製菓学校通信日記「1月のスクーリング」

1月のスクーリング・レポート@

2004年最初のスクーリングが新年早々始まりました。
今回は2日間で、初日は学科のみ終日ありました。
朝一番の飛行機で行ったので、眠いこと眠いこと・・・・。
午前は食品学、午後は栄養学の授業で、
暖房の効いた教室で眠気を追い払うのにかなり苦労しました。
授業が終わってから、周囲にかなりの無理を言って勉強しに来ているというのに
眠くなるなんて情けないと、かなり真面目に落ち込んでしまいました。

2日目はシュークリームの実習です。
やはり実習は気合が入ります。
家で何度も作っていましたが、
これまでどの実習でも「目から鱗」という感動があったので、
今回もきっと大きな収穫があるはずと期待いっぱいです。

ごく一般的な配合で、一般的な手法のものです。
先生はとても丁寧に、一つ一つの工程についての意味を説明していきます。
何故ここで沸騰させることが大切なのか
どの程度まで練らなければならないのか、またそれは何故なのか
仕上がりにどう影響するのかを結びつけながらデモを続けていきます。
「いろんなやり方がありますが、どういう手法を使っても作れるようになるのが
自分にとってプラスになります」
という言葉に、己を反省しました。
何か一つのお菓子を作るとき、それが上手くいかなかったときは
前回とは違った配合、手法のものを探して再挑戦していたことが多かったからです。

シューにしても、ジェノワーズにしても、
本によってかなり違うことが書いてあります。
1度成功すると、私の中ではその本が「正統」となり、
それと違うことの書いてある本は「マチガイ」となって、受け付けなくなってしまいます。

なぜ失敗していたかもわからず、ただ闇雲に色んなレシピを試して
偶然のように上手くいくものにめぐり合ったら、
そればかりに固執する、というやり方だと
ちょっと違ったものには、手を出さずになりがちです。

考えてみれば勿体無い話です。
どのレシピでも作れるようになれば、どれほど幅が出ることでしょう。
自分の望む味に近づけるためにいろんな選択肢を持つことができることは、
先生の言われるとおり大きなプラスになるに違いありません。

余談ですが、いったん上手くできるようになると、
変な話ですが今度はどうやっても失敗できなくなってしまいます。
理屈がわかっていないので、どの辺に問題があったのかも掴めていないからです。
こうなると、「どうして膨らまないのかしら?」と人から聞かれても
はかばかしい返事が出来ず、窮してしまいます。
ささやかながらお菓子教室の先生役をしている以上、これは恥ずかしいことです・・・・。

自宅に戻り、シューの復習をしましたが
実は、これまで作っていたレシピ以外のシューを、初めて作ったのでした。
そのやり方以外で作る自信がなくて、いつも同じレシピだったのです。
でも、今回教本に殴り書きしたポイントを見ながら復習していくと
ちゃんとシューが焼きあがりました。
理由がわかると言うことは、大きいなあと思います。

これまで作っていたシューよりも、皮がサクサクとしていて存在感があり
真夜中に試食したオットも「美味しい」と言ってくれました。
カスタードクリームがオレンジ色がかっているのは、
最近気に入っている、「美味しい卵」を使っているからです。
卵黄がとても濃くてモッチリしているので、
カスタードにしても普通の卵を使ったものより濃厚な味わいになりました。
卵黄が濃いので、粉の7割をコンスターチに置き換えています。


さて、今回のスクーリングで、実習と並ぶメインイベントは
ホームページを通して知り合った方たちとお会いすることでした。
同じ学校の1年コースを受講されているということで
暮れからとても楽しみにしていました。
1日目の放課後、私が授業時間をすっかり勘違いしていたのですが
察しのいい方たちだったので、無事会うことが出来ました。

学校から3駅ほどの所にある、ラッピングなどを数多く取り揃えているお店に案内してもらいました。
お菓子を作っていると、その材料や道具などが欲しくなるのは勿論ですが
その包装についても興味が湧いてきます。
お菓子に合うリボンや箱などがあれば、ぐんと引き立って見えます。
しかし、なかなかそういったものにじかに目に触れる機会はなく
もっぱら通販で購入していました。
案内してもらったお店には、あることあること、それ程広くない店内に
山と詰まれていて、うろたえるほどでした。
「これには、こんなお菓子があうね」、などと話していると
初対面であることはすっかり忘れてしまっていました。
同じ程度に興味のある人たちと買い物をするのは本当に楽しいことです。

リボンを3種と、シール類、カード、ビニールバック、包装紙
鍋敷きにゴムベラ・ナイフなどまで、色々と買い込み
4人皆が同じ紙袋を下げて店を出ました。

結婚以来久し振りに居酒屋に行き、
大阪に来るようになって初めて大阪らしいメニューを堪能しました。
同じくらいの年代(私よりも若いけれど)で、お菓子作りが大好きで
結婚しているけれど、お菓子の勉強がしたい、
という共通点のある4人ですから、盛り上がらないわけはありません。
みんなの話を聞いて、私ももっと頑張らなきゃなあ、と密かに刺激も受けて
とても楽しい夜でした。

1月のスクーリング・レポートA

1日目はスフレチーズケーキとレアチーズケーキです。
先生は夏にも教わった、神戸で多店舗展開しているオーナーパティシエです。
パティシエ、というよりも、商売人、といった感じで
教える時も、どうやったら売れるお菓子を作るか、
ということが大きなテーマになっています。
とても明快な先生です。

