index / Impression
データ
タイトル 狂走!単車キング
〜喝斗美!罵離罵離伝説〜
プレイ時間 6時間程度
(全国制覇)
機種 PS2 ストーリー 評価対象外
ジャンル デコバイクゲー キャラクタ 評価対象外
メーカー D3 PUBLISHER グラフィック ★★☆☆☆
TAMSOFT サウンド ★★☆☆☆
発売日 2003年10月23日 ソフトウェア ★★★☆☆
定価 2,000円 ゲーム性 ★★☆☆☆
購入価格 1,780円 総合評価 ★★★☆☆
お気に入り度 ★★☆☆☆

本文
 いや、つい、ね。前作と同じく妙に丁寧な説明が微笑ましくて買っちまった。

 だってパケ裏に

●「喧嘩上等モード」
 2P対戦で、根性見せまくるモードじゃ。画面が上下か、左右かどっちか忘れたが(左右2分割、上下2分割両方に対応しています)とにかく分割されて、友達と勝負しまくれ。やんのかコラァ!

とか書いてあんだもん。こんなん反則やで。



 とりあえず内容について書く前に、まず族車キング(以降『族車』)を比較対象として、族ゲーではなくバカゲーと定義することにする。まぁそれが順当だし、どのみち族には無知やしね。

 で、比較、チェック内容はゲーム性とバカゲー度。



 まずゲーム性、コイツに関してはひとり用モードの全国制覇と最速伝説のみのしかやってないが、どちらも族車キング未満のデキ。

 全国制覇は12人のキャラと6つのコースでタイマン勝負という構成。もちろん今回も一般車両が邪魔をしてくれるが、2輪というコトで当たり判定は狭く族車に比べると衝突に関するストレスはない。コレは正直うれしい配慮。一般車両の存在意義は薄いがな〜。

 コースは最初がいきなりトリッキーで困惑したり、族車からの流用でナンか萎えたり。しかもその題材から夜間のみのシチュでなおかつ前方の見通しが悪い、あまつさえビジュアルによる方向指示がわかりにくい(ダチのナビでサポート)などコースを気持ちよく走らせようとする気が感じられない。

 今回追加されたアピールタイムはコース中の所定の場所でR2ボタンと左スティック、もしくは○△ボタンの組み合わせで技を繰り出したりホーンを鳴らしたりでポイントを溜めるというもので、コレが最後に特定比率で換算されKP(根性ポイント)という通貨になる。で、KPを使い各種パワーアップ、デコレーションが可能、と。

 しかしこのアピールタイム、入力がイマイチやりにくかったり、表示がただでさえ見にくい前方をふさいだりでかなりウザい。加えてKP換算率の低さを考えるとその価値はかなり低いといえる。せめて(ダチ以外の)歓声があがるくらいの演出があってもよかったのではないかと思う。

 となるとマシンの挙動やバランス、ゲームループに目をやるしかないのだが、コッチも族車と比べて秀でている部分は見当たらない。

 マシンの挙動がゲーム的なのは別に構わないのだが、ギャップに乗り上げたときなどのハネや落下の処理がヘン。加えて強烈な処理落ち、敵が壁にメリ込んで動かないといったソフトウェア的な問題もある。また、族車と同じく敵の事故やコース選択に勝敗が左右されるところも改善して欲しかったところ。

 また、族車ではパワーアップの要素が最高速の上昇、グリップの強化というわかりやすいかたちで提供されていた。

 それに対し本作ではエンジンを替えても回転の上がる速度が早くなっているだけで最高速自体はほとんど変わらないし(確かに速くなってはいるが…)、タイヤをエンジンに対応したものに替えてもグリップは上がらず、むしろ摩擦が増えることで坂道での加速が絶望的に遅くなるというバランス調整ミス状態。

 しかもオートマの扱いが良すぎてミッションの存在意義がピンチ、12種類あるマシンの性能差も感じない、と。まぁ、最後の2点は族車も似たようなモンだがそれ以外はちょっとどうかと思う。

 最速伝説に関しては普通のタイムアタックなんで取り立てていうことはない。オモチャ的な挙動ではあるが工夫してタイムを縮める楽しさはある。一般車両がいなくなったのもありがたい。ただ、楽しさの幹自体がレースゲーム全般に提供されるモノであることから、あくまで値段内で遊べる要素がある、程度の評価がせいぜい。

 ま、ここらへん、安普請のシンプルシリーズに文句言うのは酷なのだが、サスガに族車と比較して劣る、と思えるのは問題アリだろう。



 で、バカゲー部分。これは簡潔に述べると、完全な二番煎じで面白味に欠ける、というミもフタもない結論に。

 実際、ポエムなやりとりが追加されたワケでもなく、アピールタイムが気分爽快というワケでもない。ライダーのヅラ、衣装のカスタマイズもマシンのカスタマイズと同じ意味でノリきれんし基本的に後姿しか映らない。ついでにダチの個性も弱まりがち、とどこを取っても頂けない。

 本作が順当に制作されていたら、族車キングのシステム、プログラムを流用してバカ部分に特化するのがスジだと思うのだが、むしろ退化してるのはナンとしたモノか。プレイしてないが白バイキングはどうなんかね? 逆に興味がでてきたわ。



 とにかく族車にあったインパクトとネタ成分が薄れているワケで、その上ゲーム的にもやや劣る、というのが総評。確かに単体でみれば値段なりに遊べるが、中古の無印モトGPが同程度の値段で手に入ることを考えるとレースゲームとしてはとてもオススメできない。

 しかも挙動は明らかにバイクではないし、唯一のイニシアチブはマシンとライダーのデコレートのみ(ちなみにその中身については評価基準を持たないので割愛させてもらう)。正直、コレに興味がないなら買う必要はナシ。

 てなワケで、基本的に族車と単車の2択なら族車、買うか買わないかの2択なら買わない、でひとつ。その浮いた金で地球防衛軍か炎多留・魂でも買うのはどうかと思う次第。ある意味どちらも漢らしいし…

first edition : 03/10/28
ひとこと おねぇちゃんがちょっとかわいかったので次はレディース限定で…、って姐?!

index / Impression