バキ道

よくわかる

＆

どんなマンガ？

あくなき修行と闘いの日々を送る少年・
範馬刃牙の視線の先にあるものは、父親
である地上最強の生物・範馬勇次郎ただ
一人。刃牙よ、強くなれ！　親父を超え
るその日まで強敵どもを喰らいまくれ！
最大トーナメント編までを収録した「グ
ラップラー刃牙」が全42巻+外伝1巻、最
凶死刑囚編開始に伴いタイトルを改めた
「バキ」が全31巻、シリーズ最終章「範
馬刃牙」が9巻まで（2007年8月現在）、
秋田書店より大好評発売中！

登場人物紹介

当サイトにて扱いのないキャラクターは割愛しております

主要人物

	範馬刃牙（はんまばき）本作の主人公。最強の父親と個性豊かな脇役との板ばさみで、常に主役交代の危機に瀕している。百人相手に喧嘩をしたり毒を喰らって死にかけたりと、見せ場を作る努力は認めるが、どれも尻すぼみの感は否めない。梢江との初セックスが無断でマンガに描かれた。
	範馬勇次郎（はんまゆうじろう）刃牙の父親。地上最強の生物。夫婦喧嘩でうっかりカミさんを殴り殺して、ついたあだ名がオーガ（鬼）。どこへ行くにも軍隊の乗り物を使う軍事マニアで、各国の戦争に首を突っ込んでは好き放題に暴れて戦況をメチャクチャにする。現在は独身。
	松本梢江（まつもとこずえ）刃牙の彼女。刃牙と一緒に山篭りをしたり中国に行ったりしているので、おそらく学校の出席日数は圧倒的に足りない。左が現在の梢江で、下はグラップラー刃牙時代の梢江。とても同一人物には見えないが、ある時期に刃牙の尿を飲んで劇的に変化した。

