New:1999/11/14 
Update:2001/05/06 

→◆デントリペア例レポート(追加:2001/05/21)


    ◆デントリペア体験記         

 ある日発見したリアドアのエクボ。新車を購入して初めて傷をつけた時はショックなものです。今回デントリペアを試してみました。(最初で最後かも(^^;)
 業者の方の了解を頂けたので、この作業模様を載せてみます。
(New:1999/11/14)


 まだレガシィがわが家に来て一年も経たないというのに、ドアにエクボを入れられてしまいました。見たところ縦に4cmくらいのへこみ傷で、どうやらどこかの駐車場で隣の車にゴツンとやられたようです。写真ではあまり分かりませんが、斜め後ろ等から見ると縦にへこんでいるのが良く分かります。
 3〜4年も乗った車なら「仕方ないか...(;_;)」で済ませるところですが、今回はまだ1万kmも乗っていないんだし、ちょっと奮発してデントリペア業者に電話をしてみました。(ホントに治るのか見てみたいという好奇心も非常に有って...)


 電話での話では、傷の位置、大きさ、深さ等を聞かれ、「3〜4cmくらいの縦のへこみ」等と説明したら、それなら大体15,000円くらいでしょう、との事でした。ちょっと高い気もしましたが、その日のうちに出張修理してくれるとの事なので、好奇心も手伝って頼んでみました。
 約束の時間に来たのは
高橋さんという方で、聞けばもう5年くらいのキャリアがあり、多摩地区(?)ではこの方がデントリペアを開業したのが一番早かったとか。雑誌にも何度か取材されたことがあるそうです。
 到着すると、まず作業をやりやすくするために車の向きを変えました。直射日光が当たると作業しずらいようです。また、作業灯として蛍光灯を使用するのでAC100Vの電源が必要です。
 まず見てもらったところ、意外にへこみのサイズが大きく、約7cm位になるとの事。ちょっと大きめだけど、最初に話した金額でやります、との事。

1.作業開始
 ガラスを下げ、ガラスとドアモールの間にゴムでできているらしいクサビを押し込み、更にガラス保護(?)のシート(写真で見える青いシート)を挿みこんでリペア用の工具を差し込んでいます。手前に見えるのは鉄製のスタンドで縦に固定された1mくらいの長さの蛍光灯(一般の事務室などに使用されるものと同じと思われる)が2本装着されていました。

2.2本目のツールで
 リペアツールを2本目に取り替えて裏側から押し出しているところです。見た感じでは、ツールのグリップ部分を捻るようにしてテコの原理で押し出しています。

 

3.表から叩く
 木槌とポンチ状の物で表側から何度か叩いているところ。この辺までで大体20分くらい。

 

4.2本目に使っていたリペアツール
 雑誌等のデントリペア紹介記事では見たことはあったのですが、直径1cmくらいの丸棒を加工したような形状で、先端を平たく潰して独特な形状に仕上げられています。

 

5.仕上げ工程
 木槌で叩いた後、蛍光灯の位置を変えながら時には軽めに、時には裏側から鉄板が盛り上がるのが分かるくらいに繰り返し繰り返し押し出しています。

 

6.もう完成
 この状態になるとハッキリ言って
全くどこがへこんでいたのか分かりません。スゴイです。
 修理後の拡大画像も撮ろうと思ったのですが、へこんでいた場所がどこかも写らないので止めました。(^^;)

 ここまで蛍光灯の位置を(多分)7〜8回変えながら40分程度の作業時間だったでしょうか。さすがにプロらしい仕事ぶりで、照明の位置、見る角度を何度も何度も変えながら微調整を重ねて丁寧に仕上げていくのでした。

 


●終わってみて

 ワタシもいろいろ自分でやる方で、前車のプリメーラが特大の雹に全面当たった時には同じように裏側から押し出しを試みたことがありました。ドアをぶつけられたへこみについても、ドア内張りを外したりして押し出してみたことがあります。  
 でも、自分でやってみるとなかなか表側に出てこなかったり、逆に押し出し過ぎたりして満足のいく状態にはとても治りませんでした。(まあ5年以上も前の、こういう分野には知識がない頃だったので、今ならもう少しまともに出来そうな気もしますが:負け惜しみ(^^;))
 さすがにこの作業ばかりは、正しい経験ときちんとした工具が要ると実感したのでした。多分シロウトが下手に手を出すと、かえって凸凹を大きくしてしまい、板金塗装のお世話になることでしょう。

 ここまでの作業で最終的には予定通り(?)15,000円(税別)(;_;)の支払いとなりました。これを高いと見るか、安いと見るか...ワタシとしては、新車のうち、またはそれなりの高級な車に乗っている人にはお勧めできると思います。要するに、ボディ表面を新車のままの状態に維持しておくのが必要な人には良いでしょうね。
 今回はレガシィが新車だったのでリペアしたけど、もっと年数が経ったり、単にスポーツ走行のための車だったら今回のようなへこみは諦めてしまうとは思います。


