雁戸山(1485m)がんとさん★笹雁新道 |
概 要 | 宮城・山形県境の雁戸山。今回は北東の尾根を宮城川崎から登る笹雁新道往コース。危ない箇所はないが、3時間半の登りは根性を要す。下りも2時間半で長く感じる。 紅葉は9月19日では、山頂付近がわずかに色づき始めた程度。この時期、リンドウが見ごろ。稜線からの展望と、静かな山歩きが楽しめる。 |
場 所 交 通 |
仙台から国道286号を笹谷峠方向に車を進める。セントメリースキー場を過ぎ、橋を渡ると左手に笹雁新道の林道入口がある。地図付きの案内板が目印。林道の行き止まりが登山口で、狭いが5〜6台は駐車できる。登山口から約800m手前の林道脇にも駐車スペースがあり、ここにも4台は駐車可。 |
注 意 事 項 |
道標完備。この日は刈り払い直後だったため、迷うことはなかった。しかし、刈り払い前の夏道や雪道では、堰堤付近は枝沢があるので迷い込まないよう注意。山渓の分県別ガイドの旧版にこのコースが紹介されているためか、登山道はよく踏まれている。しかし、新版には載っていない為、今後はアプローチの長さから敬遠され、道が荒れるのが心配。 危ない所は、雁戸山直下の下りで、右手がスパッと切れている場所が一ヶ所だけ。尾根道はほとんど笹の道で、雨でもぬかるまない。刈り払いがされないと、頂上直下はヤブこぎになる可能性有り。 |
コ ー ス タ イ ム |
仙台南部→(車50分)→セントメリースキー場→(車3分)→林道入口→(車5分)→駐車スペース→(歩15分)→笹雁新道登山口→(歩30分)→象ヶ沢湧水付近→(歩10分)→堰堤→(歩70分)→尾根に出る→(歩50分)→1410mピーク→(歩25分)→分岐→(4分)→雁戸山→(歩115分)→堰堤→(40分)→駐車スペース→(車8分)→るぽぽ川崎→(車50分)仙台南部 ※休憩含まず、雁戸山まで登り3時間25分、 下り2時間35分 ※女性4名、男性3名 |
ガ イ ド ブ ッ ク |
「宮城県の山」山と渓谷社:地図「笹谷峠」「今宿」1/25000図 |
おなじみのマラソン愛好チームでの登山。私は間に合わせのランニングを ちょっとしただけ。3時間の登りに耐えられるだろうか。そして又、雨乞いの 神様のおかげで、雨が落ちてきた。(雨具を買って正解でした) |
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→林道脇に駐車 セントメリースキー場を過ぎたら減速。「一の湯」を右前方に見たら、すぐさま左手の林道に入る。林道入口には、案内板がある。山形高速道をくぐると、舗装がなくデコボコ道になる。林道入口から約600m入った右手に3〜4台の駐車スペースがある。 |
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→栗拾い 林道を歩き出すと、栗が落ちていて、すかさず栗拾い。 ※小さな山栗でしたが、ゆでたらとても 美味しかったです。 |
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→林道の行き止まり 車はここまで進入可能で、駐車も無理すれば5〜6台は駐車可能。但し方向転換するには少し苦労しそうで、駐車する際は後からの車の進入も考えた方がよさそう。 |
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→登山口の石 林道の行き止まりには1m程の石があり、その横の踏み跡をたどっていく。登山道のはじまりです。 ※地図では堰堤まで林道表示になっていますが、現在はここから車は入れません。 ★カモシカを見ました!(登山口から5分ほどのカーブ付近) |
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→刈り払いされた道 有り難いことに、道はきれいに刈り払いがされたばかり。左下に水無沢の音を聞きながら、山腹の道をゆるやかに登っていく。深野氏の「宮城の山ガイド」によると、このルートは昭和51年に開さくされたそうです。 |
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→岩盤か堰堤か? 登山口から20分。左前方に人造のように見える一枚岩が見える。河北新報社刊の「宮城の名山」によると、よると、「笹谷造瀑帯にある屏風ノ滝」と写真付で掲載されている。 |
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→象ヶ沢噴水への目印? ここから10mほど下ると、噴水があるそうです。登山標識のプレートにマジックで「象が」と頼りなげに書いてあるだけ。 ここから水が湧いているからか、上部はパタリと沢音が聞こえず、名前通りの水無し沢となる。 |
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→堰堤 地図には二つの堰堤の記載があるが、真近に見たのは、一つだけ。また地図では登山道が堰堤から離れているが、実際には登山道は、堰堤のコンクリートを乗っ越している。 |
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→堰堤のすぐ上 歩き出してから、約60分。登山道から、約30分だ。堰堤上の広場で、休憩。 |
