パンパカパーン、パンパンパン、パンパカパーン♪
ドン、ドーン!
「いよいよ始まります世紀の大イベント、第164回 円周率暗唱大会!
先週の劇的な幕切れから はや1週間、今日のこの日を何度待ちわびたことでしょう!_(▽▽)_i」
チャララ、ラッチャラ〜♪
「さあ、積もる話はおいといて、早速、大会に移りましょう!
まず最初の挑戦者は…
スフィンクス星出身のブライオンさんです! ブライオンさん今のお気持ちは?」
ブラ「非常に興奮してます! 今日のこの日を夢見て、僕ちんは夜も眠れナイオン!」
「なるほど、それは大変ですね!(笑) それでは、さっそく挑戦して頂きましょう! ブライオンさん、どうぞー!」
ピーッ!
ブラ「もういいんですか?」
「早くやって下さい」
ブラ「す、すみません、それでは…、 え〜と、3.14....あれ?」
ピッ、ピッ、ピッ…
「おお〜っとブライオンさん、まさかの苦戦です! 無理もありません。円周率暗唱大会と言えば、
世界中の円周率マニアが夢に見る世紀の祭典!そのステージに立って冷静でいられる人はおりません!」
ピッ、ピッ…
「しかし、これはまずいぞ〜っ! スッカリおなじみになったこの大会の独自ルール、
20秒以内に次の桁を言うことが出来ないと失格になってしまいます!」
10! 9! 8! 7!
「出たー!死のカウントダウン!!幾人もの挑戦者が闇に葬られることを予感した戦慄の時!この恐怖にブライオンさんは耐えられるか!?」
6! 5! 4!
ブラ「あ〜うるさい!わかんなくなっちゃったじゃないかぁ〜!」
3! 2! 1! ゼローッ!
ピーッ!
「ブライオンさん、失格でーす!」
ブラ「ガックシ…」
「いや〜、ブライオンさん、残念でしたね〜。ぜひ次の大会ではリベンジに萌えちゃってください! それでは、次の方、どうぞ〜!」
次の方「3.1...」
「失格で〜す!」
その次の方「3...あれ? 3.11...あれれ〜!?」
「しっか〜く!」
「お〜っと、どうした事でしょう?これは予想外の展開! みんな緊張で数字が出て来ないようです!」
しょぼいなぁ〜_U=I=U_V(’*‘)V_(モク)_
「あぁ〜!前列のお客さんからもショボイなという声が漏れてます!!」
・・・・(・〒・)
「このまま今大会は終わってしまうのか〜!?」
猿麿「あの〜・・・」
「はい?」
猿麿「僕も参加していいですか?」
「ええ、この大会は飛び入りも歓迎してますんで全然OKですよ!」
猿麿「そうですか、どうも・・・」
「さあ、波瀾続きの今大会も、挑戦者は残すところあと1名となりました!!それでは紹介いたしましょう!
第164回 円周率暗唱大会、最後の挑戦者は、飛び入り参加の猿麿さんで〜す!」
猿麿「どうも」
「猿麿さんは飛び入り参加と言うことですが、やはり普段から円周率のトレーニングを?」
猿麿「いえ、別にそういうわけではないんですけどね」
「あはは、それじゃあ記念参加ですね? それもいいでしょう!(笑) まあ、思い出作りに楽しんでってください!」
猿麿「ええ、どうも」
「それでは記念参加の猿麿さん、はりきってどうぞ〜!」
ワハハハハハ!!
猿麿「スーッ、 3.141592…、え〜、あとは知らない」
_(▽▽)_i
_U=I=U_
V(’*‘)V
_(モク)_
シーーン・・・
「さ…_(▽▽)_i
「猿麿さん、優勝〜!(・〒・)/\(▽▽)_i」
ワァ―――――ッ!!!
「やった!V(’*‘)V」
「猿麿、すごい!_(モク)_」
「犬麿のおかげだな _U=I=U_」
ワァ――!ワァ――!
「さて、優勝されました猿麿さんには、素敵な賞品が授与されます」
おお〜っ!_U=I=U_V(’*‘)V_(モク)_
「今回の優勝商品は…
何と、円周率100万桁の冊子で〜す!!」
ワァ―――――ッ!!!
ブライオン「うらやましい・・・」
「猿麿さん、おめでとうございま〜す!」
猿麿「いや、どうも(・〒・)」
・・・・・・_U=I=U_V(’*‘)V_(モク)_
みそ「猿麿、おめでとう!」
モク「おめでとう!」
猿麿「ああ、ありがとう」
みそ「でも、まさか優勝するとは思わなかったね」
モク「モク、びっくりしちゃったよ」
猿麿「まあ、今回はレベルが低かったからね」
犬麿「しかし、優勝賞品はくだらなかったな」
猿麿「そうでもないよ」
犬麿「あんな物もらってどうするのだ」
猿麿「別に…、食後の暇潰しにはなるし(・〒・)」
犬麿「そうか? 犬麿なら、まだドッグフードでももらった方がいいがな」
モク「犬麿、犬みたいだね」
犬麿「例えばの話だ!犬麿が本当にドッグフードを食べるわけないだろう!」
みそ「またまた〜(笑)」
犬麿「何だと、コノヤロウ!_U=I=U/」
みそ「ご、ごめん、許して!V(’*‘;)V」
「ハハハハハ…_(モク)_(・〒・)」
---次の日---
バタン!
