1日目A


永平寺を出て芦原温泉に行く途中にある「越前竹人形の里」に立ち寄ろうかと計画していたのだけど,この雪,この寒さ。
 HIYOもいることだし,さっさと宿にチェックインしてしまおう。着いたら3時過ぎにはなるし。
 ナビに従って364号線を北上し,丸岡を通って芦原に抜ける道を走っていたのだけど,行きに福井北ICから合流した所を過ぎた辺りから雪が深くなり,轍もほとんどない道になってきました。
 雪のでこぼこでハンドルが取られてフラフラ揺れるので怖くて,「ゆっくり走ってよ」って言っているのに,EIKIは「チェーン着けてるから大丈夫」と気楽なもの。
 けれど突然車がスピン!一瞬何が起こったのかわからなかったけれど,ハンドルが取られて車が回転してしまったのでした。運よく反対車線には車もおらず,後ろからも来ていなかったし,近くにあった家に突っ込むこともなく1回転ほどして車は止まりました。
 ほんと心臓止まる〜。何が大丈夫なんだ〜!!
 とにかくこの道を早く脱出して,もうちょっとマシな道を走ろうとナビ任せにせず地図を見ました。364号線から幹線でもない道を示していたので,416号線,8号線と幹線を通って芦原温泉に行くことにしました。
 416号線に出るまではもう慎重に慎重に運転してもらいました。それでも車はフラフラ。後ろを走っていた車も同じようにフラフラと走っていて,本当にひどい道でした。
 416号線,8号線は車の通りも多く,除雪されていたり,道路から水が出て雪を溶かしていたりして走りやすく,3時半頃には今日の宿「あわらの宿 八木」に到着しました。

 後でニュースを聞いたところ,この日福井県内では雪の事故が相次ぎ,私達が降りた福井北ICの次の丸岡IC付近でトラックがトレーラーに追突し3時間の通行止めとなっていたり,えちぜん鉄道勝山永平寺線の永平寺街道踏切で,除雪作業中のラッセル車が脱線し,国道364号線が4時間近く通行止めとなっていたりと,時間が違えば足止めを食らったり,事故に巻き込まれてたりした可能性があり,本当に無事に辿り着けてよかったなあと思いました。
 仲居さんによると,福井でもこんなに雪が降るのはそうそうないとのことで,ほんとにひどい天気の中の旅行となってしまったようです。


芦原温泉は街中にある温泉で,明治16年開湯,今年で120周年という温泉地。
 今回の宿はいつもの私達にしたらちょっと贅沢な宿。久しぶりの旅行,HIYOもいるし旅館にいる時間も長くなるだろうからちょっと贅沢をしちゃおうというわけです。
 ネットでいろいろ調べているとお料理やサービスなどなかなか評判もよく,温泉も今までの大浴場,露天風呂に加え,去年7月に檜造りの離れの露天風呂「風庵」ができたということでここに決めました。
 部屋が広くて,バス・トイレがセパレートで,バスはうちと変わらないくらいの広さ。洗面所にドライヤーや化粧水など,各部屋に用意されているのがうれしいです。
 ほっと一息と思ったら,HIYOがいつもの家と違うとキョロキョロと周りを見回し泣き始めました。EIKIが抱っこしても泣き止まず,また私が抱っこ。ママじゃないとダメ,というのは嬉しいけれど,本当はちょっと寛ぎたいのよ...。
 しばらくして落ち着いたので,館内をウロウロしてみることにしました。離れの露天風呂は男女入れ替え制で夕方6時までが女風呂。途中に足湯があってここは男女ともOKなので,HIYOも一緒に家族で足をつけれるかなと思い行ってみたのですが,離れに行くためにいったん外に出た時の寒いこと!
 さらに足湯は囲いこそあるものの建物の中にあるのではなかったので,寒くてゆっくり足を浸けられるような所ではなく,諦めて本館に戻りました。せっかくならもう少し暖かい場所に造って欲しかった...。
 EIKIはそのまま男風呂に向かったので,私とHIYOは館内を散歩。ロビーで雪の積もった庭園を眺めたり,売店をウロウロしたりしてから部屋に戻りました。

