2日目


夜,隣の赤ちゃんの泣き声と,向かいの部屋の女の子達の話し声と,苦しいほどの満腹感でほとんど眠れないまま,朝を迎えました。朝食も部屋食で,8時頃準備にくると言うことだったので,7時半過ぎに起き出し部屋を片付けました。
 朝食はさすがに普通だったけど,カニのお味噌汁がついていました。そして朝食の最中に女将さんが挨拶に来て,おみやげのカニを持ってきてくれました。そう,このお宿はカニを満腹食べた上に,おみやげに一人1匹カニをくれるのです!! まさにカニ三昧〜
 眠いし,朝風呂はやめようかなあと思ったのですが,本館のほうの温泉は入ってなかったのでやっぱり入ることにしました。ちょうど一人上がった所で独り占め状態。お湯はぬるめでゆっくり入ることが出来ましたが,やっぱりここのお湯は透明で,あまりにさっぱりしすぎていて温泉という感じがしない...。
 部屋に戻ると10時のチェックアウト時間ギリギリになってしまってました。

元来た道を引き返しても面白くないので,ちょっと遠回りになるけれど,帰りに皿そばで有名な城下町「出石」によって見ることにしました。ここも大学時代に皿そばを食べにわざわざ来たことがありました(ここはさすがに覚えていた)。
 久美浜湾を過ぎると城崎温泉もすぐですが,南に進路をとって出石へ向かいます。昨日のように吹雪いていたりはしませんが,山に近づくにつれ,田んぼの畔道に雪が残っていたりしました。ちょっと高くて雪がかぶっている山は神鍋スキー場。今年はスノボにいけなかったな〜(当たり前!)
 出石の町に入って適当に車を進めていくと,出石のシンボル辰鼓楼すぐ横の大手前駐車場に着きました。駐車場に入ると出石の散策マップをくれたので,さあどこに行こうかと眺めているとEIKIの携帯が鳴り出しました。どうやら仕事の電話...。昨日の朝もギリギリまで仕事をして,作った資料を相方にメールしていたけれど,どうやらその内容で問い合わせの電話がかかってきたらしい。30分近くも電話していたので私はイライラ...。しかも終わったのかと思いきや,「ちょっと仕事するわ」って〜!! すぐ近くの喫茶店が空いてそうなので,EIKIはPC持って仕事を始めてしまったので,私は仕方なくしばらく一人で散策することに。
 出石町は古事記にも名前が出てくるような歴史の古い町。1600年代に小出氏が山麓に平山城を建て,城下町を整備しました。その後信州上田の仙石氏が出石藩を治め,ここに信州そばの職人を連れてきたのが,出石そばの始まりだそうです。
 小さな町ですが,いい感じの町家がたくさん残っていて,古い小さなお寺などが町に溶け込んでいます。それにしても蕎麦屋の圧倒的な多さには驚きます。これだけあると辰鼓楼の近くや表通りは繁盛してそうだけど,ちょっと外れると人を呼び込むの大変だろうな(^^;)
 駐車場のすぐ近くに家老屋敷があって,拝観料100円ということでちょっと中に入ってみることにしました。ここは江戸の三大お家騒動の一つと言われる仙石騒動の中心人物仙石左京の屋敷と言われている所ですが,意外に質素な造り。武家屋敷らしく隠し二階なんかがありました。ここに入ると,隣の伊藤美術館がタダになると言うことだったのに,なんとこの日は休館日でした。
 外は寒くウロウロするのも疲れたので,EIKIのいる喫茶店に行ってみると,EIKIは二階で一人PCを2台も立ち上げて独占状態。どうやらAirHを持ってきていたのに,うまく繋がらない様子。私が行ってもまだしばらく作業をしていたけれど,結局相方さんに電話でいろいろ説明して,向こうで手直ししてもらうことになりました。それにしても,携帯やモバイルで便利になったように思えるけど,こんなふうに休暇中つかまるのは御免だなあ...。 

出石のシンボル 辰鼓楼町家が残る城下町出石
武家屋敷人見流棒術免状


なんとかEIKIにPCを片付けさせて,出石城跡に行くことにしました。復興された登城橋を渡って最上郭の稲荷神社まで鳥居のある階段を上っていきます。途中,二の丸,本丸跡と復元された二基の隅櫓があります。このお城は天守閣がなく,最上郭に稲荷神社が配置されていて,お城のことはよくわからないけれど,面白い造りだなあと思いました。
 城山を降りてくるとちょうどお昼時だったので,出石そばを食べにお店に入ることに。これだけいっぱいお店があると迷ってしまうのだけど,やっぱり辰鼓楼がみえるお堀のそばのお店がいいな。ちょうど道端でおじさんが割引チケットを配っていたので,そのお店に入ることにしました。
 皿そばの相場は基本皿5枚で750〜800円くらい。これが,600円になるチケットをくれました。一枚のお皿にのっている量は一口で食べれそうなくらいなので,これにお皿何枚って追加していくのだけど,そこまでおなかが減ってなかった私達は基本の5枚だけしか食べませんでした。でも,これってよく考えると結構高いおそばだよね(^^;)
 皿そばの写真を撮ろうと思ってたのに,お店に入る直前,またEIKIに職場から電話がかかってきてイライラ待たされたのと,お店のおやじがあんまり感じよくなかったので撮るの忘れました〜。立地はすごくよくて,食べてる時にちょうど1時の辰鼓楼の鼓の音も聞けてよかったのだけど。
 出石そばをおみやげに買って帰ろうかと思ったのですが,予想外に高くて断念。おみやげは蕎麦ぼうろになりました(笑)。そして駐車場そばの屋台でそばコロッケを買って帰路につきました。

谷山川にかかる登城橋37の鳥居が続く仙石秀久が祀られている感応殿
稲荷郭から見た隅櫓と城下町 苔生した高石垣最上郭の稲荷神社


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