直島の美術活動の中核として存在するのが、「ベネッセハウス」
1992年に開館し、国内外の現代美術愛好家の聖地となっています。
とはいえ、私はまったくその存在を知らずに10年以上過ごしてました…大好きな作家の作品がたくさんあるというのに…。
ようやくその存在を知ったのは、この近くに2004年に開館した「地中美術館」の存在を美術手帳の特集で知ったからでした…。
建築は安藤忠雄。彼らしいコンクリート打ちっぱなしの、建つということにストイックな建物ですが、うまく直島に溶け込み森の隠れ家のような建物。ひっそりと海沿いから少し坂を登ったところに建っています。


▼館内について
▼屋外作品について
▼料金、開館時間など

■館内について

 

さてさて…この建物は、「美術館」と「宿泊施設」の2つを兼ね備えています。
「ベネッセハウス」の「宿泊施設」は全16室。本館(10室)と別館(6室)と分かれており、各部屋にももちろん作品が飾られ、どっぷり現代美術を堪能できる世界でもまれな美術館ホテルなのです。
ちなみにこちらの宿泊費はスタンダードツインの27,410円(休前日33,185円)、デラックスツイン34,340円(41,270円)、ミュージアムスイート63,215円(68,990円)と、辺境のホテルにしてはやや高めの設定。
まーどっぷり堪能できる価値を考えると安いのかも。しかしシングルユースには少々厳しいかも。そーゆー方はシーサイドパークのパオをどうぞ。

別館はモノレール(?)にて山を登っていくとのこと。
別館には水を湛えた空間など見所があるようなのですが、宿泊者のみしか味わえません。
昔は時間により宿泊者以外も開放していたらしいのですが、現在は開放していないとのこと(2004/12)
 
  
 
1F

入り口を入って、廊下を進むと、左手下にブルース・ナウマンの「100生きて死ね」が見えますが、ここはスルーして、そのまま1階の先に進みましょう。私は当初、どこをどう回ったらいいのかわからず、行ったりきたりして迷いました…。よく美術館にある「順路→」みたいなものはありません…。迷いながらあれこれ鑑賞するのがすきな方は、迷路に近い館内を探索するのも楽しいかもしれません。
廊下の先にはリチャード・ロングが直島という場所を題材にした作品が中心となってひろがってます。

一階から、地下の作品(フランク・ステラなど)を見下ろすこともできるので、手すりにもたれて鑑賞するもよし。
そのままスロープで地下に降ります。
 
地下

スロープを降りると、フランク・ステラの作品と、それらを前にして、ガーガー吼えてるジョナサン・ボロフスキーの「3人のおしゃべりする人」がいます。
この3人のおしゃべりはかなりにぎやかに館内を騒いでいます(笑)
余談ですが、私はジョナサン・ボロフスキーが好きです。15年ぐらい昔に東京都美術館で展覧会をしたのが懐かしい。
大きな窓の外には安田侃の「天秘」があるので、重い窓を開けて外に出て、作品の上に寝転びましょう。
つるりとした石に抱かれて空を見上げるのは気持ちが良いです。オススメ。
中に入り、ホックニー、ウォーホルを鑑賞し、レストランをチラ見して(朝早くにベネッセハウスに来ると、宿泊者の朝食にバッティングしてしまいます…にしても、このベネッセハウスに宿泊している人は、フツーの人とは何か違う。。。)
宮島達男のカウンターサークルでぽんやりし、そのさきヤニス・クネリスの作品が並んでいるあたりの先に一人がけの椅子が並んでいるところがあるので、ここでもまた、ぽんやり。
この椅子は部屋の隅にひっそりとあるせいか、なんだかとても落ち着くので、素晴らしい作品に囲まれて火照った気持ちをクールダウンするにはもってこいです。
クールダウンが済んだら、ブルース・ナウマンの「100生きて死ね」を鑑賞。
しかし、この作品は、作品保護のため、10:00以降からしか点灯しないので、朝早く鑑賞する人は要注意。
さて、これで主要な作品は鑑賞済み。あとはこの建物を堪能。ということで、スロープを登り一階から2階へエレベータで移動(なぜか階段が見つからなかった…ホントはあるのか??)
 
2F 

二階はカフェとミュージアムショップ(10:00〜18:00)が。
その先のテラスには大竹伸朗のシップヤードワークスの1点。
そして円形の廊下に沿っていくと、右手下に「あれ?こんなとこに草が生えてるー?」とゆー所が。
実はこれも作品。知らずに行くとなかなかびっくりです。けど見逃しやすいので、要注意。

おすすめポイント!
(1)朝8時からの見学がおすすめ
   人が少なく、ほとんど貸切状態で鑑賞が可能です。頑張って早起きしましょー!
(2)一通り鑑賞したあと、入り口から帰らずに、1Fの柳幸典「ワンダラー」先の外にでる扉から出ると
   「文化大混浴」前 に行けます。 (藪の中を通っていくことになります…)

▼屋外作品について
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■屋外作品

  さてさて、屋外には愉快な作品がいくつか点在しています。
ベネッセハウスから鑑賞をする場合は、上のポイントで紹介している行き方で「文化大混浴(どうでもいいが、ダイコンヨクを変換すると必ず「大根浴」になる…)」に行き、海沿いにシーサイドパークに向かっていくのがいいと思います。最終目的地は、草間彌生のかぼちゃ。
 
