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川崎市宮前区でお産の出来る産科診療所、いのうえクリニックです。

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〒216-0033 神奈川県川崎市宮前区宮崎5-14-2

妊娠・お産の院内設備Q&A

実際に、患者さんから頂いたご質問を中心にしたQ&Aです。

 
Q.どこでお産するか、何時までに決めれば良いですか。

Q.妊娠中に虫歯の治療はできますか。

Q.妊娠中に、インフルエンザの予防接種は受けられますか。

Q.少量の出血や、茶色いおりものがあり心配です。

Q.「つわり」がひどいのですが、どうしたら良いでしょうか。

Q.便秘がひどいのですが。

Q.もともと貧血があるのですが大丈夫ですか。

Q.妊娠中の過ごし方の注意はありますか。

Q.妊娠中に、転居したいのですが大丈夫ですか。

Q.仕事は、今まで通りで良いですか。

Q.妊娠中に、運動はしたほうが良いですか。

Q.妊娠中に、旅行は大丈夫ですか。

Q.妊娠中の食生活の注意点はありますか。

Q.妊娠中の飲酒、喫煙はだめですか。

Q.妊娠中の自転車は大丈夫ですか。

Q.妊娠中の自動車の運転は大丈夫ですか。

Q.帰省分娩は何時までに帰れば良いですか。 交通手段は何が良いですか。

Q.無痛分娩について教えて下さい。

Q.逆子は、何時までになおれば良いのですか。

Q.お腹の張りが心配です。

Q.切迫早産が心配です。

Q.破水かもしれません。

Q.胎動が少ないので心配です。

Q.夫や家族の立ち会い分娩は可能ですか。

Q.カンガルーケアは出来ますか。

Q.吸引分娩や鉗子分娩は、どのような時に行うのですか。

Q.会陰切開は、必ず行うのですか。

Q.帝王切開は、どのような時に行うのですか。

Q.陣痛促進剤は、どのような時に使用するのですか。

Q.退院後すぐに遠方の実家に行きたいのですが、大丈夫ですか。

      


Q.どこでお産するか、何時までに決めれば良いですか。

A.どのようなお産をしたいのか、帰省分娩するのか。妊娠中やお産後のご主人の援助や実家のご家族の援助はどうか等、ご家族で相談して決めましょう。

希望の分娩施設の混雑状況も確認して、出来れば早めに決めると良いでしょう。 

Q.妊娠中に、虫歯の治療はできますか。

A.虫歯や歯周病は、早産の原因になると言われています。現在虫歯が無くても、歯科検診を受けることをお勧めします。

また歯周病の無いお母さんから生まれた赤ちゃんは、将来虫歯が少ないとも言われています。受診の際には、必ず母子手帳を持参で受診しましょう。

Q.妊娠中に、インフルエンザの予防接種は受けられますか。

A.可能です。妊娠中にインフルエンザに罹患すると重症化する場合がありますから、アレルギーなどが無い場合には予防接種を受けることをお勧めします。

当院に通院中の妊婦さんは予約して頂ければ当院で接種可能です。防腐剤無しのワクチンを用意しています。

Q.少量の出血や、茶色いおりものがあり心配です。

A.少量の出血や茶色いおりものがあるからと言って、すぐに流産につながるわけではありませんが、切迫流産の可能性があります。まずは安静にして経過を見てください。症状が持続する場合には外来受診しましょう。

妊娠12週までの流産の可能性は約15%と言われていますが、ほとんどの原因が受精卵の染色体異常と考えられ、残念ながら現代医療でも有効な治療はありません。唯一効果が期待できるのは安静にすることだと思います。

Q.「つわり」がひどいのですが、どうしたら良いでしょうか。

A.つわりの症状は個人差が大きく、全くない人も3割ぐらいいると言われています。対処としては食べたいものを、食べたい時に、食べられるだけ、です。無理して食べたりする必要はありません。

残念ですが、台風と一緒で来ないようにはできません、通り過ぎるのを待ち、被害を最小限に抑えるだけです。多くの場合、妊娠12週頃には症状が楽になることが多いようです。それまでは無理に頑張らない事が大切です。

