屏風岳(1817m)びょうぶだけ |
概 要 | 宮城を代表する観光地、蔵王にあり、県内の最高峰。エコーラインで標高1600m地点まで車で行けるので、アップダウンはあるが、比較的楽に登れる。盛夏に涼を求めるなら、同じ蔵王の熊野岳の次にお薦めのコース。熊野岳は火山地形で男性的だが、屏風岳は途中に湿原もあり、花の種類も多く、なだらかで女性的な景観。マイカー利用の場合、往路を引き返すのが一般的。 一方人気コースなので、湿原や登山道の荒廃が進んでいる。平成18年8月には、芝草平付近の木道と屏風岳手前の土溝の整備が行われていた。(登山には支障はありません。) |
場 所 交 通 |
仙台の生出でから、村田を経て、蔵王町平沢を通り、白石上川線のセブンイレブンに出るのが早い。川崎からすずらん峠もいいが、帰路は釜房周辺の混雑が避けられる。遠刈田温泉を過ぎ、エコーラインを登り、ハイラインの料金所の看板が見える辺りから、路肩左側に駐車スペースがある。休日は朝8時前から満車状態。道路との段差があるので、条件のいい場所に駐車するには、早出しなければならない。 |
注 意 事 項 |
登山道は、夏道の場合はよく踏まれているので、迷うような場所はない。湿原地帯は保護の為ロープが張られ、立入禁止になっている。尚、背の高い木が少ないので、天気が良いと直射日光をまともに受けるので、紫外線対策が必要。また荒天時は高山なので、ガスも深く風当たりは強いと思われる。尚、芝草平から屏風岳の最後の登りは予想外にきつく、体力を消耗します。 |
コ ー ス タ イ ム |
仙台茂庭→(村田経由・車1時間15分)→エコーライン路肩駐車場→(歩6分)→屏風岳登山口→(歩50分)→前山→(歩20分)→杉ガ峰→(歩20分)→芝草平→(歩40分)→屏風岳→(歩35分)→芝草平→(歩30分)→杉ガ峰→(歩60分)→屏風岳登山口→(歩7分)→路肩駐車場→(車30分)→遠刈田温泉→(村田経由・車50分)→仙台茂庭 ※エコーライン登山口から屏風岳往復: 所要時間6時間(歩行4時間半、休憩1時間半) ※女性3人で花の写真を撮りながらのタイムです |
ガ イ ド ブ ッ ク |
「新・宮城県の山」山と渓谷社 地図:「蔵王山」1/25000図 |
平成18年の6、7月は、土日が天候不順で山には行けなかった。 待ちに待った梅雨明け直後の日曜。願いがかなって久々の快晴。 涼を求めて、宮城の最高峰屏風岳に行く事になった。久々に高山植物を 堪能できそうだ。 |
→峩々温泉への分岐の建物 仙台南インターをくぐって、生出から仙台村田線に入る。村田から西に平沢を経て、白石上川線のセブンイレブンに出る。同乗のN子さんの道案内でスイスイ進行。遠刈田を過ぎ、お勧めのトイレに立ち寄る。表登山口というバス停もあります。 |
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→清潔なトイレ エコーラインから右手、峩々温泉に下る分岐の広場の奥に建っています。まだ新しく、水洗でペーパーもあります。山中に入る前にトイレは済ませておきたいですね。ここから車で15分程で、ハイラインの料金所手前に到着します。 |
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→駐車スペース確保! ハイラインの料金所の案内板のすぐ脇に駐車。朝8時でしたが、既に周辺の駐車スペースは満杯状態で、やっと停めました。エコーライン沿いに30台位は停まっていたと思います。道路との段差があるので、普通車は車体を擦らないよう一苦労しました。 |
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→後烏帽子と屏風 逆光の峰々。ここで標高1580mありますが、朝から気温も上昇し、さっぱり涼しくありません。幾重にも紫外線対策をし、エコーラインを山形方向に歩きだしました。 |
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→前山と杉ガ峰 これから登るなだらかな尾根が見えて います。何とも気持ち良さそうで、わくわく します。 ガードレール沿いに咲くのは、ヨツバ ヒヨドリです。 |
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→ハイラインへの分岐 ハイラインの登り口です。この付近にも、道脇両側に、屏風岳への登山者の車が、びっしり停まっています。早朝に来ないと、駐車するのに難儀をします。 |
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→屏風岳登山口 ハイライン分岐から200m程山形側に歩くと、道路左手に登山口があります。案内板や道標もあります。 ここを左(南)に入って行きます。いよいよ、南蔵王の登山の始まりです。 |
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→これから登る峰々 登山口から10分余りの場所です。木道が整備されています。2001年から始まったそうです。流石に歩きやすいです。 最初は、やや下りながらの平坦な道なので、ルンルン気分です。 |
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→保護されている湿原 木道のある場所は、湿原がある場所のようです。みだりに踏み荒さないように、通行を木道で一本化し、保護すべき場所には、立ち入り禁止のロープが張られています。 |
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→キンコウカ咲く ロープの中には、キンコウカが黄色の群落を見せていました。本には、キンコウカは秋の花の段に載っているので、8/6ですが、高山は既に秋の気配。 植物観察や写真を撮りながら歩きます。 |
