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データ
タイトル 最速!族車キング
〜仏恥義理伝説〜
プレイ時間 8時間程度
(全国制覇)
機種 PS2 ストーリー 評価対象外
ジャンル 音声ナビレース キャラクタ ★★☆☆☆
メーカー D3 PUBLISHER グラフィック ★★★☆☆
TAMSOFT サウンド ★★★☆☆
発売日 2002年10月 3日 ソフトウェア ★★★☆☆
定価 2,000円 ゲーム性 ★★★☆☆
購入価格 1,880円 ツレ ★★★★☆
総合評価 ★★★☆☆
お気に入り度 ★★★☆☆

本文
 幸いかな、私の住んでいる地域ではあまり見ることができない族。それゆえにそっち方面の知識は全くないんですが、機能性を重視する私としては、あんなワケのわからん見栄の張り方はナンセンスのひとこと。

 じゃぁ、なんで買ったんよ、と言われそうですが、その秘密はパッケ裏の説明文にあります。以下、原文まんま記載。



 男なら、俺様仕様のバリバリチューンで爆走じゃ!

●デッパ、竹やり、ブリフェン…俺様のマシンを見よ! イカすマシンに熱い走りで  キメるんじゃ。コラァ!
●「全国制覇モード」
 俺様の走りで天下を取るモードじゃ! タイマン勝負でライバルをぶっちぎり、
 ポイントを稼ぎまくれ! そしたら新車を調達したり、エンジン、ギア、タイア等を
 バリバリチューンナップじゃ! ポイントさえあれば、ステッカーもカセットテープも、
 助手席のツレまで思いのままじゃ。コラァ!
●「喧嘩上等モード」
 2P対戦で勝負しまくるモードじゃ! 画面が上下2分割になって、友達とバトルじゃ!
 やんのかコラァ!
●全12台のバリバリマシーンが登場じゃ!



 なんというか…、とりあえず語尾に「〜じゃ」「コラァ!」を付けたらいいという短絡的な部分、ツレはという単語は使うが「ダチ」「ダチ公」は使わない中途半端さ、それでいて商品説明としては妙に丁寧なとしていることろがツボに入ってしまったからなんです。こ、これがシンパシー?!
# ただ、ツレはポイントで購入できず、文章にウソがあったのは残念。



 内容は一般車両が走っている以外は普通のタイマンレースゲーム。それって走り屋なんちゃうんか、というのは言わないお約束か?

 ぶっちゃけ低価格だけでは売れないと判断してバカゲーテイストを盛り込んだのは正解だったと言わざるをえないデキです。

 モードは12人のCPUと競う全国制覇、タイムアタックをおこなう最速伝説、対人戦の喧嘩上等の3つで、コースは市街地、林道、湾岸、サーキットの4つ。それぞれ3ラップ固定。

 全国制覇はなんとなくストーリーに沿って進んでいきそうな感じがしますが、実際には相手選んで走って結果して終わり、勝てばポイントを得ることができるだけ。

 対戦前に相手のプロフィールとか出るんですが、それも無意味ときては、期待を裏切るにもほどがあるんじゃ、コラァ! ってヤツですよ。

 こっちも、レーシングラグーン級のバカゲーを期待しているワケでもないんですから、少しは努力してくださいよって感じ。

 で、肝心のレースの方はぶっちゃけ一般車両がジャマ。まぁ、これをゲーム性とするにしても、最速伝説にまで一般車両を走らせるのはやりすぎ、せめてタイムアタックくらい自由に走らせてよ。仮に実戦練習ってもタイミングがズレたらアドリブ頼みになるから意味ないんやし。

 各レースで手に入れたKP(根性ポイント)は本作の通貨で、これを使ってマシンをパワーアップやデコレートをおこなう。セッティングに関しては最強状態から減点法で調整されているらしく、序盤のストレスが高く、その最強状態も宙に浮いているような走行感覚。

 なんというか、安価で良質のソフトが揃っているレースゲーム市場にコレをリリースする根性がある意味スゴい。それこそ、PS1の多くのレースゲームと比べ優れているところがグラフィックくらいではないか、と。その上、バカゲーとしても半端ではこの評価も仕方のないところでしょう。



 とはいえ、多少は面白い部分があったんで、それをふたつほど紹介しておきます。

 ひとつめは小手先ですが、ネーミングについて。例えばクラクションのゴッドパパや蘇阿羅蛇武瑠X暗雲貴婦人Zといった車のネーミング。

 これは権利関係から逃げる副産物なんでしょうが、ここでツッコミを入れたくなった時点で負けなんだと思います。豆腐店の書き文字とかも含めて。

 もうひとつは助手席に乗せると進行方向などをナビゲートしてくれるツレの存在。別に機能についてはどうでもいいんですが、その中の仲間ヒロシ河合聖子がナカナカいい味を醸し出しているんですよ。

 説明すると、仲間ヒロシは今しかネタにできないであろう三村ツッコミを実装。ちなみに三村とはさまぁず(旧バカルディ)のツッコミの方ね、一応。

 ツレ選択の時から「オレかよっ!」、右に曲がるば「右かよっ!」、信号を見つければ「信号かよっ!」ってな感じで、走行中ムリからツッコンでるんですから、バカバカしいことこの上ありません。

 河合聖子は、ぶりっこという設定だけに、根性悪く設定されているのかと思えば、意外と天然だったのが好印象。で、よしきくりん嬢と丹下桜嬢の間くらいの声で「先輩、頑張って」とか言われると、思わず隣に秋穂実を乗せて二人の時へフォーエバーウィズユー。

 なんか、別のゲームをやっているみたい&こんなゲームに萌えを発見する自分に驚きを隠せません。どうせ偽装するならバカゲーよりこっち方面に、というか続編をつくってくれと思う程で、¥2Kのほとんどはここでペイした気分。



 内容的に遊べないワケではないが、PS1の優良レースゲーと比べて劣るのは事実。よって、それっぽい車のモデルに変なテクスチャ貼り付けて楽しめるかどうかが焦点になるかと思います。

 ただ、その内容自体も素人目(?)にもいろいろ『違う』のがわかる体たらくですから、モニターの前で仲間ヒロシのようにツッコむつもりで買う程度に留めるのが吉でしょう。

first edition : 02/10/20
ひとこと カキワリのギャラリーが轢けたら評価が一気に上がったのになぁ。

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