脱水症状が著しい場合には水分、栄養分、ビタミン剤などの点滴、輸液を行うこともあります。

Q.便秘がひどいのですが。

A.妊娠すると、流・早産を防ぐために、プロゲステロンという女性ホルモンの分泌が増加します。ところが、このプロゲステロンの影響で腸管の動きが鈍くなりがちになります。

また妊娠経過により、子宮が大きくなることで腸管が圧迫されて、さらに腸管の動きが鈍くなります。このために多くの妊婦さんは便秘になり易いのです。また、便秘の時に硬い便を強くいきんで排便する習慣になると、痔になり易くなります。

便秘で宿便が多いと、お産の進行が悪くなることがあり、浣腸が必要になる事もあります。また、痔を放置したままで、お産の時にいきむと、お産後に痔が悪化してしまう事もあります。産科医に相談の上、緩下剤や、痔の薬を適切に使用して、お産までに解消しておく事が大切です。

Q.もともと貧血があるのですが大丈夫ですか。

A.妊娠すると鉄分の需要が増加するために、多くの妊婦さんが鉄欠乏性貧血になります。当院では、妊娠初期・中期・後期に3回の貧血の検査を行います。

食事の改善では、効果が期待できないような鉄欠乏性貧血の場合には、鉄剤などを処方します。お産には、大量出血の危険がつきものです。万が一の輸血にならないように、貧血が無い状態でお産に臨む事が大切です。

Q.妊娠中の過ごし方の注意はありますか。

A.まずは健康で過ごすことです。病気や虫歯があれば治療しましょう。生活が不規則であったり、偏りのある食生活の場合には改善しましょう。ストレスの多い生活、肉体的な疲労は早産の原因になります。

適切な食事、十分な睡眠、適度の運動が基本です。また体を冷やさないように注意しましょう。シャワーではなく、入浴がお勧めです。パンプスや踵の硬い靴は、体重が増加すると足や股関節に負担が強いので、スニーカーなどがお勧めです。

自分のしたい事を“がまんする”のではなく、赤ちゃんのために “譲る気持ちが大切です。”

Q.妊娠中に、転居したいのですが大丈夫ですか。

A. 引っ越し等の場合には特に注意が必要です。重いものを持つことが、すぐに流産や早産につながるわけではありません。しかし妊娠中は腰痛などが出やすいので、なるべく避けたほうが無難でしょう

。出来れば“おまかせパック”などを利用するのが良いと思います。

Q.仕事は、今まで通りで良いですか。

A.残念ですが、日本は働く妊婦に優しい国とは言えません。労働基準法に沿って対応されるように心がけて下さい。

残業、深夜業、休日労働、タイトな予定の出張、長時間の外回り、多すぎる夜勤、深夜の自動車でのお迎え…今まで切迫流・早産の原因になったケースです。

仕事も大切ですが、赤ちゃんの事を考える余裕をもって、無理せずに仕事しましょう。

Q.妊娠中に、運動はしたほうが良いですか。

A.妊娠中の運動不足も体重増加の原因です。初産の場合、著しい体重増加は、難産の原因になります。

お産には、体力がある事、体が柔らかい(特に股関節)事が大切です。運動される場合には、ウォーキング、スイミング、ヨガなどが良いでしょう。一番のお勧めは、ウォーキングです。時間、場所を選ばず、道具が不要です。始めは少しずつ、臨月には1時間以上歩けると良いです。“こんなに歩いたから絶対に安産”というような気持ちで、お産に望めると良いですね。

ゴルフ、テニスなどの道具を使う運動や、登山、スキューバダイビング、スキーなどはお勧めしません。(実際の質問より)

Q.妊娠中に、旅行は大丈夫ですか。

A.妊娠経過が順調であれば大丈夫、注意してお出かけにと言われる事も多いようです。また、初期の流産は安静にするか否かで、防げるものではない、それなら今のうちに自由にしたいなどの意見も多いようです。

しかしながら、本音で言えばあまりお勧めしません。特に、妊娠初期での胎嚢が確認出来ていない時期は、子宮外妊娠の可能性もあり、お勧めしかねます。

また長時間の飛行機や電車は、エコノミークラス症候群の心配があります、下肢がむくんだり静脈瘤のある妊婦さんは要注意です。さらに、海外旅行はお勧めしません。多くの海外旅行保険は、妊娠に関する事は給付対象外のようで、注意が必要です。

