第1章「事の発端」 栄光を賭けた闘い(仮
The fight to have risked glory

第1章「事の発端」

―物語はイメラシスと呼ばれる国のウィングビレッジから始まる。


「うーん…。」

―この少年が物語の主人公となる「ファル=スターダスト」である。

「まだ眠いけど…朝御飯作らなくちゃ…。」

―そして家の下の階に行くと、村長とファルの両親が話し合っている。

「すまないが…あの子がこの国を救えるかもしれん。頼む、彼に言ってやれないか?」
「無理です、村長!あの子は人の命がどれほど大切か、国を救うためだからと言って、人を殺める事が出来るはず無いでしょう!?」
「私も夫の意見に賛成します。彼は何がなんでも、人の命を奪う気はありません。」
「では…ファル君以外にどなたがこの国を救うのですか?」
「それは…」

―一瞬の間が開いた時にファルが降りてきた。

「僕が…世界を救うのですか?」
「ファル、聞いていたのか。」
「うん。で…何故僕が世界を救わなきゃいけないのですか?」
「それでは…どこから話しましょうかな…。」

―村長の話が始まった。

「1500年以上前の話だ。世界が滅びようとした時。
1人の若者を中心とした旅の者達が世界を救った…。
それが、君の先祖なのだ。
その若者は騎士団の者で、剣さばきはとても綺麗だったという。」
「つまり…僕の先祖は戦いのプロだったって事ですか?」
「そう言う事だ。その血を引く君なら、世界を救う事が出来るんじゃないかと思ってな。
君だって剣の動きはとても綺麗じゃないか。」
「僕には出来ません。僕は人を殺めるつもりなんて無いから…。
魔物ならまだ大丈夫です。でも僕は…命を断つ事が簡単に出来る人じゃありません!!」

―ファルは強く言った。それが人なのだ。

「君の気持ちはよく分かる。だが…」
「だが…何です?」
「スレイルは…君に着いて行くつもりだ。こうなれば行かざるを得ないだろう?」
「…分かりました。行けば良いんでしょう?なら直ぐにでも言ってやりますよ!」

―ファルはせっせと旅支度をしはじめた。

「今日旅立つのは控えてくれ。夜は危険だ。」

―一人の少年の物語が今、始まる。


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