「手紙」
著作者:あみ
S様
今日は、電話をありがとう。
とてもうれしかった。
同時に、とても切ない気持ちなったけれどね。
知ってるでしょ?
わたしがあなたのこと、すきだって。
あなたは、たまに、わたしに電話してくる。
ちょっとした、気まぐれで。
くやしいよ、気まぐれの相手なんてね。
あなたの考えていること、つぎに言うこと、行動。
わたしは全部わかる。
あなたもそうでしょ?
あなたは、わたしのこと、なんでもわかってる。
似ているものね、わたしたち。
でもわたしたちは、対等になれない。
ひとつ、似ていない、違うところがあるからね。
それは。
あなたはわたしにとって重要な存在であること。
…けれど。
わたしはあなたにとって、それほどの存在ではなくって。
ただの、なかま、ね。
くやしい、こんな関係。
あなたのこと、よくわかるから、余計にくやしい。
わたしは、あなたにとってのわたしがどんなか、わかってる。
あなたも、わたしにとってのあなたがどんなか、わかってる。
教えあった訳じゃないのにね。
わたしの負けだわ。
あなたもそう思ってるでしょ?
あなたのこと、わからないほうが幸せかなぁ、なんて、いつも考えちゃう。
くやしいな。
ごめんね、愚痴っちゃったかな。
べつに、あなたのこと、せめてないよ。
こんなわたし、すきじゃないよね。
ごめん。
それじゃあ、またね。
ずっとともだちでいようね。
同胞だものね、わたしたち。