実際には、問題なく旅行出来ることのほうが多いと思いますが、万が一妊婦さんが旅行先でトラブルに見舞われたとき、周囲の方にも迷惑をかける事も考えてみては如何でしょうか。

順調でない妊娠・お産の結果をみてきた産科医としては、無条件に“.妊娠経過が順調であれば大丈夫”とは言えないのです。どうしてもと言われる場合には、いわゆる“自己責任”ですが、体調によっては直前でもキャンセルする勇気も必要です。

5月の連休、お盆休み、年末年始の帰省なども、同様の注意が大切です。

Q.妊娠中の食生活の注意点はありますか。

A.栄養のバランス、食事の時間帯、間食など赤ちゃんのための栄養を考えて、一度見直してみましょう。カロリーの高い食べ物、甘い食べ物、塩分の多い食べ物の取りすぎには特に注意しましょう。

出来れば三食、規則正しく食べること、基本的に間食は無しでも結構です。遅い時間帯の食事や運動不足が肥満の原因です。

また、果物は糖質が多いので気を付けましょう。“フルーツとスイーツが大敵です!”

母乳の原料はお母さんの血液です。ドロドロ血液よりサラサラ血液、高たんぱく・低カロリーが目標です。

Q.妊娠中の飲酒、喫煙はだめですか。

A.飲酒も喫煙も胎児の発育に大きな悪影響があります。特に喫煙は、受動喫煙であっても早産の原因になると言われています。妊娠したら、禁酒、禁煙が大切です。

Q.妊娠中の自転車は大丈夫ですか。

A.お子さんの送迎やお買い物に自転車を利用される方が多いようですが、あまりお勧めしません。転倒して骨折した妊婦さんも過去にいました。最近は自転車の事故も多いようです。

Q.妊娠中の自動車の運転は大丈夫ですか。

A.自転車と同じでお子さんの送迎やお買い物、ご主人のお迎えなどで自動車を運転される方が多いようです。特に宮前区周辺は坂道が多いので大変でしょう。ただしお腹が大きくなると運転しにくくなることも事実です。少しずつ減らしていき、いわゆる臨月になったら運転はやめましょう。

Q.帰省分娩は、何時までに帰れば良いですか。 交通手段は何が良いですか。

A.出来れば、34週以降はお産をされる病院に通院しているようにしましょう。帰省の交通機関は、出来れば公共機関(電車、飛行機)をお勧めします。駅や空港は病人が出ることを想定して職員が訓練しています。万が一の場合でも援助してくれるでしょう。飛行機の場合、妊娠36週以降は、医師の診断書が無ければ乗れないので注意しましょう。特に長時間の自動車での帰省はお勧めしません。渋滞などに巻き込まれたら大変です。特に妊婦さんご自身で運転しての帰省は危険です。

Q.無痛分娩について教えて下さい。

A.残念ですが、当院では行っておりません。無痛分娩を否定するわけではありませんが、無痛分娩については、方法・効果・費用などについて、担当する産院・産科医とよく相談の上で行われると良いでしょう。

Q.逆子は、何時までになおれば良いのですか。

A.最終的に妊娠10か月でも骨盤位“さかご”のケースは1割前後でしょう。当院では妊娠28週以降で骨盤位“さかご”の場合には、さかご体操をはじめとして骨盤位“さかご”がなおりやすいような体操などの指導を行います。妊娠36週で骨盤位“さかご”の場合には帝王切開術でのお産の準備に入ります。実際の帝王切開術は、妊娠38週頃に行います。最終的には、さかごがなおるケースのほうが多いので、あまり神経質になるのは良くありません。また、当院では骨盤位の外回転術は行っておりません。

Q.お腹の張りが心配です。

A.お腹の張りは、感じ方に差が大きいものです。気になる場合には、まず第一に休んでください。仕事中でも、可能な限りの安静を試みて下さい。安静にしても変わらずに強くなるお腹の張り、痛みを伴うお腹の張りがある場合、出血を伴うお腹の張りなど場合には、受診したほうが良いでしょう。