最大トーナメント編

	徳川光成（とくがわみつなり）地下闘技場の運営者。水戸黄門の末裔だがチョンマゲは結っていない。結いたくても髪の毛がない。強い人間が大好きでしょっちゅう闇試合を興行しているが、自らは決して闘おうとしない。徳川の真の実力が明かされるのはいつの日か。
	ジャック・ハンマー刃牙の腹違いの兄、つまり勇次郎の息子。自らの素性をひた隠しにしていたが、最大トーナメント決勝では「範馬」の文字を染め抜いたガウンを着て入場した。他に母「ジェーン」のガウンや作者「板垣」のガウンなどを所持しているが、着る機会はまだない。
	愚地独歩（おろちどっぽ）空手道神心会の館長。武神と呼ばれていい気になっているが意外と深刻なケガが多い。百万人の門下生から入門金をぼったくって、東京の一等地に大きなビルを建てた。ビルの中には道場があって館長室があって、あとはがらんどう。
	花山薫（はなやまかおる）藤木組系花山組の二代目組長。早い話がヤクザ。握力が最大の武器なので、指つめを何よりも怖れている。タチの悪い性病にかかって頬っぺたが溶けた。立ったまま意識を失う癖を本人は「侠客立ち」と言って喜んでいるが、連れて帰る人間はたまったものではない。
	本部以蔵（もとべいぞう）超実戦柔術の使い手。トーナメントでは一回戦で早々と姿を消した後、解説役に回って絶大な支持を得る。しかし柳を倒したことで権威は失墜。一刻も早い解説への復帰が望まれる。彼をホームレスと揶揄する声が多くあるが、ホームレスだったら何だと言うのか。
	渋川剛気（しぶかわごうき）渋川流柔術総帥。ジャックにアキレス腱を噛みちぎられたが、合気は力じゃないので別に関係ない。片目が義眼なのも関係ない。身の危険が近づくと幻覚が見えるが、それも全然関係ない。ライバルの柳と闘えなくても関係ない。なにもかも関係ない。
	愚地克巳（おろちかつみ）独歩の養子。五歳の頃はサーカスの花形で、長じて地下闘技場での試合に狩り出される。見世物になる運命を背負った男。本人も自覚しているのか、中国拳法をパクったり凶器攻撃に走ったりと突飛な行動が目についたが、ドイルと仲良くなってからやや落ち着いた。
	加藤清澄（かとうきよすみ）神心会の門下生。三年間のブランクがあるので空手をすっかり忘れていて、サンドバックをベッドと勘違いして中に潜り込んで寝た。起きたらなぜか車椅子で、次に起きたら病院のベッドだった。ドリアンに大きな借りがあるが、三年たったらきっと忘れる。
	猪狩完至（いがりかんじ）プロレスラー、アントニオ猪狩。長年プロレス界のトップに君臨する燃える闘魂。得意技は卍固め。シャイシャイ言って客を盛り上げる。アゴが長い。どこから見ても完璧なオリジナルキャラクター。こんな人間は現実のどこにも存在しない。しないんだコノヤロウ。
	鎬紅葉（しのぎくれは）医者と格闘家の二足のわらじを履くハンサム。トーナメントでは弟の鎬昂昇に敗れた。趣味は人体実験で、知り合いの格闘家を色々と改造して遊んでいる。ジャック・ハンマーの改造には成功したので、次は刃牙あたりを改造してわざと失敗しようと思っている。
	柴千春（しばちはる）暴走族「厳駄無」の特攻隊長。彼が優勝した場合、単なるその辺のヤンキーが十億円のベルトを巻くことになる。それだけは絶対に避けたいので、徳川はボクシングの世界チャンプに勝った千春に難癖つけて途中棄権にしてやった。千春の夏はこうして終わった。
	天内悠（あまないゆう）アメリカ大統領のボディガード。人の心を読んでプライバシーを侵害する超イヤな奴。大統領を麻雀で毟りまくっている所を勇次郎にスカウトされた。しかし得意の読心術も勇次郎には通じず、あえなく振り込み。あそこはシャボ待ちに受けるべきだった。
	夜叉猿Jr.（やしゃざるジュニア）飛騨の山奥に棲む大猿。両親の仇の勇次郎と刃牙を討つためにトーナメントへの参加を決意。しかし安藤は彼を鋼鉄製のコンテナに閉じ込めて輸送。VIP待遇を期待していた夜叉猿Jr.はたいそう怒って、ターゲットを全人類に変更。しかし克巳に負けて夢は潰えた。

最凶死刑囚編

	スペックアメリカの死刑囚。自由の女神をぶっ壊して海底二百メートルから生身で脱出して、日本でたくさん人を殺して肉まんを食って、自動車をひっくり返して最後は花山にボコボコにされた。まあ九十七歳のジジイにしては頑張った方である。
	ドリアンアメリカの死刑囚。実は海王でもあるのだが、海王としては何の役にも立たないデクの棒だったのでこちらでの紹介とした。じゃあ最凶死刑囚としては優秀なのかというと、そんなことは全然ない。キャンディをなめるととても幸せそうな顔になる。
	シコルスキーロシアの死刑囚。壁をよじ登って流氷に乗って日本上陸。オリバに負けて刃牙に負けて花山にビビってジャックに負けてガイアに負けて、それでやっと敗北を認めた辛抱の人。日本での収穫はバケツをかぶって金玉を潰した事と「ふしゅる」という日本語を覚えた事。
	ドイルイギリスの死刑囚。全身に武器を埋め込んでいるのに体重は八十キロちょい。ドイルをおぶった烈は軽々と水の上を走るし不良のガキにはなめられるし、オリバに抱きしめられただけで気絶をしてしまう。もう少し体を鍛えないと強い子になれない。
	柳龍光（やなぎりゅうこう）日本の死刑囚。掌に真空を作り出す「空道」は刃牙ですら太刀打ちできない必殺技だったが、一身上の都合により封印。以後は街中で毒手と暗器を振り回すだけのキチガイになった。下は自慢の名刀が刃こぼれして大ショックの柳。

