「私の心」
著作者:リサ



キーンコーンカーンカーン・・・・・。
静かな浜中学校の教室に甲高い音のチャイムが鳴り響く・・・。
なんて心地よい音なのだろう。
いつもはうるさく感じるチャイムも今日はとってもきれいな音色に聞こえてしまう。
私は今日チョットいやかなりへんだ。
もっと簡単に言ってしまうと、うかれている・・・。
そう、大好きなあの人と同じクラスなのだ。
名前は「羽川淳一(ハガワジュンイチ)」だ。
本当は、ついこの間まで全然タイプの違う子と付き合っていた。
名前は「渡部拓弥(ワタベタクヤ)」。
だが、つい最近わかれてしまった。
いや、ふってやったのだ。
元々だったが、この頃あまりにも態度が悪かった。
約束は守らない、悪口は言う・・・。
最低なやつだった。
ふった理由は、今までに挙げたこと。
そして、好きな人が出来たからだ。
そう。淳一だ。
でも、淳一のことはつい最近好きになったわけではない。
拓弥と付き合う前まで(3年間)ずっと好きだった人だ。
でも、告白してずっと返事をくれなかった。
そこで、諦めたつもりだった。
そして、拓弥に変えたはずだった。
なのに・・・!!
拓弥の事は勘違いだったのだと気づいた。
私はただ単に純一を諦めるのが悔しくて、たまたまある女の子と付き合っていた拓弥が羨ましくて奪いたくなっただけだったのだ。
今更だけど、私は物凄く悪女だったようだ。
でも、告白してきたのは拓弥だ。
だけど、告白に返事をして付き合うことになった時私は、全然嬉しいという感情を抱けなかった・・・。
何故か、淳一の顔が浮かんで来たのだ。
そして、小学校卒業のときに振ってしまったのだ。
何故か振った日の夜、私は泣いていた。
罪悪感かもしれなかった。
もちろん別れたい理由も言ったし、ある約束もした。
ある約束とは、「拓弥が誰か他の人を好きになって両思いになって、幸せになるまで私は誰とも付き合わない」という約束だった。
私はもちろんその約束を守るつもりだ。
なのに何故だろう?
涙がボロボロとこぼれてくる。

次の日。
私は考えに考えた。
そして、結果を出した。
私は、淳一を好きになっ事に泣いていたようだ。
諦めたはずなのに諦めていなかった。
こんな未練がましい自分が嫌だった。
でも、どんなに忘れようとしても淳一が頭に浮かび上がってくるのだ。
悔しい!悔しい!
だけどあの顔が、あの手が、優しい笑顔が、どんどん私の心臓に流れ込んでくるのだ。
そう、あのチャイムの音色のように・・・。


「加藤さん?何をボーっとしてるの。具合でも悪いの?」
「あっ。いえ。何でもないです・・・。すいません。」
「あらそう?ならいいのだけど。具合が悪いのならすぐに言うのよ?」
「はい。」
担任の岡田先生だ。怒ると怖いが、いつもはとっても優しい生徒思いのいい先生だ。
それにしても、授業が始まっているのにも気づかないなんて。
なんだかいろいろ思い出しすぎた気がする・・・・。
まあいいか。
何が何でもこの恋は勝ち取って見せる!
3年間も思い続けた人だ。
それに、純一の事ばかりを見つめ過ぎて拓弥も傷つけてしまった・・・。
私は、この日に誓った。
この純粋な気持ちを必ずあの人へ届けると・・・。


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