014話 憧れのハッピーセット
カチャカチャ
ジーッ
猿麿「ハハハハハ…」
フッ
猿麿「ハハハハハ…」
_U=I=U_V(’*‘)V_(モク)_
みそ「ねえ、猿麿、ナニ見てるの?」
猿麿「ああ、ブログだよ」
犬麿「ブログ?」
猿麿「ああ、パソコンでマモルっちのブログを読んでたんだ」
みそ「見せて見せて!」
モク「モクにも見せて!」
猿麿「ああ、どうぞ」
バタンバタン!
パッ
9月10日マモルっち
今日は晴れていたので大学をサボってマクドナルドに行った。
マクドナルドは神聖にして崇高な、俺の聖地。
朝晩3回はマクドナルドの方角を向いてお祈りするほどだ。
ところで、マクドナルドと言えばセットメニューで有名だが、
その中でも隠しメニューとしてハッピーセットというのがあるのを、
おまえらはご存じだろうか?
ハッピーセットはポテトのSにドリンクのS、それにハンバーガーなどがつく、
お子さま(通称ガキ)向けの軽くライトなメニューなのだが、
お子さま向けだけあって、オプションとしておもちゃがつく。
たかがおもちゃと鼻で笑う御仁もおろうが、これがなかなか侮れないのだ。
おもちゃは時期ごとに変わるのだが、ポケモンにハローキティーにワンピースという、
大人の俺でもノドからチンコが出るほど激しく所望する一品が立ち並ぶ。(ちなみに今はプリキュア)
これは是非ともGETセネガル!
しかし、おもちゃを選ぶ、これが曲者だ。
やはり選ぶとしたらプリキュアのメップル(※こんなの
)なのだが、
大の男がひとりで注文するのはかなり恥ずかしい。
いやしかし、そんなときこそ勇気をふりしぼって注文するのが真の漢。
愛するメップルたんのため、ここはひとまず、一切の恥はかき捨てるべきだ!
いやまてまて、念のため一応シミュレーションという名のイメージトレーニングを…
トコトコ…
ガーッ!
お姉さん「いらっしゃいませこんにちは!」
俺「こんにちは」
お姉さん「ご注文は何になさいますか?」
俺「ハッピーセットで」
お姉さん「かしこまりました〜。ハッピーセットをおひとつですね〜。
こちら、お好きなおもちゃを選べるのですが、どれになさいますか?」
俺「メ、メップルで・・・」
お姉さん「わかりました、メップルですね!(^^)」
お姉さん「店長!メップルをひとつ! こちらのお兄さんです!!」
店長「副店長!メップルをひとつ! あちらのお兄さんです!!」
副店長「お姉さん!メップルをひとつ! そちらのお兄さんですね!!」
うわぁぁあああああああ!!!
恥ずい!恥ずすぎる!
周りの客(家族連れ、カップル多数)の視線を一身に浴びる俺、22歳、大学生、独身!
イメージトレーニングは見事に失敗だ。
しかし、悩んでいる暇はない!
案ずるより産むが易し
死なばもろとも!!
多少の懸念材料はあるが、俺は意を決して注文することにした。
トコトコ…
ガツン!
ガーッ!
ヨロヨロ…
お姉さん「い、いらっしゃいませこんにちは!(笑)」
俺「ハ…」
お姉さん「ご注文は何になさいますか?」
俺「ハッピーセットで(さりげなく、且つクールに)」
お姉さん「ハッピーセットですね!(^^)
こちら、お好きなおもちゃを選べるのですが、どれになさいますか?」
俺「メ、メップルで・・・」
お姉さん「は?」
俺「い、いえ、このヘンテコなぬいぐるみで!(汗)」
お姉さん「ああ、メップルの事ですね!」
俺「は、はあ・・・」
お姉さん「プリキュア、お好きなんですか?(^^)」
俺「え、ええ、まあ・・・」
スーッ…
お姉さん「店長!メップルをひとつ! こちらのプリキュア好きのお兄さんです!!」
店長「副店長!メップルをひとつ! あちらのプリキュア好きのお兄さんです!!」
副店長「お姉さん!メップルをひとつ! そちらのプリキュア好きのお兄さんですね!!」
うわぁぁあああああああ!!!(完)
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犬麿「ハハハハハ!」
モク「マモルっち、ワロス!」
みそ「笑ったらお腹すいちゃったね」
猿麿「あ、じゃあ、マクドナルドにでも行こうか?(・〒・)」
『そうしよう!』
テコテコ…
「ついた!_U=I=U_V(’*‘)V_(モク)_(・〒・)」
ガラガラウィーン
お姉さん「いらっしゃいませこんにちはー!」
テコテコ…
お姉さん「こちらでお召し上がりですか?」
猿麿「そうです」
お姉さん「ご注文は何になさいますか?」
「ハッピーセットで!V(’*‘)V_(モク)_」
