同じ牌の二枚一組を、雀頭という。

  

 この雀頭も、萬子なら萬子のみ、筒子なら筒子のみ、という順子や刻子と同
様の条件を満たしていなければならない。

 

 このような形では雀頭にはならない。

【問題】
現在、のび太の部屋の布団の中は、以下の状態である。

のび太 ドラミ

これが雀頭にはならない理由を述べよ。

 上半身を布団から起こして、のび太がタバコに火をつける。深く吸い込んで
薄い煙を吐き出すと、ドラミに囁きかけた。
「激しかったよ、ドラミ」
「そりゃ激しいわよ。ハイヒールでのび太さんのお尻を叩きっぱなしだったん
だもん。あたし疲れちゃったわよ」
「ゴメンゴメン。でも、僕だってドラミちゃんにいっぱい奉仕しただろう?」
「アンタ、あたしにケツ向けて寝っ転がってただけじゃない。これって男女の
営みのスパイスではあるけど、断じてメインディッシュじゃないわよ」
「そんなことないだろ。パパの秘蔵ビデオテープは、二時間まるまるこれだっ
たぜ」
「人様の趣味にあれこれケチをつけるのはよくないぞ、ドラミ」
 ドラえもんが布団から這い出して、ドラミを叱りつけた。
「そうそう、ドラミちゃんだってワキ毛の件はトップシークレットだろ。って
いたのかよドラえもん!」
「うん。君たちが布団に潜り込んだ時からずっと。これかぶってね」
 石ころぼうしをヒラヒラさせながら、ドラえもんがほくそ笑んだ。
「そういや、ハイヒールでは決して味わえないような骨まで響く鈍い衝撃が何
度もあったけど、あれってまさか……」
「これのこと?」
 右手に装着した空気バズーカを頭上にかかげて、ドラえもんは天使の微笑み
をのび太に投げかけた。

「そんなもんでシバかれたら死んじゃうだろ! 人様の趣味がどーとかこーと
か、ドラえもんこそ僕とドラミちゃんのプライベートを侵害しまくってるじゃ
ないか! あんまふざけてっと、出るとこ出るぞ!」
「のび太くんの部屋に住んでる以上は、僕は毎日キミのプライベートを侵害し
てることになるよね。僕、未来に帰ろっか? 帰ってもいいんだよね? どう
なんだ、オラ?」
 開き直った居候ほど怖いものはない。今ののび太にとって、秘密道具はシャ
ブに匹敵するマストアイテムである。のび太のアーバンライフは、もはやドラ
えもん抜きでは成り立たない。
「私が悪うございました」
「分かりゃいいんだよ、分かりゃ」

【答え】

ドラえもん のび太 ドラミ

種類が違う
枚数が違う
力関係が違う



続く
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