	ビスケット・オリバ受刑者ではあるが外出しても叱られず、犯罪捜査にも協力する。通称「Mr.アンチェイン」。最凶死刑囚を捕まえるために来日した。怪力の持ち主で、筋肉で膨れ上がった肉体は化け物の域にまで達している。ただしチンコだけは割と普通。

大擂台賽編

	郭海皇（かくかいおう）海王の最高峰である齢百四十六歳の妖怪ジジイ。彼の得意な「消力（シャオリー）」はあらゆる衝撃を無効化するので殴っても死なない。心臓を止めて死んだふりをするので、死んだと思ったら生き返る。郭みたいな奴がいっぱいいるので、中国の人口は物凄く多い。
	劉海王（りゅうかいおう）白林寺の海王。百歳を超えてなお向上心を失わぬ彼は刺激を求めて世界を広く見つめ、右目と左目で向いてる方向が全然違う。勇次郎に剥がされた顔の皮には劉の魔力が宿っていて、身につけた者は意中の人との恋が成就すると言われている。
	烈海王（れつかいおう）白林寺の海王。地下闘技場のトーナメントに出場して準決勝で刃牙に敗れた。神心会の食客となって日本に居つくが、ホームシックにかかって中国に帰る。後頭部のおさげは着脱可能で、スペアのおさげが部屋の壁いっぱいに飾ってある。闘った相手に記念にあげる。
	孫海王（そんかいおう）節拳道の使い手。もの凄い握力の持ち主という触れ込みで、両手の指にはめた指輪を拳を握って粉砕する描写があるが、実は粉砕までに三日以上の時間を要している。対戦相手の烈は待ちくたびれて、家に帰って鋭気を養って戻ってきた。疲れた孫は一瞬で負けた。
	楊海王（ようかいおう）金剛拳の使い手。格闘技はおろか、スポーツ全般にすらまったく縁のない顔をしているが、彼なりに一所懸命頑張って海王になった。しかしオリバに完敗したことで実力の底も見えた。もうここらが潮時だろう。そんな目をしたってダメなものはダメだ。
	陳海王（ちんかいおう）三合拳の使い手。三つの要素を融合した強力な拳を打つ。三要素とは醤油と味噌と、もう一つは忘れた。除とアライJr.の試合ではあーだこーだと偉そうな事を外野でわめき散らしていたのに、いざ自分の試合となると寂に肩を外されてギブアップ。終了。
	除海王（じょかいおう）龍王拳の使い手。ノッポ。登場時からアライJr.に敗れるまで、意味不明のかけ声以外はなーんにも喋らなかった。こういうタイプは試合が終わると饒舌になるもので、きっと控え室に戻って記者を捕まえて負けた言い訳をダラダラと並べている。
	毛海王（もうかいおう）受柔拳の使い手。天下の海王様に大変失礼な言い草になるが、やや太り気味でいらっしゃる。郭にダメ出しを食らって試合すらさせてもらえなかった可哀想な海王であるが、弱いのが客にバレずにすんだという意味では最も幸運に恵まれた海王の一人でもある。
	サムワン海王出身はタイだが、ムエタイの腕を買われて海王になった。一回戦の相手が郭というので、緊張のあまりトランクスを履き忘れてチンコ丸出しで舞台に立った。実は単なる露出狂との噂もある。郭に玉袋を弾かれて至福の瞬間を味わう。
	李海王（りかいおう）薬硬拳の使い手。中国一の毒手の使い手だそうだが、毒が裏返るだの恋の力だのスパークだのと曖昧な言葉を乱発する辺り、本人も毒の理屈がよく分かっていないらしい。毒から回復した刃牙に敗れ、範とのまるきり似てない兄弟対決は実現しなかった。
	範海王（はんかいおう）拳王道の使い手。李の兄。ジャック・ハンマーという闘技場戦士の「ハンマー」は「範馬」と書いて、彼は勇次郎の息子だった。範も「範馬」からとった範馬の一族だろうという大方の予想を覆し、アライJr.に無様に負けて表舞台から姿を消した。
	寂海王（じゃくかいおう）空拳道の使い手。初対面の人間にも気さくに近づく好人物で、気がつくと相手の関節を極めている。大擂台賽を機会に日本の道場の勢力拡大を目論んでいたが、日本での中継がないと知って一気にやる気を失った。烈をからかって鬱憤を晴らしてさっさと負けた。
	郭春成（かくしゅんせい）郭の息子。郭百二十歳時の精子が原料。海王ではないのだが、ふがいない海王に代わって対抗戦のメンバー入りした。狂獣の異名通り、いきなり範に喧嘩をふっかけるなど控え室ではやんちゃに振舞っていたが、刃牙との試合では二秒で負けた。なんだコイツ。
	龍書文（ろんしょぶん）郭の友人。春成と同じく対抗戦に参加。生涯無敗のミスター不可拘束（アンチェイン）。モデルは雀士の桜井章一氏と言われている。下の梅澤医師も桜井氏がモデルだろう。全コマを探せば桜井氏がモデルの女子高生もいるに違いない。

