あちこちのブログで新海誠監督作品「秒
速5センチメートル」が、話題になってた。
福岡では何時やるのかとチェックしたら、
もう始まっており、4月の27日で終わっ
てしまうらしい。うっかりしてた。観に行
くなら、この日曜しかない。時間は9時か
らのみ。朝が苦手な私には、つらい時間だ。
そういや、その昔は映画を朝イチで観るた
めに、早起きして並んだなぁ(遠い眼)。
新海誠監督の作品は、映像が鮮烈だ。コントラストの高い映像。抜けるような蒼い
空、夕日の照り返し、ビビッドな色使い。広角ぎみな広い画面。アップで切り取られ
た日常。カットバック、モンタージュ。映画なのだから、映像で表現するのは当然だ。
だが、以外にセリフも多い。モノローグ。手紙の内容。映画とはいえ、セリフも映
画の一部。人のコミュニケーションは、言葉が主体。利用しない手はない。
文字情報も多い。看板、雑誌、駅の案内。直接本編に関係ないものが多い。浮き上
がっている主人公の外側の日常を表しているのか?
技法などで語れることは多い。しかしそれらはすべて、このお話の本筋を伝えるた
めにつぎ込まれているように見える。技法や表現のために、本編を作っているような
昨今の作品とは対称的で、新鮮だ。その本筋も、ジュブナイル小説のようなピュアな
テイストだ。心の距離と物理的な距離は、比例しない。人の視線は、遥か遠くまで見
据えられる。しかし、あまり遠くばかり見ていると、何かを見落としてしまう。良い
映画を見ると、見落としていた色んなモノに、気付かされる。
ただ、最後を歌に頼ったのは、個人的にいただけない・・・。