「休 息」
著作者:HATOKO
どこまでも
果てしなく続く空
まぶしくて
思わず目を伏せる
風が
草の香りと
季節の変わり目を告げてくれる
こんなに静かな
光と風の中で
大きく深呼吸をして
大の字に寝転んで
自然と一体化する
自分が今、人間として
生きていることを忘れるほど
暖かく私を包んでくれる
朝露をあびた
植物たちは
緑を
一層濃くしている
大地に根強く
息づいている
ふだんは何げなく
踏んでしまっている
草花たちがとても
たくましく
そして
美しい
いつものくさくさした
気持ちはきれいに
浄化されていく
木漏れ日がちょうど良い
小鳥のさえずりも
心地よい子守歌だ
スーッと眠りにつく
すると
そこは海中だった
魚たちが私の回りを
群れを成して泳いでいく
一匹だけ少し遅れて
慌ててついて行く
それがなんだか
こっけいだ
私も一緒に自由に
泳ぎ回り
いつしか
海の泡になっていた
そこで慌てて目を覚ます
すると今度は
深い闇と
銀河系の中に漂っていた
幾億もの星屑のなかで
名もなく小さな
光を放ちながら惑星の周りを
目的もなく流されていく
それでもなぜか
生命が自分の中で
息づいているのを
感じていた
生命の源はここにある
ここから母なる大地へ
小さな生命が根づく
そして聖なる大地と共に
人間も生を受け
母の中で進化を辿り
世に出るのだ
意志を持ち
言葉を持ち
行動をおこす
その一生は
この広大な宇宙の中では
ほんの何秒にしか過ぎない
それでも
あくせくしながら
一生懸命生きているのだ
限られた時間の中で…
そこまで考えて
ふと目を開ける
そこは
さっきとかわらぬ
のどかな
空と太陽と風が
私を包んでいた…