	マホメド・アライJr. マホメド・アライの息子。本名はミスター。大擂台賽ではほとんど活躍の場がなかった。本人はひっそりと暮らしたがっているが、父親がいちいちエピソードをはさんで揺さぶりをかけてくるので、仕方なく梢江に求婚したり野試合をやったりしている。もう疲れた。
	マホメド・アライアライJr.の父親。元ボクシング世界ヘビー級チャンプ。バキの世界では勇次郎の名を知らない格闘家はモグリと言われるので、知ったかぶりをした上に勇次郎とマブダチなどととんでもない嘘をついた。その罰があたってパーキンソン病になった。
	張洋王（ちょうようおう）海王の一つ下の位を洋王という。張は次期海王候補の一番手と目されていたが、毒で死にそうな刃牙と御前試合をやって手も足も出ず、罰としてその日の晩メシを抜かれた。とはいえ、黒目がちのつぶらな瞳は海王の資格充分である。
	蘇柳勝（そりゅうしょう）サムワンの師匠。少年時代のサムワンにコブラをけしかけて、意識の混濁したところを中国にさらっていった。格闘シーンは一コマ、描くたびに顔が違う、セリフらしいセリフもほとんどない。名前があるだけ有難いと思わねばならないキャラクター。

範馬刃牙編

J・ゲバル

忍術が得意な海賊。刑務所内では二番目に強い男、セ
カンと呼ばれていたが、一番強いオリバに負けて故郷
の島に帰った。島内の紙幣にはゲバル本人の肖像が描
かれており、通貨単位はゲバル。独立国家を実現した
暁には、地球をゲバル星に改名しようと思っている。

その他サブキャラ

	末堂厚（すえどうあつし）神心会所属の空手家。ジェットコースターから落ちて現在は生死不明。いかんせん実力不足なので、生きていたとしても再登場させる必然性はあまりない。徹底的に鍛え直してパワーアップして、読者をあっと言わせてほしい。生きていればの話だが。
	愚地夏恵（おろちなつえ）独歩の妻。いい歳をして夫のことを「ドッポちゃん」と呼ぶ独自のライフスタイルは他の追随を許さない。ドリアンが独歩邸を襲撃してから出番がないが、生死は不明。襲撃時に留守であればセーフ、家にいたならアウト。独歩が押入れに監禁している可能性もある。
	安藤玲一（あんどうれいいち）範馬父子の友人。飛騨の山奥に小屋を建てて住んでいる。文明と完全に決別した自然派なのかと思いきや、下界への連絡システムはちゃっかり完備してあって読者をひどくガッカリさせた。夜叉猿に腹の中をほじくられて内臓の位置が変わり、心臓の上に睾丸がある。