「ただ今なのだ!_U=I=U_」
ドロン!
モクモクモク!
『お呼びでございますか?ご主人様』
猿麿「ゴニョゴニョ…」
『かしこまりました、ご主人様』
「うわー、すごーい!V(’*‘)V_(モク)_」
「ぬぬっ!?_U=I=U_」
みそ「これ、すごいねー!」
モク「驚きだモク!」
猿麿「こんな使い道があったとは、知らなかったよ」
犬麿「何をやっているのだ?」
猿麿「ああ、実はね…」
みそ「ふふふ…(笑)」
犬麿「なぬっ!?円周率魔人?」
猿麿「この本、開いたら出てくるから、試してごらん?」
犬麿「そんなバカな話があるものか」
猿麿「信じないなら別にいいんだけど…」
みそ「さるまろぉ〜、みそお腹すいたよ」
モク「モクも!」
猿麿「ああ、じゃあご飯の仕度するから待っててね!」
みそ「うん!」
猿麿「今夜はみんなの大好きなカレーだよ!」
「やったー!V(’*‘)V_(モク)_」
みそ「あ、みそ、じゃがいもの皮むき手伝うよ!」
モク「モクも!」
ワイワイ…
・・・・・_U=I=U_
「円周率魔人か…_U=I=U_」
「そんなモノいるわけないではないか!_U=I=U_」
・・・・・・・
「でも、一応開いてみるか… (パラリ)」
ピカーン☆
ドロン!
モクモクモク!
犬麿「うわ!」
『お呼びでございますか?ご主人様』
犬麿「おまえは誰だ?」
『円周率魔人でございますぞ、ご主人様』
犬麿「男にご主人様って言われてもなぁ」
『さあ、ご主人様、何なりとお申し付けください!』
犬麿「じゃあ、ドッグフード買って来て!」
『それは無理なお願いです』
犬麿「なぬっ!?」
『私は円周率に関するお願いしか聞けないのでございますよ、ご主人様』
犬麿「使えない奴だ…。おまえに願い事をした犬麿がバカだった」
『ショックなお言葉です、ご主人様』
犬麿「おまえにはもう頼まんのだ!」
トコトコ…_U =I=U_
『まあ、そう言わずに…。また気が向いたらご用命ください』
トコトコ…(・〒・ )
猿麿「あ、円周率魔人。ちょうど良かった!」
『何かご用ですか?ご主人様』
猿麿「え〜とね、ボンカレー切らしちゃったんで、近所のスーパーで小数第二位だけ買って来て♪」
!!_U=I=U_
『おやすいご用です。ご主人様』
猿麿「じゃあ、お願いね」
『かしこまりました。ご主人様』
トコトコ…( ・〒・)
_U=I=U_
犬麿「なるほど、ああ使うのか…」
「おい、円周率魔人!_U=I=U_」
『お呼びでございますか?ご主人様』
犬麿「いかにも」
『ご要望は何でしょう?ご主人様』
犬麿「え〜と、ドッグフードを小数…」
『・・・・・・』
「・・・・・・_U=I=U_」
『・・・・・・』
「・・・・・・_U=I=;U_」
『ボンカレー買ってきます…』
「うぅ・・・_U=I=;U_」
--20分後--
「3.141592…ブツブツ…」
みそ「犬麿〜、ごはんだよ〜!」
モク「あれ?犬麿?」
みそ「犬麿、何やってるの?」
犬麿「12902196…ブツブツ…」
モク「犬麿?犬麿?」
みそ「大変だ!犬麿の頭がおかしくなっちゃった!」
猿麿「ああ、犬麿は円周率を覚えてるんだよ」
みそ「円周率を?」
モク「へえ〜」
猿麿「せっかく熱中してるんだから邪魔しちゃだめだよ」
「は〜い!V(’*‘)V_(モク)_」
--更に20分後--
「ごちそうさまぁ〜!」
「あ〜、おいしかった!」
「29317675…ブツブツ…」
みそ「犬麿、まだやってるんだね」
モク「今日はいつになく熱心だモク!」
猿麿「熱心なのはいい事だよ」
みそ「あれ?ところで円周率魔人は?」
猿麿「ああ、円周率魔人なら、3つ目のお願い聞いたから、さっき円周率の国に帰っちゃったよ」
モク「な〜んだ」
みそ「便利だったのに残念だね」
猿麿「しょうがないよ、出会いがあれば別れもある。この世に永遠なんて物はないんだから」
モク「またそのセリフかぁ〜」
猿麿「さ、わかったら居間でテレビでも見よう!」
みそ「は〜い!」
モク「犬麿、頑張ってね!」
「81420617…ブツブツブツブツ、ブツブツブツ…_U=I=U_」