本館の客室雪の庭園 ロビーに飾られていた雛人形

EIKIはえらくのんびり1時間近く入浴。HIYOはぐずるし,私は全然寛げへんやん!と言うことで,戻ってきたEIKIにHIYOを託して急いで「風庵」に向かいました。夕飯は6時半から,そしてその前にマッサージを頼んで40分なので,お風呂の時間が30分しかない(T-T)
 「風庵」は混雑しないように人数制限があるのだけど,ちょうど先客は一人だけで空いていました。露天風呂と言っても屋根付きで一方が開いている半露天。けれど雪混じりの冷たい風が吹く今日のような天気の時はありがたいです。ガラスの壁の一方は客室からの目隠しのため,上から水が流れていて,それがライトに照らされてきれいでした。
 お湯はちょっとぬるめだったけれどよく温まり,頭には冷たい風が吹いても寒いと思うことはありませんでした。
 部屋に戻ってみると按摩さんが既に来てくれていました。子育てで腕・肩・腰にきてるんです,と言って横になって肩から揉んでもらいました。
 HIYOは最近抱っこしないとぐずることが多く,先週末の金曜日には腕をあげるのが痛くなり,もうここら辺で体も限界という感じでした。この1週間は温泉に行くのが待ち遠しくて,正直早く行って少しでも楽になりたいという思いでした。
 按摩さんは肩を触って「かなり凝ってますね。芯が出来てる。」と言っていました。また,後頭部を揉んでもらった時には,「頭痛くなるでしょう。」と言われたのだけど,あまり痛くならないと言ったら,「これだけ凝っていたら普通の人は偏頭痛になりますよ。幸いでしたね。」と言われました。あー,やっぱり相当きてたんだ。
 膝の下とか揉んでもらったらなんだか効いたので,「足はあまり使ってないんですけどね〜」と言ったら,「腰から来てるんですよ。」とのこと。更に腰痛から内臓も弱ってると言われました。はー,子育てってほんとに体がボロボロになるよ...。
 40分のマッサージもあっという間で,もっとやって〜と言う感じでしたが,ちょうど夕食の準備に仲居さんがやってきました。HIYOとEIKIは私がマッサージをしてもらっている間に眠ってしまっていました。
 さてさて,お食事タイム。冬の日本海といえばカニ料理。だけど去年夕日ヶ浦温泉にカニを食べに行って,おいしいけれど手がベタベタになって大変なカニは,HIYOがいては落ち着いて食べることが出来ないと思い,今回は普通の季節の会席料理にしました。
 案の定グズグズ言うHIYOを交代で抱っこしながらの食事だったので,カニ料理にしなくて良かったです。それでもちょっとしたカニは付いていたし,日本海のお魚はおいしいし大満足♪
 今回はネット予約特典で,甘エビのお造りかサザエのつぼ焼がサービスと言うので,ひとつずつお願いしたのだけど,お料理の中に甘エビのお造りがあったのでどちらもサザエにすればよかった...。1個だけのサザエは私がいただきました☆

やっと部屋に慣れてくつろぐHIYO離れの湯「風庵」 お魚がおいしい会席料理


夕食後しばらくしてからEIKIにHIYOを部屋のお風呂に入れてもらったのだけど,お風呂場に連れて行った時点で大泣き。入っている間中ワンワン泣いていました。お風呂場では裸だし,余計にいつもと違うのが怖かったようです。これじゃあ大浴場の温泉に入れるどころじゃありません。お風呂付きの部屋にしておいてよかった〜。温泉デビューはもうちょっと先かな。
 私がHIYOにお乳を飲ませている間に,EIKIは「風庵」へ。HIYOが眠ってからEIKIと交代で私がお風呂へ行きました。
 大浴場は外が寒いせいか湯気で真っ白。何にも見えない状況で,露天風呂への扉はどこにあるんだろうとキョロキョロと探してしまいました。
 こちらの露天風呂も小さな庭園のようになっていますが,景色はよくありません。風庵と同じくぬるめのお湯だったのですが,気のせいかこちらはあんまり風庵ほど温まりませんでした。
 脱衣場は広くて清潔だし,お風呂の外にはくつろぎスペースがありました。残念だったのはこのくつろぎスペースでサービスで出されていた甘酒や梅ゼリーがもらえなかったこと!それは昼間の入浴時間だけで,夕方風庵に行ってしまった私はもらえなかったのでした。風庵の方は冷茶のサービスだけ。うーん,残念(>_<)
 なんだか残念だったので,部屋に帰る途中に売店に寄って,初めて見た練乳入りの最中アイスを買ってしまいました。お腹いっぱいだったから全部食べきれず,EIKIもいらないというので残りは冷凍庫へ。
 お風呂については私は風庵のほうが良かったけれど,EIKIは普通の露天風呂のほうが景色が良くてよかったと言っていました。男風呂からは庭園が見えて眺めがよいようです。

清潔な脱衣場 くつろぎスペース


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