	徳川光成（とくがわみつなり）地下闘技場の運営者。水戸黄門の末裔だがチョンマゲは結っていない。結いたくても髪の毛がない。強い人間が大好きでしょっちゅう闇試合を興行しているが、自らは決して闘おうとしない。徳川の真の実力が明かされるのはいつの日か。
	ジャック・ハンマー刃牙の腹違いの兄、つまり勇次郎の息子。自らの素性をひた隠しにしていたが、最大トーナメント決勝では「範馬」の文字を染め抜いたガウンを着て入場した。他に母「ジェーン」のガウンや作者「板垣」のガウンなどを所持しているが、着る機会はまだない。
	愚地独歩（おろちどっぽ）空手道神心会の館長。武神と呼ばれていい気になっているが意外と深刻なケガが多い。百万人の門下生から入門金をぼったくって、東京の一等地に大きなビルを建てた。ビルの中には道場があって館長室があって、あとはがらんどう。
	花山薫（はなやまかおる）藤木組系花山組の二代目組長。早い話がヤクザ。握力が最大の武器なので、指つめを何よりも怖れている。タチの悪い性病にかかって頬っぺたが溶けた。立ったまま意識を失う癖を本人は「侠客立ち」と言って喜んでいるが、連れて帰る人間はたまったものではない。
	本部以蔵（もとべいぞう）超実戦柔術の使い手。トーナメントでは一回戦で早々と姿を消した後、解説役に回って絶大な支持を得る。しかし柳を倒したことで権威は失墜。一刻も早い解説への復帰が望まれる。彼をホームレスと揶揄する声が多くあるが、ホームレスだったら何だと言うのか。
	渋川剛気（しぶかわごうき）渋川流柔術総帥。ジャックにアキレス腱を噛みちぎられたが、合気は力じゃないので別に関係ない。片目が義眼なのも関係ない。身の危険が近づくと幻覚が見えるが、それも全然関係ない。ライバルの柳と闘えなくても関係ない。なにもかも関係ない。
	愚地克巳（おろちかつみ）独歩の養子。五歳の頃はサーカスの花形で、長じて地下闘技場での試合に狩り出される。見世物になる運命を背負った男。本人も自覚しているのか、中国拳法をパクったり凶器攻撃に走ったりと突飛な行動が目についたが、ドイルと仲良くなってからやや落ち着いた。
	加藤清澄（かとうきよすみ）神心会の門下生。三年間のブランクがあるので空手をすっかり忘れていて、サンドバックをベッドと勘違いして中に潜り込んで寝た。起きたらなぜか車椅子で、次に起きたら病院のベッドだった。ドリアンに大きな借りがあるが、三年たったらきっと忘れる。
	猪狩完至（いがりかんじ）プロレスラー、アントニオ猪狩。長年プロレス界のトップに君臨する燃える闘魂。得意技は卍固め。シャイシャイ言って客を盛り上げる。アゴが長い。どこから見ても完璧なオリジナルキャラクター。こんな人間は現実のどこにも存在しない。しないんだコノヤロウ。
	鎬紅葉（しのぎくれは）医者と格闘家の二足のわらじを履くハンサム。トーナメントでは弟の鎬昂昇に敗れた。趣味は人体実験で、知り合いの格闘家を色々と改造して遊んでいる。ジャック・ハンマーの改造には成功したので、次は刃牙あたりを改造してわざと失敗しようと思っている。
	柴千春（しばちはる）暴走族「厳駄無」の特攻隊長。彼が優勝した場合、単なるその辺のヤンキーが十億円のベルトを巻くことになる。それだけは絶対に避けたいので、徳川はボクシングの世界チャンプに勝った千春に難癖つけて途中棄権にしてやった。千春の夏はこうして終わった。
	天内悠（あまないゆう）アメリカ大統領のボディガード。人の心を読んでプライバシーを侵害する超イヤな奴。大統領を麻雀で毟りまくっている所を勇次郎にスカウトされた。しかし得意の読心術も勇次郎には通じず、あえなく振り込み。あそこはシャボ待ちに受けるべきだった。
	夜叉猿Jr.（やしゃざるジュニア）飛騨の山奥に棲む大猿。両親の仇の勇次郎と刃牙を討つためにトーナメントへの参加を決意。しかし安藤は彼を鋼鉄製のコンテナに閉じ込めて輸送。VIP待遇を期待していた夜叉猿Jr.はたいそう怒って、ターゲットを全人類に変更。しかし克巳に負けて夢は潰えた。

