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子宮がん検診(子宮頸がん・子宮体がん)…川崎市の子宮がん検診
対象者:川崎市民で20歳以上の女性が2年に1回受信できます。
費用:1,000円(体がん検診は+800円)
*受診券はないので、受付でご予約下さい。
検診を受けて必要に応じて適切な治療をすれば、子宮頸がんで死亡する確率は決して高くはありません。早期診断する事で子宮を摘出することなく、将来的に分娩する事が可能になります。ただし、一部の非専門家が主張するような"検診さえ受けていれば妊娠も出産もほぼ100%大丈夫"という意見は誤りです。産婦人科医の立場では、そうではない患者さんを数え切れないほど診ています。
また、子宮頸がん検診で見つけづらいタイプの腺癌は、進行して発見される場合もあります。これが、"検診さえ受けていれば妊娠も出産もほぼ100%大丈夫"と言うのが誤り、つまり子宮頸がん検診の限界と言えます。
子宮頸がん検診で異常が指摘される方の多くは"異型上皮"です。異型上皮は、軽度から高度まであります。この中には将来的に正常に改善するものから癌化するものが含まれています。残念ながらこの異型上皮の治療はありません。つまり定期的に検査をして、その経緯を見守る事が大切になります。つまり、異型上皮の場合には、子宮頸がん検診の対象ではなく、定期的に専門医に受診して頂く事が大切です。
保険適応の対象に制限がありますが、HPV(ヒトパピローマウィルス)というウイルスの検査をする場合もあります。HPV感染のうち一部の方が持続感染に移行し、そのうちの一部の方で癌化します。日本人女性全体の約1.2%程度の方が生涯で子宮頸がんを発症すると言われています。
HPV感染は多くの場合自然に消失しますが、持続感染する場合、HPVのうち16型、18型は感染から最短で5年、基本的には10年以上かけて癌化する事が多く、52型、58型は感染から数十年かけて癌化する事が多いと考えられています。子宮頸がんは"HPV感染→前癌病変→癌化"という過程と考えられています。HPV検査が陰性であれば子宮頸がんになる事は無いが、HPV検査が陽性であれば、将来子宮頸がんになる可能性があるため、子宮頸がん検診・細胞診の結果が正常であっても、年に数回の子宮頸部細胞診を行う事で癌化の兆候を見逃さないようにする必要があります。ちなみにHPV感染はHPVワクチン接種によって防ぐ事は出来ますが、HPV感染を治療する方法はありません。
日本では毎年、前癌病変で発見される方が3万人以上、進行癌で発見される方が約1万人、治療しても死亡する方が約3000人弱と言われています。
子宮頸がんで命を落としたり、子宮を摘出する事にならないためには、HPVワクチン接種を広く普及させて、子宮頸がん検診の受診率を上げる事が重要だと言えます。
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