
2016年48号 第131話
【前回まで】
本部の腕が斬れたかつながっているかはともかく、本部は非常に怒っていた。
「武蔵よ、貴様のやり方は汚い!」
「なんでなんで」
本部が言い訳モードに入ったのがすぐ分かったので、武蔵は面白そうに聞き返した。
「ワシはずっと前から言ってるけど、完全に守備専門なの。だから武蔵にやられたバカ共
を守護るのは全然やるけど、ワシが攻めても畑違いだから勝てる訳ないの。貴様もそれを
知ってるはずなのに、何ワシに攻めさせちゃってんの? さては貴様ホモだな!」
「お主が自分から攻めてきたと記憶しているが」
「だとしてなーにが悪い! 郭よ行け!」
本部は武蔵の指摘を逆手に取って、守護られ要員の郭海皇を武蔵にぶっ込んだ。
「攻めの消力ー!」
郭は何度聞いても意味の分からない技名を叫んで武蔵に特攻した。そして攻めの力と消
力のプラマイで武蔵にゼロのダメージを与えた。
「ふん!」
武蔵はゼロダメージの深手を物ともせず、郭を一刀両断にした。最近はその辺の鼻くそ
に殺されてもいいぐらいの存在感だったので、相手が武蔵ならメンツは守られたと言える。
「はい守護った。次はジャック行け」
「俺は本部さんに負けたので、そもそも武蔵と闘う資格もないと思うが……」
ジャックは拳をポキポキ鳴らしてすごい弱音を吐いた。本部はジャックの心情を察した。
「察したがだがしかーし!」
本部はジャックの背中を全力で蹴り飛ばした。ジャックは武蔵が水平に構えた金重に口
から突っ込んで、剣先が尻から出た。迷走を極めたジャックの人生に1本筋が通った。
「はいジャックも守護った。残りはまとめて行け!」
本部の言葉に魅入られたかのように、その場の全員が武蔵に挑みかかって、そして本部
に守護られた。正確には本部だけが守護った気になっているが、とりあえず全員死んだ。
「さて、残りはお主だけだがどうする?」
武蔵は本部の目をまっすぐに見て言った。本部は武蔵から目をそらして薄く笑った。
「ワシの行く先は、公園だけが知っておる。さらば」
本部は満足げに闘技場を去った。武蔵は本部の首根っこを掴んで闘技場に引き戻した。
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