	スペックアメリカの死刑囚。自由の女神をぶっ壊して海底二百メートルから生身で脱出して、日本でたくさん人を殺して肉まんを食って、自動車をひっくり返して最後は花山にボコボコにされた。まあ九十七歳のジジイにしては頑張った方である。
	ドリアンアメリカの死刑囚。実は海王でもあるのだが、海王としては何の役にも立たないデクの棒だったのでこちらでの紹介とした。じゃあ最凶死刑囚としては優秀なのかというと、そんなことは全然ない。キャンディをなめるととても幸せそうな顔になる。
	シコルスキーロシアの死刑囚。壁をよじ登って流氷に乗って日本上陸。オリバに負けて刃牙に負けて花山にビビってジャックに負けてガイアに負けて、それでやっと敗北を認めた辛抱の人。日本での収穫はバケツをかぶって金玉を潰した事と「ふしゅる」という日本語を覚えた事。
	ドイルイギリスの死刑囚。全身に武器を埋め込んでいるのに体重は八十キロちょい。ドイルをおぶった烈は軽々と水の上を走るし不良のガキにはなめられるし、オリバに抱きしめられただけで気絶をしてしまう。もう少し体を鍛えないと強い子になれない。
	柳龍光（やなぎりゅうこう）日本の死刑囚。掌に真空を作り出す「空道」は刃牙ですら太刀打ちできない必殺技だったが、一身上の都合により封印。以後は街中で毒手と暗器を振り回すだけのキチガイになった。下は自慢の名刀が刃こぼれして大ショックの柳。

	ビスケット・オリバ受刑者ではあるが外出しても叱られず、犯罪捜査にも協力する。通称「Mr.アンチェイン」。最凶死刑囚を捕まえるために来日した。怪力の持ち主で、筋肉で膨れ上がった肉体は化け物の域にまで達している。ただしチンコだけは割と普通。