お姉さん「…え〜と、それはマクドナルドのメニューですね。当店はニャクドナルドですので、
申し訳ございませんが、ハッピーセットは取り扱っておりません」
犬麿「それがどうした」
お姉さん「いえ、ですからハッピーセットはございません」
モク「じゃあ、ハッピーセットはないの?」
お姉さん「ええ、ございません。ですが、そういうお客様のために、
当店ではこちらのハッピーラッピーステッピーセットを用意してございます」
猿麿「じゃあ、それで」
お姉さん「かしこまりました。ハッピーラッピーステッピーセットを…、え〜4つでよろしいですか?」
猿麿「はい」
犬麿「プリキュアのおもちゃはないのか?」
お姉さん「すみません、当店ではそのような物は取り扱ってないのですが」
モク「じゃあ、プリキュアのおもちゃはないの?」
お姉さん「ええ、ございません。ですがそういうお客様のために、
当店では前に私がマクドナルドで食事をしたときに頂いて来たメップルのぬいぐるみを用意してございますので、
どうしてもごいり用でしたら、こちらを差し上げます」
「おお〜っ!」
お姉さん「命の次に大切にしている物ですので、大切にしてくださいね!」
「え・・・V(’*‘;)V_(モク;)_」
犬麿「そんな重い物はもらえん!」
お姉さん「ご心配なく! こちら、重さはたったの100gですので、このように足を持って放り投げても平気です♪」
犬麿「それならもらっとこう」
お姉さん「ありがとうございます! ごゆっくりどうぞ〜!(^^)」
--20分後--
みそ「あ〜、おいしかった!」
モク「やっぱニャクドナルドは最高だね!」
・・・・・・_U=I=U_
みそ「あれ?犬麿どうしたの?」
モク「珍しく食欲が無いんだモク!」
猿麿「分かるよ。そのぬいぐるみが気になるんでしょ?」
犬麿「ああ…」
犬麿「はずみでもらってしまったが、コレ、いらないな」
みそ「そんなこと言っちゃダメだよ」
モク「せっかくくれたんだから貰っとけばいいじゃん」
犬麿「じゃあ、おまえにやるよ」
みそ「み、みそはいらないよ!V(’*‘;)V」
犬麿「ん!」
モク「モ、モクもいらないよ!_(モク;)_」
みそ「だって命の次に大切なものなんて…」
モク「何か呪われそうだし…」
「ねえ〜? V(;’*‘)V_(モク;)_」
犬麿「犬麿は呪われてもいいのか」
モク「別にそういうわけじゃないけど…」
猿麿「じゃあ、さっきのお姉さんに返しに行けば?(・〒・)」
・・・・・!!
「その手があったか!_U=I=U_V(’*‘)V_(モク)_」
トコトコ…
みそ「お姉さ〜ん!」
モク「あれ?」
犬麿「いないではないか」
店長「ん?何かご用ですか?」
みそ「え〜と、ここにいたお姉さん知らない?」
モク「ちょっと、返したい物があるんだけど」
店長「ああ、小松原さんなら、さっきバイトやめて実家の星に帰っちゃいましたよ?」
えええ〜っ!?_U=I=;U_V(’*‘;)V_(モク;)_
みそ「ほ、星ってどこの?」
店長「え〜と、確か、惑星パナーマ…」
犬麿「惑星パナーマ…」
店長「ここからだと3ヵ月はかかりますね」
・・・・・・・
猿麿「これはもう諦めるしかないね (・〒・)」
--20分後--
犬麿「結局、持って帰ってきてしまった…_U=I=;U_」
みそ「犬麿、もうあきらめなよ」
モク「人生、あきらめも肝心だよ!」
犬麿「おまえらはヒトゴトだからそんな事が言えるのだ。だいたいだな…、
みそ「あ!モクちゃん、もうすぐ5時だよ!」
モク「ああっ!テレビテレビ!」
ドタドタ…
犬麿「ったく…」
猿麿「・・・(・〒・)」
犬麿「大丈夫かな?、これ」
猿麿「大丈夫大丈夫。まさか爆発するわけじゃあるまいし」
犬麿「じゃあ、おまえがもらえ」
猿麿「ああ、そろそろ待ち合わせの時間だ」
犬麿「どこへ行くのだ」
猿麿「ちょっと魚屋にね」
犬麿「お、おい!_U=I=;U_」
猿麿「じゃ!」
テコテコ…
バタン!
・・・・・・_U=I=U_
犬麿「結局いつもこうなるのだ」
「都合の悪いことはみんな犬麿に _U=I=U_ブツブツ 」
「犬麿は今、非常にブルーなのだ!」
・・・・・・
「ブログでも見るか…」
ピッ!
9月13日マモルっち
今日はバイト先に来たお客さんに、メップルのぬいぐるみをあげちゃいました。
アレ、もう飽きちゃったから、いいや(笑)
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・・・・・・・_U=I=;U_
「犬麿〜! コケッコー仮面始まるよ〜!V(’*‘)V」