この現象は大気が急に冷え込むと、相対的に海水温度との温度差が大きくなるために
水面付近の大気がレンズのような役目を果たすために起こる自然現象です。
 冬になると気温は急激に下がりますが、水温は徐々にしか低下しません。
特に黒潮海流が陸地付近まで接岸する高知県では冬でも海水表面の水温が高いために、
日没近くでは大気温との温度差が大きくなります。
 太陽が水平線上に沈みかけた時、海面から上がる水蒸気の層を通る光が屈折して
もう一つの太陽が海面に映し出され、二つの太陽が接するとまるで海からダルマが
顔をのぞかせているように見えることから「ダルマ」夕日と呼ばれています。
 「ダルマ」夕日はやがてお椀を伏せたような形となり、あっという間に水平線に隠れます。
その間わずか数十秒間の出来事(自然のドラマ)です。
 同じような現象は日の出の頃にも起こり、こちらの方は太陽が水平線から離れる直前に見えます。
ダルマ朝日と呼ばれていますが、ダルマ夕日よりも見ることができる確率は低いようです。 
高知県では、冬になると「ダルマ」夕日の話題がTV等でも流れるようになります。