諏訪町商店街では、5月から10月まで行われるびっくり市並びに商店街をさらに活性化させようと思い、思いやり、やさしさをイメージに何か商店街で出来ることはないかと考えた。そこで「環境」をテーマにしたイベント、啓発事業に取り組むことになり、手始めに今環境問題の象徴的な存在である「ケナフ」を取り上げることになった。 紙の原料となり、森林伐採を抑制する一年草のケナフは、二酸化炭素を多く吸収することから、微力ながらも地球温暖化を抑制する。 当商店街では、自動車から出る炭酸ガスもケナフに吸収してもらおうと商店街の道路沿いにプランターを並べた他、商店街で撤退した店の敷地に、約40平方メートルの畑を設けてケナフの栽培を始めた。 6月上旬、商店街の中心にある空き地を借り、約40平方メートルを耕す。 店舗、宅地後であるので、がれきが多く埋まっていて、鍬がささらない状況であり、石を拾いながらの作業も大変であった。(巨大な石も出現) 6月10日ガラクタ市 ・毎回大量に出る屋台村のゴミを減らそうと思い、先ずは屋台村内でお客さんからゴミをきちんと分別していただき、分別された発泡ドンブリなどの資源ゴミは一つづつ洗い、行政に引き取ってもらった。残飯、割り箸は堆肥にした。それにより燃えるゴミとして残ったものはゴミ袋一つにも満たなかった。予想以上のゴミの減量化が出来たことには驚かされた。 6月13日 約100個の苗ポットを用意し、約400粒の種を蒔き、日陰におく。 種はインターネットで愛媛県から取り寄せた。 6月16日 発芽を確認する。 10cm程度伸びたところで、畑と鉢に植えかえした。 7月14日 びっくり市 ・畑のすぐ脇には、手作りの「ビオトープ」をつくり、諏訪町町内で孵化させた黒めだかの稚魚約250匹を集まった子供達によって放流してもらった。この稚魚は8月、9月のびっくり市で、配布したりメダカ飼育セットと組み合わせて販売したりした。 ・柏崎市立博物館 学芸員 佐藤俊男 さんから 「柏崎周辺における自然と環境」というテーマで講演をしていただいた。 ・「美味しい自然水を守ろう!」と言うテーマで小国名水「諏訪清水」を汲んで来て、その水を使った冷たい麦茶、あったかい高級煎茶を来街者に振舞った。 8月11日 びっくり市 ・ケナフ畑のすぐ脇で、ケナフの葉の天ぷらを揚げ、天ぷら入りそうめんとして無料で配布した。この時もゴミの徹底分別を行った。 ・手作りのケナフ入り食パン、プチパンを販売した。 このときケナフの高さは約140cmになっていた。 9月2日 ケナフが風で倒れないようロープを張り巡らす。 このときケナフの高さは約250cm。 9月8日 びっくり市 ・手作りケナフ入りパンと、新たにケナフ入りだんごを販売。 ・柏崎植物友の会 菅澤重蔵 さんから「海辺の自然ときのこ」をテーマに講演していただいた。 ・意外と捨てられている「プラスチック製包装容器」を一般の方から持って来て頂き「ケナフポケットティッシュ」と交換する「ちり紙交換会」を行った。 9月19日 一番目の花が咲く。朝薄暗い時から咲き始め、昼過ぎにはしぼんでしまう。 10月1日 前日の強風でケナフが倒れる。ケナフの重みで支柱が支えきれなくなっていた。 10月13日 ガラクタ市 イベントでのゴミの減量化をする。 11月11日 いよいよケナフを刈り取る日。ケナフはまだ次から次へと花を咲かしていた。 刈り取る前に近所の小学生と記念写真。畑のケナフは長いもので5メートル近くまで伸びた。 アーケードのケナフも3メートルの高さの屋根まで伸びた。 ケナフは1本1本のこぎりで刈り取った。その後、葉を全部むしり取り、1.5メートルに切り揃えた。 刈り取ったケナフは約60kgになった。紙すき用に少し残し、残りは山梨県の製紙会社に送った。 そしてそのケナフは画用紙に加工してもらい、来年度園児らに絵を書いてもらい、びっくり市のイベントで展示したいと考えている。
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