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→刈田峠・避難小屋への入口 登山口から22分で到着。平坦な峠ですが、右は山形の須川へ、左は澄川へ水を集めて谷を刻んで行きます。登山口からここまで、なだらかな下りで、ここからは前山への登りとなります。高い樹木はオオシラビソです。 |
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→ハイラインと刈田峠 登山口から35分経過。前山の登りの手前に、僅かに露岩部分があります。樹木が無く風通しも良いので、休憩にしました。写真は岩場からの景色です。刈田岳の山頂には、刈田神社がポツンと見え、その下には、ハイラインと、歩いてきた道が所々に見えています。 |
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→前山道標 先程の岩場から、さほど辛くない登りは15分弱で終了。前山に到着です。ただ道標があるだけで、展望が良くないので通過。少し下ってから、今度は杉ガ峰の登りにかかります。 |
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→杉ガ峰直前 杉ガ峰もなだらかな登りで、息が切れるような箇所はありません。次々に顔を見せる高山植物を観察しながら、登ります。ただ、上天気でかなり温度が高く、汗をかきました。 |
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→広い杉ガ峰の山頂 前山から、25分で到着。団体で休憩可能な広場になっています。ベンチもあります。ほぼ中間点に来たので、行動食を食べ、屏風の登りに備えます。 |
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→杉ガ峰から熊野岳 熊野岳が見えます。熊野岳の左肩にうっすら月山の雪が見えました。ともかく素晴らしい天気です。風も無く、日差しも強いので、喉も渇きます。熱中症予防の為、水分も充分補給してから、出発しました。 |
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→杉ガ峰から芝草平へ 杉ガ峰から芝草平までは、なだらかな下りです。 |
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→また木道が 芝草平に近くなると、やはり湿原保護の為か、木道になります。前に見えるのは、屏風岳です。 |
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→芝草平到着 杉ガ峰から20分で芝草平に到着。湿原へは立ち入り禁止となっています。 |
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→荷物のデポ まだ整備中で、木道等の資材が積まれています。木道の下には、石が敷かれているようです。 |
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→あちこちに置かれた資材 作業の効率を考えて、資材を分散して置くようです。資材は、ヘリで運ばれるのでしょうが、設置場所までは、トラックが入れないので、人力だと推察します。 |
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→ブルーシートの下は? 木道はここで終了します。(未完成) 青いシートの中に、作業のプレハブ小屋とテントが有りました。泊まりの人もいるのでしょう。今日は日曜なので、作業はお休みかもしれません。 |
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→屏風の登りは工事中 屏風岳の登りは、ガイドブックにも、泥の深い溝で、大変滑りやすいと書かれています。今まさに、その溝の改修工事が行われていたのです。木札に「砕充填石工」と書かれています。砕いた石を、充填していく工法?なのかしら?? |
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→振り返れば杉ガ峰 ヘリでシートに包んだ砕石を登山道の数箇所に落として、それを広げて敷きつめるのでしょうか。壊れたシートもあちこちにありました。それにしても大変な作業です。総工費は?と心配になります。 |
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→飛行機雲 絹雲の中に一筋。旅客機がもたらした平和な雲です。 登山道の改修工事の大変さを思いながら、我々も入山料を払ってもいいよね、という話も出ました。 |
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→烏帽子分岐 芝草平から約20分で、烏帽子の分岐に付きました。急な登りでもなく、石も敷かれて歩きやすくなっていましたが、暑さにバテていました。ここから頂上までの残り20分が、かなりきつかったです。 |
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→屏風岳山頂 だれも弱音を吐かないので、休まずにやっと頂上に到着しました。幸い少ないベンチが空いていたので、すばやくゲット。もはや11時。はらぺこでした。 |
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→不忘への道 お腹を満たしてから、次回の為に不忘山の道を確認しに行きました。頂上は高木はないのですが、台地状なのかあまり辺りの山が見渡せない状態です。広場は、杉ガ峰の方が広いです。東側もガスで見えません。 |
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→南屏風か? 左が宮城、右が山形です。ちょこんと頭を見せたのは、南屏風でしょうか。 頂上では、お手製の玉子焼きや淹れたてコーヒー等をご馳走になりました。50分休憩してから、来た道を戻ります。 |
