へ。

→七時雨山荘
 山荘を訪ねてみると、満室のお客さんはもう出発したのか、中の喫茶室には人影もまばらでした。宿泊客以外の登山者のトイレは外にありましたので、使用させて頂きました。
→雨に煙る七時雨山

 一日に7回も時雨がある事からの命名だそうです。風情のある山名のせいか、バスツアーの広告もちらほら見かけます。今回は麓で眺めるだけでしたが、仙台からは遠いので、いづれはツアー登山で来たい山です。
→田代山

 七時雨山の向かい側に見える山です。
 朝から雨なので、2日目は登山から観光に切り替え、ワイナリーや山岳博物館、萬鉄五郎美術館、ホームスパンの店などを見学して帰りました。運転主さんお疲れ様でした。
       ●登山報告終了●

◆出合った植物◆





          安家森・遠別岳に関する補遺


      七時雨山登山に、奥中山高原の格安温泉はいかが?

 ●奥中山高原温泉
   奥中山自然休養村管理センター・朝朱(あさあけ)の湯

   七時雨山荘が満室だったので、山荘から車で20分の温泉宿になったの
   ですが、ここが安くていい所で、大満足でした。

 住所:岩手県二戸郡一戸町奥中山字西田子662-1
 電話:0195−35−3131、ファックス:0195−36−1022
 料金:一泊朝食付き4300円 安い!
 交通:仙台方面より、東北自動車道、滝沢ICより国道4号を北上、約50分
               東北自動車道、安代ICより山道(県道30号)約40分
     八戸方面より、東北自動車道、一戸ICより国道4号を南下、約40分
     

※ 記載事項に関して、一切の責任は取りかねますので、ご了承下さい。
また誤りがあれば、どうぞ
MAILにてご指摘お願いします。

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