
2018年50号 第13話
【前回まで】
まわしを締めて臨戦態勢のオリバを、光成はぽかんとした顔で見ていた。
「なんで来たの?」
「え?」
「呼んでもいないのに、なんで来たの? もしかして宿禰と戦いたいの?」
「あんたに電話で呼ばれたから、わざわざきてやったんだろうが」
「全然ちっとも呼んでないから、帰ってステーキ食って同量のうんこしてていいよ」
「そうか、それは失礼した」
オリバは飛行機に乗ってアメリカに帰ったが、途中で凄い力で引き返してきた。
「と思ったけど、絶対あんたに呼ばれたから。嘘なら俺の家に住んでいいから」
「住みたくないけど、因縁つけるからには証拠を見せろ」
「これが証拠だ!」
オリバは凄い力で壁にその時の動画を映した。トーキョーから電話だと看守に言われたオリバがステーキを
食べて葉巻を吸って突然怒ってバカの一つ覚えで筋肉でシャツを吹き飛ばして動画は終わった。
「トーキョーって誰?」
「え?」
「ワシの名前は徳川光成なんだけど、トーキョーって誰? みんなワシの事をトーキョーって呼んでるの?」
「いや呼んでない」
「ちなみになんて呼んでるの?」
「怒るから言わない」
「じゃあトーキョーからの電話がなんでワシって事になるの? 答えによってはアメリカ潰すよ?」
「オリバてめー!」
独歩が血相変えてやってきて、オリバの胸ぐらをつかんだ。アメリカは潰れずにすんだ。
「貴様が飛行機ごと日本に戻るから、俺まで戻ってきちまったじゃねーか! 飛行機代返せ!」
「なんでアメリカに行こうとしたの?」
「え?」
「お前は相撲強いんでしょ? その噂を聞いたワシが、お前を宿禰と戦わせようとするって普通思うでしょ。
なのになんでアメリカに行こうとしたの?」
光成とオリバは和解して、タッグで独歩に詰め寄った。独歩は答えた。
「どうせ俺が負けるじゃん」
「わかるー!」
独歩とオリバは抱き合って号泣した。光成も負けじと宿禰と抱き合って泣いた。
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