Q.切迫早産が心配です。

A.切迫早産の危険因子には、前回早産、疲労、精神的なストレス、歯周病、細菌性膣症、喫煙(受動喫煙を含む)などがあります。産科医の相談の上、出来るだけ危険因子を回避していきましょう。特に前回早産の場合には、明らかに早産のリスクが高くなるので、“今回はきっと大丈夫”などの根拠のない過信をせずに、産科医と相談の上で慎重な対応をしていきましょう。

Q.破水かもしれません。

A.妊娠中は尿漏れがある事があり、破水と紛らわしい事があります。尿漏れは持続せずに一時的な事が多いです。破水の場合には、バシャッとたくさん出る場合、高位破水と言って少しずつ漏れ出る場合などがあります。破水かどうか悩んだらまず入浴せずに、自己判断せずにまず電話で相談してください。

Q.胎動が少ないので心配です。

A.胎動の感じ方にも個人差があります。お腹の中の赤ちゃんもずっと動いているわけでは無く、寝ていることもあります。ただし、明らかに胎動が感じられずに心配な場合には遠慮せずに、まず電話で相談してください。

Q.夫や家族の立ち会い分娩は可能ですか。

A.御主人の立ち会い分娩は可能です。最近は、立ち会い分娩をされるご夫婦のほうが多いようです。上のお子さんの立ち会い分娩希望の方は、あらかじめご相談下さい。

Q.カンガルーケアは出来ますか。

A.早く赤ちゃんと触れ合う事で、母乳の分泌も良くなるようです。生まれたての赤ちゃんを胸の上で抱いて肌を密着させる“カンガルーケア”(早期母児接触)は、赤ちゃんとお母さんの状態を確認し安全と判断した場合に行っています。ケアの間は、新生児用モニターを使用しています。

Q.吸引分娩や鉗子分娩は、どのような時に行うのですか。

A.もう少しでお産になるところから進行しない、あるいは赤ちゃんが危険な状態になり、速やかに出してあげたい場合に、急墜分娩術(急いで赤ちゃんを出す術)として吸引分娩(赤ちゃんの頭をプラスティックのカップで陰圧をかけて牽引)や鉗子分娩(金属のヘラで赤ちゃんの頭を挟んで牽引)を行います。吸引分娩や鉗子分娩を行う場合には、会陰切開をする事が多いです。

Q.会陰切開は、必ず行うのですか。

A.全例に行うものではありませんが、お産の進み方によりどうしても必要と判断した場合には、説明の上で行います。局所麻酔の後に、痛くないように行います。比較的ゆっくりと進行するお産のほうが、裂傷や切開に至らない事が多いように思います。

Q.帝王切開は、どのような時に行うのですか。

A.前回のお産が帝王切開による場合、骨盤位“さかご”の場合はあらかじめ帝王切開術によるお産となります。また、お産の途中で赤ちゃんが危険になった場合(胎児機能不全)、お産が進行しない場合(分娩停止)の場合にも帝王切開術によるお産になります。自然分娩と比べて、帝王切開術によるお産が劣るような意見が一部にあるようですが、そのような事はありません。赤ちゃんの命を守るための帝王切開術,自分のお腹を切ってでも我が子の命を守るための帝王切開術、父親には決して出来ません。母親しか出来ない、立派お産の一つです。

Q.陣痛促進剤は、どのような時に使用するのですか。

A.出来れば使用したくないのですが、以下の場合には陣痛促進剤の使用をする場合があります。前期破水(陣痛が始まる前に破水する事)で、時間をおいても自然に陣痛が起こらない場合、あるいは陣痛が微弱でお産の進行に問題がある場合、お産の予定日を1週間以上経過してもお産が始まらない場合等。使用する場合には、その必要性・副作用等について説明のうえで行います。

Q.退院後すぐに遠方の実家に行きたいのですが、大丈夫ですか。

A.強制できるものではありませんが、正直お勧め致しません。退院後に当院では、電話訪問や1週間健診、赤ちゃんの体重測定などを行っています。お産後、母乳分泌の状態などを含めて、1か月健診までの期間は、お産を担当した施設の産科医・助産師がケアして差し上げるのが理想と思うからです。1か月健診で、赤ちゃんとお母さんの元気な姿を確認して、やっと“お産が終わりました”と思います。 



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いのうえクリニック
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