2日目@


 朝起きたら相変わらずの曇天。
 チェックアウトの時に,宿のテラスに「FUJI VIEW TERRACE」とあるのを見て,「ここからでも富士山が見えるのですか。」と聞くと,手前の山越しに頭の方が見えるとのこと。その手前の山自体が雲で全部見えていないのだから話にならないよ...(T_T)
 それでも,富士山が見えなくても観光する所はあるのだと気を取りなおして,まずは大涌谷へ。駐車場に車を止め,外に出てみると霧による水滴なのか小雨が降っているのか,なんとなく濡れる感じ。折り畳み傘を持って階段を上がって行きました。
 HIYOをベビーカーに乗せるわけにいかないので,おんぶすることになったのだけど,EIKIのおんぶだと嫌がって泣き出し,登りの階段を私が背負って上がることになりました。日頃の運動不足で,山道を上がるだけでもしんどいのに,約10キロの「荷物」を背負って歩いたら息が切れてもうフラフラ。おまけに硫黄臭で息苦しいし。
 上に辿り着くと,白い噴煙を上げている所や白乳色の湯だまりが何ヶ所かありました。そしてその傍らに立つ玉子茶屋では,名物「黒たまご」が売っていて,みんな茶屋の前のテーブルの上で玉子を剥いてほおばっていました。6個入り500円。殻は黒いけど,中は普通の固ゆで卵。バラ売りをしてくれないので,私達に6個は多過ぎ。食べきれない分は持って帰ってお夜食にすることにしました。



かながわ景勝50選 大涌谷 白乳色の湯だまり

箱根ロープウェイ 大涌谷名物 黒たまご ここで卵をゆでている

 大湧谷を出発して次はどこへ行こうかと考えていると,とうとう雨が降り出しました。しかもスコール的な大雨。今日のお天気は小田原では晴れのち曇だったけど,これじゃあ曇りのち雨じゃないか。伊豆の方に雨雲がとは言っていたけれど,ここは伊豆の天気予報を見なければならないのかな。
 どちらにしても富士山を見るようなスポットに行っても仕方がないので,屋内施設に行くしかありません。そもそも富士山を見ることが目的だったのだから,屋内系のスポットのチェックはほとんどしていませんでした。
 ガイドブックを見てみると,観光地になぜか多い美術館やオルゴール館などが芦ノ湖周辺にもたくさんあるけれど,行ってみてもいいかなと思うのは箱根芦ノ湖美術館箱根☆サン=テグジュペリ星の王子さまミュージアム。EIKIは星の王子さまには興味がなかったようで,行き先は箱根芦ノ湖美術館に決定。宿にあった100円割引のチケットで入場しました。
 建物自体はそんなに大きくないのだけど,5階まで絵画が展示されていて,内容も17世紀の古典主義からロココ絵画,バルビゾン派,印象派から近代絵画まで,ルノワール,ゴッホ,ピカソなど100点余りの絵画があり,予想以上に見応えがありました。せっかくだからゆっくり鑑賞したかったのだけど,HIYOがすぐにグズグズ言い出して,静かな美術館の中で泣き声が響いていました(^_^;A いつも混み混みの京都の美術館に比べ,人はワンフロアに3,4人程度とかなり少なく,そういう意味ではゆっくり見れたのだけど,重いHIYOを抱っこしながらの鑑賞はやっぱりツライ...。
 美術館内にはレストランが2ヶ所あって,見終わった5階のイタリアンレストラン「L'ONDINA箱根」でランチ。晴れていれば芦ノ湖を見下ろすテラスにも席が出るおしゃれなレストランだけど,雨で何も見えずに残念でした。



ブーシェ「愛のキューピッド」 カバネル「ヴィーナスの誕生」 クールベ「シヨン城」
ルノワール「授乳する母親」 実はこれ「窓」。晴れていれば… レストラン「L'ONDINA箱根」


 レストランでリゾットをパクパク食べておなかが一杯になったHIYOは,車に乗った途端お昼寝を始めました。
 あいかわらず外は雨なので,星の王子さまミュージアムも行こうかと思っていたけれど,HIYOが寝てしまっているし,車を降りるのも大変なほど土砂降りになってきたので,そのまま芦ノ湖を後にして山中湖の方へ向かいました。
 結局これで箱根を去ってしまって,「箱根十七湯」と言われる天下の温泉地で,入った温泉は宿の仙石原温泉のみ。なんだか天気も悪かったしタイミングも悪かったなあ。1ヵ所くらい立ち寄りたかったのだけど...。
 途中,運転手のEIKIまでも眠くなってきたと言い,道端で仮眠をしようとし出しました。地図を見ると,御殿場市の辺りは道幅も広く走りやすそうだったので,山中湖へ向かう山道の富士パノラマラインに入る所まで私が運転することにしました。一度曲がる所を間違えて遠回りをしてしまったけれど,15分ほど運転しバトンタッチ。あんまり休息できなかっただろうけど(^^;
 山中湖に着くと雨はほとんど止んでいました。芦ノ湖に比べて山中湖はあまりおしゃれな感じの所がありません。湖を一周して,一軒のカフェに入りお茶をして休憩。窓からは富士山の裾野がほんの少しだけ見えていて,あそこに富士山があるんですよねえとカフェのオーナーに確認してしまいました。けれど,それがどれくらいの大きさで,山頂はどの高さに見えるのか,さっぱり見当がつきませんでした。



山中湖のシンボルは白鳥湖畔のカフェ前で


  
≪BACK おさんぽHOME NEXT≫