  文化大混浴----蔡国強
 
  奇石が立ち並ぶ蔡国強の作品。
直島で一番「気」のあつまる場所を選び、さらにこれら奇石の配列により中央にあるジャグジーに「気」を集めているパワーアート(?)。

入り口にある説明書きによると、漢方薬をジャグジーに入れてあるとのことだったが、現在はメンテナンス上、フツーのお湯になってしまっているとのこと。

このジャグジーを利用する場合は、ベネッセハウスにて申し込みをすれば一人500円で利用可能。
作品の隅に小さな木の小屋があり、そこで水着に着替えることになるのだけれど、男女別の小屋ではないのでカップル以外の男女グループは要注意。
また、この小屋とジャグジーは20メートルほど離れているので、サンダル等が無い人は準備が必要。(ベネッセハウスで申し込みをすれば、タオル、サンダル、懐中電灯をかしてくれるとのことですが、シーサイドパーク申し込みの場合はサンダルを貸してもらえなかったので)
ジャグジーは普段、蓋がしてあるので、それをはずしてから入浴。グループで行く場合は2人で外せば問題ありませんが、一人の場合はギックリ腰に注意しなくてはいけないほど重い蓋です。これまた注意。

 
さて、入浴ですが…これはとても気持ちよいので、ぜひ体感すべし。
「気」のせいなのか屋外ゆえなのか判りませんが、 一般的な露天風呂とは違う気持ちのよさ。「なーんか奇妙なトコでお風呂入っちゃったなー」とゆーよな。奇石が、人や動物の姿に見えるせいか、なんか雑踏でリラックスをしているような不思議な感じ。
ちなみに私は夜に入ったのだけど、夜の「文化大混浴」は、ますます奇石が人の姿に見える。カップルが寄り添っている姿や、大道芸人のような姿など。ぼんやりライトアップされている奇石は結構見ごたえあります。

昼間の入浴は、海や山がくっきりと見えて、夜の幻想的な雰囲気とは違って開放的な気持ちのよさがあると思うのだけど、昼間は他の人が鑑賞にくる確立がぐっと上がるので、グループの入浴や、スタイル自慢の方にはおすすめ。
一人や、恥ずかしがりやは夜入浴がおすすめです。

昼に、冷やしたシャンパーニュなんかを飲みながら入ったら気持ちいいんだろーなぁ…
 
  シップヤードワークス----大竹伸朗
 
 
さて、「文化大混浴」から上の道路に戻り、海岸沿いをシーサイドパーク方面へしばらく歩くと右手下に「シップヤードワークス」が見えてきます。
打ち上げられているよーな、船の残骸。
哀愁を感じる作品なのですが…
二つあるはずのシップヤードワークスがひとつしかない…!
大量上陸した台風のせいなのか…?(2004年)
←もうひとつあるべきはずの場所には残骸らしきものが…

作品だけではなく、海もめちゃくちゃ綺麗で気持ちよいので、海岸散策も楽しい。
 
  Seen/Unseen Known/Unknwn---ウォルター・デ・マリア
 
 
  さて、シップヤードワークスのある浜から道路方面を望むと、シーサイドギャラリー(もちろん安藤忠雄建築)と呼ばれる大階段がついた建物が。建物のちょうど横っ腹あたりにウォルター・デ・マリアの作品が鎮座してる。
ちなみにベネッセハウスの送迎バスの運転手さんオススメの作品である(フツーのオジサマ風なのだけど、「あそこのデ・マリアは素晴らしいヨー」なんて『今夜のモツ煮は美味しいよー』みたいに言うからちょっとびっくりした)

たしかに素晴らしい。

見るということを知っているような、我々がそれを意識していないだけのような、なにかを見つめる(知っている)球体。
作品のタイトルそのままに解釈をしてしまったのだけど、どーなのだろーか?

ちなみに、ガラスの扉は開けられそうなのだが…。女手一人分では無理でした…。
 
  三枚の正方形---ジョージ・リッキー
 
 
  シーサイドギャラリーの上にあるのがゆらゆら風にそよぐ「三枚の正方形」。
かなり大きいものですが、ちょっと押すと簡単に傾きます。こんな華奢なジョイントで大丈夫なのかなーと、今年の大量上陸台風時の光景を思い浮かべたりするのが楽しい。
昼間に日の光を浴びてキラキラ揺れる姿も綺麗ですが、夜にライトアップされた姿も綺麗。
 
  南瓜---草間彌生
 
  さて、終着。たどりついたのは南瓜。
とゆーか、南瓜がたどり着いたとユー感じですが…。
この作品を見ると「名も知れ〜ぬ、遠き島よ〜り、流れよる椰子のみひとつ〜」と歌いたくなります。

ホント、そんな感じなので。

このぼってりした重量感は、洋上で熟して、ここ直島にたどり着いた…とゆーように見えてならない。
奇妙な水玉も、この大きさだからありえる異質なモノとして受け止めることができる。(変なものだから、変な大きさ…というような解釈として)

余談だけど、一度台風で流されたらしい。

海に浮かぶ「南瓜」とゆーのもなかなか趣があるけどねぇ。
 
  その他の作品
 
  ・「茶のめ」片瀬和夫
・「腰掛」ニキ・ド・サンファール
・「象」ニキ・ド・サンファール
・「猫」ニキ・ド・サンファール
・「かえると猫」カレル・アベル
・平面によって2分割された円筒」ダン・グラハム
 
  ■料金・開館時間など
 
  こちらにてご確認ください
ベネッセアートハウス直島

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