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→ブナ林の道を行く まだ9月で、標高も低いので、ブナ林は緑です。水無沢沿いの、うっそうとした林の道脇には、きのこが多くみられました。 |
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→カラマツの植林帯 林を抜けると、沢沿いの山服の道となる。しはらく平坦な登り。ここらあたりから、いくらか眺望もあり、仙台市内の中山観音様や、泉のシェルコムのドームが白く見えました。 |
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→ザレ場 ザレ場を渡り、今度は沢を外れて、山腹をジグザグに登っていきます。 |
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→リンドウ見っけ! ジグザグ道には、リンドウが道脇に沢山見られ、登りの辛さを忘れさせてくれる。写真を撮る皆さんの後ろには、山波が見え初め、高度を上げているのがわかります。中央最奥にうっすらと船形、北泉、泉ヶ岳、七ツ森が見えます。 |
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→道脇のリンドウ 標高700m付近からリンドウは見られ たが、標高が高くなるに従って、 紫が濃くなるように思う。標高1000m 付近が見ごろで、一番きれいでした。 |
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→ガレ場 ジグザク登りも終わり近くになると、 一箇所、ガレた赤土の右脇をかすめる。 赤いペンキの矢印を右に折れる。 |
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→刈り払いの道 見てください、こんなに丁寧に刈り払いされているんですよ〜。それも笹雁新道全て!どなたがなさるのか、有り難いことです。 |
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→展望のいい尾根 登りつめると、初めて木のない原っぱに出る。展望があり、気持ちのいいところでした。地図では、1200m付近の広い尾根です。堰堤から、70分の所。 |
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→ランチタイム 風を避けて低潅木の真ん中でお昼を食べる。料理上手なメンバーのお陰で、玉子焼き、ピクルス、かぼちゃ、トマト等他にも沢山のおかずにありつく。 静かな登山道で、他の登山者とは会いませんでした。 |
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→この木何の木? 展望の原っぱからは又、一登りがある。時折、頭上注意の枝が登山道に張り出している。 |
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→茶畑尾根 一登りすると、高山の雰囲気のゆるやかな尾根に出る。ここから1410mピークまでは、胸丈くらいの低木の間を行く。この付近を茶畑に見立てて、「西茶畑」と名付けたのだろうか。深野氏のガイドでは、1410mピーク付近が「西茶畑」になっている。 |
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→展望無し 紅葉の時期には、さぞかしと思わせる、素敵な尾根歩きができる道です。ガスで雁戸山が見えないのが残念。 |
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→北雁戸山の登り ガスの切れ間から、左が南雁戸、右が北雁戸。1410mピーク付近より。ここから鞍部まで下って、130m登ると、北雁戸山です。 ※最後の急登をバックに、師匠はウキウキ状態。 |
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→さすがに急斜面 背丈以上の潅木帯を、尾根に沿って、ほぼまっすぐ(直登)道がついている。きついが、あと少しの辛抱だ。 ※1410mピークから30分で頂上です。 |
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→雁戸山山頂 分岐から数分で、山頂に到着。あいにく眺望は全く無し。山頂は土の広場で、約30人位は休憩できそう。 お天気なら、月山まで見えるそうです。 |
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※ここから下山路の様子です。 →分岐 もう午後2時半なので、早々に下山。ガスの中でしたが、完璧な道標に導かれて、下っていきます。これが無いと迷ってしまいそうです。道標さまサマ。 |
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→刈り払いの笹道 行きは良い良い、帰りは怖い。刈り払いされた笹の茎に足を置くと、滑ります。 |
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→唯一の下りの難所 写真ではよく見えませんが、右手が急斜面で、笹に足を取られると、そのまま谷底にまっさかさまです。 分岐から下山直後です。 |