	郭海皇（かくかいおう）海王の最高峰である齢百四十六歳の妖怪ジジイ。彼の得意な「消力（シャオリー）」はあらゆる衝撃を無効化するので殴っても死なない。心臓を止めて死んだふりをするので、死んだと思ったら生き返る。郭みたいな奴がいっぱいいるので、中国の人口は物凄く多い。
	劉海王（りゅうかいおう）白林寺の海王。百歳を超えてなお向上心を失わぬ彼は刺激を求めて世界を広く見つめ、右目と左目で向いてる方向が全然違う。勇次郎に剥がされた顔の皮には劉の魔力が宿っていて、身につけた者は意中の人との恋が成就すると言われている。
	烈海王（れつかいおう）白林寺の海王。地下闘技場のトーナメントに出場して準決勝で刃牙に敗れた。神心会の食客となって日本に居つくが、ホームシックにかかって中国に帰る。後頭部のおさげは着脱可能で、スペアのおさげが部屋の壁いっぱいに飾ってある。闘った相手に記念にあげる。
	孫海王（そんかいおう）節拳道の使い手。もの凄い握力の持ち主という触れ込みで、両手の指にはめた指輪を拳を握って粉砕する描写があるが、実は粉砕までに三日以上の時間を要している。対戦相手の烈は待ちくたびれて、家に帰って鋭気を養って戻ってきた。疲れた孫は一瞬で負けた。
	楊海王（ようかいおう）金剛拳の使い手。格闘技はおろか、スポーツ全般にすらまったく縁のない顔をしているが、彼なりに一所懸命頑張って海王になった。しかしオリバに完敗したことで実力の底も見えた。もうここらが潮時だろう。そんな目をしたってダメなものはダメだ。
	陳海王（ちんかいおう）三合拳の使い手。三つの要素を融合した強力な拳を打つ。三要素とは醤油と味噌と、もう一つは忘れた。除とアライJr.の試合ではあーだこーだと偉そうな事を外野でわめき散らしていたのに、いざ自分の試合となると寂に肩を外されてギブアップ。終了。
	除海王（じょかいおう）龍王拳の使い手。ノッポ。登場時からアライJr.に敗れるまで、意味不明のかけ声以外はなーんにも喋らなかった。こういうタイプは試合が終わると饒舌になるもので、きっと控え室に戻って記者を捕まえて負けた言い訳をダラダラと並べている。
	毛海王（もうかいおう）受柔拳の使い手。天下の海王様に大変失礼な言い草になるが、やや太り気味でいらっしゃる。郭にダメ出しを食らって試合すらさせてもらえなかった可哀想な海王であるが、弱いのが客にバレずにすんだという意味では最も幸運に恵まれた海王の一人でもある。
	サムワン海王出身はタイだが、ムエタイの腕を買われて海王になった。一回戦の相手が郭というので、緊張のあまりトランクスを履き忘れてチンコ丸出しで舞台に立った。実は単なる露出狂との噂もある。郭に玉袋を弾かれて至福の瞬間を味わう。
	李海王（りかいおう）薬硬拳の使い手。中国一の毒手の使い手だそうだが、毒が裏返るだの恋の力だのスパークだのと曖昧な言葉を乱発する辺り、本人も毒の理屈がよく分かっていないらしい。毒から回復した刃牙に敗れ、範とのまるきり似てない兄弟対決は実現しなかった。
	範海王（はんかいおう）拳王道の使い手。李の兄。ジャック・ハンマーという闘技場戦士の「ハンマー」は「範馬」と書いて、彼は勇次郎の息子だった。範も「範馬」からとった範馬の一族だろうという大方の予想を覆し、アライJr.に無様に負けて表舞台から姿を消した。
	寂海王（じゃくかいおう）空拳道の使い手。初対面の人間にも気さくに近づく好人物で、気がつくと相手の関節を極めている。大擂台賽を機会に日本の道場の勢力拡大を目論んでいたが、日本での中継がないと知って一気にやる気を失った。烈をからかって鬱憤を晴らしてさっさと負けた。
	郭春成（かくしゅんせい）郭の息子。郭百二十歳時の精子が原料。海王ではないのだが、ふがいない海王に代わって対抗戦のメンバー入りした。狂獣の異名通り、いきなり範に喧嘩をふっかけるなど控え室ではやんちゃに振舞っていたが、刃牙との試合では二秒で負けた。なんだコイツ。
	龍書文（ろんしょぶん）郭の友人。春成と同じく対抗戦に参加。生涯無敗のミスター不可拘束（アンチェイン）。モデルは雀士の桜井章一氏と言われている。下の梅澤医師も桜井氏がモデルだろう。全コマを探せば桜井氏がモデルの女子高生もいるに違いない。

	マホメド・アライJr. マホメド・アライの息子。本名はミスター。大擂台賽ではほとんど活躍の場がなかった。本人はひっそりと暮らしたがっているが、父親がいちいちエピソードをはさんで揺さぶりをかけてくるので、仕方なく梢江に求婚したり野試合をやったりしている。もう疲れた。
	マホメド・アライアライJr.の父親。元ボクシング世界ヘビー級チャンプ。バキの世界では勇次郎の名を知らない格闘家はモグリと言われるので、知ったかぶりをした上に勇次郎とマブダチなどととんでもない嘘をついた。その罰があたってパーキンソン病になった。
	張洋王（ちょうようおう）海王の一つ下の位を洋王という。張は次期海王候補の一番手と目されていたが、毒で死にそうな刃牙と御前試合をやって手も足も出ず、罰としてその日の晩メシを抜かれた。とはいえ、黒目がちのつぶらな瞳は海王の資格充分である。
	蘇柳勝（そりゅうしょう）サムワンの師匠。少年時代のサムワンにコブラをけしかけて、意識の混濁したところを中国にさらっていった。格闘シーンは一コマ、描くたびに顔が違う、セリフらしいセリフもほとんどない。名前があるだけ有難いと思わねばならないキャラクター。