●その他に

 雑談している中でデントに関する事として、レガシィの場合、Aピラーを除いては殆どのところがデントリペア可能だとの事でした。

どんな車でも共通してリペアできない所は、
  
・プレスラインのような角が立っている部分
  ・鉄板が折返っていてツールが入る隙間がない所(当たり前か(^^;))
  ・フェンダーのエッジ部分

 など。ワタシの予備知識にあった、
「袋状の部分は(ツールが入らないから)ダメなんでしょう?」という質問には、「車の場合、結構袋の部分にも穴があいているし、最悪は裏側に小さな穴を開けてやれば良いので、そんなに難しいところはないんですよ。」という事なので、経験豊富な業者の方なら、大体はリペア出来てしまうらしいです。
 国産車と外車でも大体同じで、車メーカーの差も殆どない、但し、ホンダ、マツダ車、軽自動車は鉄板が薄いので綺麗に治りにくい。鉄板が薄い場合、へこみを押し出すときに、へこんでいる部分だけが局部的に飛び出てしまうのでダメらしいです。普通の鉄板の厚みなら、へこみ部分廻りが一緒に出てきてくれるので綺麗に戻るのだとか。

 

 また、「パソ通などで、光を反射させると波打っているのが分かる程度までしか治らない、というのを聞いたことがあるけど」と言ったら、「デントは経験と技術がその業者毎にばらつきがあり、あまり上手でない人が修理に回っている地域にはそういうハナシが広まるのでしょうね」という返事が返ってきました。確かに、ウチのレガシィの修理結果を見たら、きちんと治らない、という噂はウソなのが分かりますね。

 出張修理はどの辺りまで行くのか、と聞いたら、修理内容次第では三浦半島あたりまでは行ったことがあるという...他にも、屋根に100個以上、ボンネットも同じくらいに雹でへこんだ車(クラウンの新車って言ってたかな)等はだいたい50万円くらい掛けて治した事もあるそうな(^^;)

 この業者の方と他にも車の45扁平タイヤの事、バイクの事など、いろいろ雑談しましたが、とても気さくな感じの良い方でした。もし、もう一度デントリペアを頼む機会があったら、またこの高橋さんにお願いしようと思いますね。

 


●再度デントリペア(Update:20001/05/06)

 最近、高速道路のパーキングエリアに停車中、隣の車にドアを当てられ前の右フェンダーにエクボができるという事件が発生!幸いにワタシの目前での出来事だったので、その場で示談成立。費用は相手方負担で修理することになったのですが、ひとつ問題が...

 前回は高橋さんという業者さんにお願いして跡形もなく綺麗に修復成ったのですが、ワタシが引越ししてしまっているので、同じ方に依頼することは困難です。そこで調べてみると、前回の高橋さんと同系列のデント業者さんが近く(とは言っても50kmの距離が...)にあることが分かり、即座にtelして作業を依頼しました。

 今回の方は茨城県と千葉県境で営業されている業者さんです。即日予約を入れ、作業をしていただきましたが、今回も期待通りの仕上がりでドア当てで塗膜についたわずかな傷を残すのみで(あえてこれは修復するしないことにしたため)、見事に修復されました。

 作業そのものは前回の時と同様で、手際は鮮やか。時間も30分程度で完了してしまったのでした。お話を聞いてみると、この方がそもそもデントリペア事業の中心となってやってきた方らしく、当然修復の腕の方も素晴らしく、安心して任せることができることがわかりました。画像は掲載しませんが、綺麗に修復できたことを書いておきたいと思います。

 

 今回お願いして感じたこととしては、デントリペア業を名乗っていても、その技術には差があり、下手な業者さんに当たってしまうとちゃんと治らないという悲劇も起こりかねないのですが、そこで生きるのは口コミだということ。実際、当サイトのこのページを見て問い合わせのメールを頂くことも多いので、ドア当て等のエクボの修復で業者選定に悩んでいる人は多いようです。

 ワタシも有る意味、リピート客のひとりになった訳ですが、板金塗装修理よりは安いとはいえ、自腹で修理費を捻出するのは結構つらい値段でもあり、修復を諦めてしまうかも知れません。こういう修理にもリピーター割り引きとか有ったら、もっと客数が増えて行きそうな業界だと感じました。皆さんはいかがでしょう?

 


 

●他の方のデントリペア修復例(追加:20001/05/21)

 このHPを御覧になった方に(問合せをいただき)業者さんを紹介した、デントリペアの修復例を紹介しようと思います。

  →◆デントリペア例レポート

※HP上でこの業者さん達の連絡先を書くと迷惑が掛かる可能性もあるので、このページをご覧になってデントリペアに興味のある方は、HRK宛にメールを頂ければ問い合わせ先をご連絡します。


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