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→きもちのいい吊り尾根 1410mピーク付近からの眺め。分岐と北雁戸山だと思うが、方向音痴なのであやしい。 鞍部から南東を見やると、雲間に白石の青麻山とあけら山の双耳峰が見えました。 |
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→下山途中 このあたりからの稜線歩きは、天気がよければ、最高のお散歩道なのです。 ※リーダー、いいコースですね。 |
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→後ろは雲の中の雁戸山 雁戸山のお姿を見たかったです。資料によると、ガントは大型のノコギリの意で、山の形が鋸のようにギザギザしている所からの命名という説と、岩洞(ガンドウ)説、雁が飛ぶ説など、さまざまである。 |
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→下山途中 おそらく1300m付近の尾根道。ここから、右手に下っていく。広い尾根なので、道の隠れた積雪期は、ガスに巻かれると厳しいと思う。 ※夏道は全く問題ないです。 |
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→色づきはじめた紅葉 風もなく、気持ちのいい尾根歩きです。紅葉も始まっておりました。 |
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→笹谷峠付近 中央のうす緑の辺りが、笹谷峠。送電の鉄塔が連なっている。正面奥が、山形神室岳。 |
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→展望の尾根から 台形の大東岳が奥に見えます。隠れて見えないが、その奥に面白山があるはず。 |
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→展望のいい尾根付近 原っぱに戻ってきました。ガスが上がったのか、我々がガスの下に来たのか、だいぶ辺りが見渡せるようになりました。 |
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→道に咲くリンドウ 道の真ん中に咲くリンドウは残して、笹だけ刈り払いしている。きっと花好きな方なのだろう。 |
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→植林帯 ガイドブックによると、カラマツらしいが私には判らない。もう午後4時近くで、木々の陰も濃くなりました。秋は夕暮れが早いので、日の落ちないうちに、林道に着きたいです。 |
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→下りあと1時間の地点 下りも2時間半かかり、こんなに登ったかと思うほどでした。笹に足を取られて、転ばないようずっと緊張していたので、太ももが筋肉痛になりました。 帰りに、栗を拾い、るぽぽ川崎の湯につかって帰りました。 ------●登山報告終了●--------- |
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●出合った植物● →ホコリタケ 頭部の表面は初め白色で、前面に トゲが生える。老成すると、暗褐色になり 頭部に穴が開き、胞子が煙状に吹き 出す。「宮城のきのこ」より。 |
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→調査中 傘の直径15センチほどの大型のきのこ。 マツタケじゃないですよね〜。 ※きのこは他にも白、赤など、数種見られました。 |
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→エゾリンドウ? エゾオヤマリンドウ? 日が指さないと開かないそうです。花が頭頂部だけにつく、エゾオヤマリンドウは、エゾリンドウの高山型で、山形以北に分布するそうです。リンドウ科。 |
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→ゴマナ キク科。葉が胡麻に似ていることから。 ※他には、白い可憐な一輪で咲くウメバチソウ(ユキノシタ科)もあったが、画像が大ボケなので割愛。 ※長くてスミマセン。最後までご覧下さり 感謝します。お疲れ様でした。 |
雁戸山に関する補遺 ●るぽぽ川崎 利用時間 客室(宿泊)15:00〜10:00、客室(休憩)10:30〜14:30、 温泉10:30〜22:00、(月・金曜日12:00〜22:00) 利用料金 宿泊1泊2食8000円、休憩2000円、日帰り入浴500円 施設内容 浴室・サウナ風呂・レストラン・休憩室 住所 柴田郡川崎町大字今宿字小屋沢山39 電話 0224-84-6611 交通 山形自動車道「笹谷I.C」より車で約2分。 駐車場 30台 ※新しくてきれい。シャンプー付き。ロビーでの休憩も許されました。 ※セントメリースキー場の286号をはさんで、向かい側です。 |