旅行や受験などに月経が重なってしまう場合には、ピルを内服する事で月経を移動させて、大事なイベントと月経が重ならない様にする事が可能です。
月経を早める場合には、月経の5日目以内より希望する月経の2〜3日前まで内服します。内服終了後2〜3日で月経がきます。月経を避けたい期間にピルを内服する必要が無く、飲み忘れなどの心配が無い方法ですが、ずらしたい月経のひとつ前の月経が来たら5日目以内に受診する必要があります。
月経を遅らせる場合には、予定の月経の5日前から月経を避けたい日まで内服します。ピルを内服している期間は月経がきません。内服終了後2〜3日で月経がきます。14日以上遅らせる場合には、途中で不正出血が起こる場合があります。
・月経移動の注意点
ピルを内服しますが、避妊効果はありません。
吐き気・嘔吐・倦怠感・頭痛などの副作用がある事があるので、就寝前の内服をお勧めします。
副作用に対しては、市販の頭痛薬や胃薬を内服しても構いません。
内服し忘れた場合には、気が付いた時点で忘れた分を含めて内服して下さい。3日以上内服し忘れた場合には、月経が来てしまう可能性があります。
長期間の旅行や受験シーズン、スポーツの遠征など、日数が長期間に渡る場合には、月経移動は困難な事がありますので、6か月以上前から低用量ピルによる月経のコントロールをお勧めします。
・月経移動に適さない場合
BMIが30以上の肥満の方
乳がんの既往のある方
授乳中の方
妊娠の可能性のある方