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・・・・ここから復路です・・・・ →右が宮城県側 屏風岳山頂付近のみ、宮城側からガスが沸いていました。 |
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→道脇の樹木 オオシラビソ、シャクナゲなどの道です。 |
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→屏風岳直下からの景色 屏風岳からの下りです。来た道を引き返すのですが、アップダウンがあるので、帰り道は長く感じます。温泉を楽しみに下ります。 |
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→屏風岳直下登山道の溝 まだ砕石が充填されていない屏風岳の下りの溝です。今年6月には、まだ砕石は無くて、ずーっと段差のある泥溝に難儀をしたそうです。 |
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→芝草平のキンコウカ 屏風岳から35分位で芝草平に下ってきました。行きは見落としたキンコウカの群落です。 |
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→杉ガ峰付近 道の脇に紫色のシャジン?が咲いています。 |
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→杉ガ峰直下からの眺め 手前から順に、前山、ハイライン、刈田岳、熊野岳と見渡せます。朝は見えていた月山も、霞んできました。 屏風岳から、1時間程戻ってきた所です。 |
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→前山の手前 屏風岳から1時間経過。休憩無しで、ここまで来ました。だいぶ疲れてきました。前山を過ぎて、行きに休んだ岩場で休憩です。 |
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→登山口近くの湿原 もうすぐ登山口です。行きは楽チンだったなだらかな下りも、帰りは登りとなります。たいした登りではないのですが、疲れた足には長く感じました。 |
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→エコーライン やっと道路に出ました。でもとても心地よい疲れでした。満車だった駐車場も、午後2時を過ぎには、だいぶ空いています。ここも道路との段差が大きいので、駐車には要注意です。日曜なので登りはまだ観光の車が多かったです。遠刈田温泉へは、車で30分で下り、入浴後帰宅しました。 ●登山報告終わり● |
ハ イ ラ イ ン 付 近 |
↑ヨツバヒヨドリ キク科 葉が4枚輪生し、ヒヨドリが鳴く頃咲きことからの命名だそう。 |
↑黄色:クモマニガナ? 白色:シロバナクモマ二ガナ? |
登 山 口 付 近 |
↑キソチドリ?? |
↑マイヅルソウ?の実 |
登 山 口 付 近 |
↑タケシマラン?の実 | ↑イワショウブ? |
刈 田 峠 付 近 |
↑?イタドリ? | ↑イワオトギリ? |
刈 田 峠 付 近 |
↑? | ↑ヒメシャジン??? |
刈 田 峠 付 近 |
↑?シャジン??? | ※ミヤマシャジンはめしべが花冠から長く突き出るそう ※ヒメシャジンはめしべが花冠と同じ位だそう ※ハクサンシャジンは花が輪生するそうです |
刈 田 峠 ↓ 前 山 付 近 |
↑ミネザクラの実か??? | ↑コメツツジ?? |
前 山 付 近 |
↑ハクサンシャクナゲ | ↑メイゲツソウ タデ科 名月草 |
前 山 付 近 |
↑ネバリノギラン |
↑? |
前 山 ↑ ↓ 杉 ガ 峰 |
↑クロヅル??? | ↑??ツゲ?? |
前 山 ↑ ↓ 杉 ガ 峰 |
↑ウスユキソウ? | ↑エゾシオガマ |
前 山 ↑ ↓ 杉 ガ 峰 |
↑ヤマハハコ? | ↑シャジン?とウスユキソウ? |
杉 ガ 峰 付 近 |
↑ナンブタカネアザミ? | ↑ヒメシャジン??? |
杉 ガ 峰 ↑ ↓ 芝 草 平 |
↑? |
↑オオシラビソ? |
杉 ガ 峰 ↑ ↓ 芝 草 平 |
↑ミヤマネズ??? | ↑ハリブキ |
芝 草 平 |
↑? | ↑イワショウブ? |
屏 風 岳 付 近 |
↑オオシラビソ? | ↑ナナカマド |
屏 風 岳 付 近 |
↑(ナンゴク)ミネカエデ? | ↑ハクサンシャクナゲ |
屏 風 岳 付 近 |
↑ハクサンシャジン? |
↑ハクサンシャジン? |
屏 風 岳 付 近 |
↑ミヤマアキノキリンソウ? | ↑マルバシモツケ バラ科 |
屏風岳に関する補遺 ●遠刈田温泉 |
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→遠刈田温泉新共同浴場「神の湯」 旧センター浴場は取り壊され更地(公園?)になっています。神社前の駐車場だった辺りに、平成18年4月にオープンしたそうです。シャンプー・石鹸・シャワーはありません。脱衣所と浴槽の間に、扇風機とベンチのある明るい小部屋がありました。サウナ無し。 →無料の足湯 お風呂に入るのはちょっと、という方は温泉の前に足湯場がある。無料です。 「神の湯」は大人300円。無休。 営業時間 5:30〜6:45、9:00〜22:45 →観光案内所 湯上りに、ソフトクリームの売店を聞いたら、長谷川豆腐店(壽の湯の筋向い)の豆乳ソフト(さっぱりして美味)を案内してくれた。蔵王周辺の地図やパンフレットもあります。 →温泉駐車場とトイレ 温泉の右手に駐車場とトイレがあります。駐車場は狭く(15台以下)、交通整理の方に従って停めました。 |