
2003年14号 第159話
【前回まで】
「バキくん、おまちど」
『う』の形に口をすぼめたままの梢江の首が、床に転がった。血の噴水と化
した梢江の肢体の背後には、ピアノ線を手にして男泣きの烈海王。しゃくりあ
げながら何かを訴え続けている。涙声なので何を言っているのか殆どわからな
いが、つまるところ
「貴様は毒をナメたッ!!」
ということのようだ。
別に柳の毒手をチューチュー吸った訳ではないのだが、今の刃牙にはそんな
ツッコミを入れる余裕はない。
「ボンド、ボンド……」
接合用のボンドを探すが見あたらない。体はダルいが買いに行くしかない。
烈に留守番&死体の処理を頼んで、近所のスーパーへ出かけた。
鍛え上げた自慢の肉体も毒に冒されてはただのポンコツ。重い足を引きずり
ながら、刃牙の脳裏に過去の名勝負が浮かんでは消えてゆく。
ドリアンに必殺バキチョップを叩き込む刃牙。
オリバ八人衆を禁断のバキフラッシュで瞬殺する刃牙。
「今回つまんねっスね」とほざいた編集者を入魂のバキチェーンソーで葬り去
る刃牙。
興奮のあまり聖水をまき散らしたことにも気づかない刃牙だが、とうとう目
指すスーパーに到着した!
その後ろ姿を見つめる一人の男。
梢江と烈の生首を両肩にのせた勇次郎である……!
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