スフレチーズケーキは、以前作ってみたときには
どうしても表面に亀裂が入り、綺麗に仕上がりませんでした。
メレンゲの立て方や、温度調節、湯煎の温度など
考え付くこと全て試してみたのですが、見事に玉砕。
なので、今回のスフレチーズケーキの授業は、とても興味がありました。

結果から言うと、一番のポイントは温度調節にありました。
低温で下火を弱めにして焼き上げます。
途中でダンパーといって、オーブンの扉を少し開けたまま焼く作業もしました。
先生によると、「釜入れ3年」といって、オーブンの癖をつかんで
上手く焼きあがるよう微調節できるようになるまでに
相当の年数がかかるということでした。

それにしても学校のオーブンの高性能なこと!
上下火それぞれに温度調節ができるのは勿論のこと
同じ温度でもパワーを5段階で調節できます。
プロのオーブンは、家庭用とは全く違うものとしか思えません・・・・。

2日目はフランクフルタークランツと、フルーツケーキ。
バターケーキの定番です。
私が小学生くらいの時最初に焼いたのもフルーツケーキでした。
祖母がとても好きだった思い出のお菓子です。
その得意だったはずのフルーツケーキですが、
なんとなく作らなくなってしまっていました。
卵を加えるとき、注意しないと分離してしまうので
面倒に感じられてきたからです。

この実習で、何か秘策があるかもしれないと期待したのですが、
そんなものはありませんでした。残念!
ただもうひたすら、丁寧に少しづつあわせていくのみです。
単純作業の繰り返しは根気が要ります。

ただ、分離しないためには、卵を加える前段階までに、
よく空気を含ませておくことが肝心です。
こういうポイントを、
「こうすれば、ああなる」と丸覚えしていては、
いつか失敗しそうですが、
どういう理由によるものかを解説してもらうと
納得できて、頭の中がすっきりします。

また型に流しいれる、というとても簡単なことにも
ポイントがあることを知りました。
以前行ったお菓子教室で、パウンド型に生地を入れるとき、
中央をへこませV字型にしていたのですが
そうすると上手く中央が割れて、綺麗に焼きあがるのを知ったのですが
その理由は全く知りませんでした。というよりも、考えたことも無く
こうすればああなる、と理屈抜きで覚えていただけでした。
なんでも、何故そうするのかを考えなければ、意味が無いなあと反省しました。

今回の実習で、特に強く思ったのは、1人一台作らせて欲しいなあ、ということでした。
3,4人のグループで作業を進めていくのですが
自分の協調性の無さを痛感します。
(もっと、ここはこうなのに・・・・)と内心思っていても
口に出す勇気は無く、ジリジリしながら見ているだけです。
それに、1台を最初から最後まで作業できたら、失敗していても
それを先生に見てもらって、どこが悪かったのか即座に見てもらえるのに・・・・。
今回のスフレチーズケーキにしても
どのくらい先生が言っていることを理解できたかどうか
実地に試してみたかったなあと思います。
自宅に帰ってから復習できはしますが・・・・・。

今回のスクーリングで、授業の空き時間を利用して
京都の紅茶教室に行ってきました。
お菓子教室の時紅茶を出すようになったので、少し知っておきたいと思ったからです。
スクーリングの時でもなければ、時間が取れないので時間をフルに使うようにしています。
私の行った紅茶教室は、自宅で開かれていて、
これまで一度も自宅での教室というものに行ったことがなかったので
とても興味がありました。
私の教室に来られている方の視点がちょっと分かるような気がします。

可愛らしいティーセットなどを揃えておられたので
お店を紹介してもらって、帰りは四条によってお買い物をしました。
1人でフラリフラリと買い物ができるなんて滅多にないことです。
結局ホテルに戻ったのは11時近くでした。

さて、自宅に戻って復習です。
フランクフルタークランツは、リング型が無かったので
道具街で買ったマルグリット型を使いました。
実習の時は、見事に分離していたのですが
今回は無事卵を混ぜ込むことが出来ました。
しかし、食べてみると、学校で作ったものと余り変りない味に感じました。
分離してもしなくても、味は変らないものなのでしょうか?
また、やっぱりフランクフルタークランツはリング型で焼くべきだったと思いました。
しっかりしたバターケーキなので、丸型で焼くと、焼き面が少なくなるので
味が単調になってしまうような気がします。
それに、どうしてもマルグリット型の中央が膨らむので、
底部を水平にカットしないと型から出した時不恰好になってしまいます。
昔から形が決まっているケーキには
ちゃんと理由があるんだなあと思いました。

フルーツケーキを焼くのはとても久し振りです。
あれほど卵を混ぜ込んでいくのが面倒に感じていたのに
ポイントを押えると、そう神経質にならなくても分離しないことが分かりました。
前は、ほんのひとたらしずつ加えていっても
分離して、嫌になっていたというのに・・・・。

スフレチーズケーキが一番気になっていました。
学校で1度作ったはずなのに、4人で分業していたので、
記憶もところどころおぼろげで、もたついてしまいました。
我が家のオーブンでは扉を開けたまま焼き上げることは出来ないので
指定温度よりもかなり低く設定して焼きました。
以前は小型の電気オーブンを使っていたので
150℃よりも低くは設定できず、また熱源がかなり近かったので
どうやっても表面が割れてしまっていました、
今回は130度でじっくり焼いていきます。

すると、難なく、表面が滑らかなスフレが焼きあがってしまいました。
以前あんなに苦労してもできなかったものが、温度調節だけでクリアできました。
オーブンの力って大きいなあと思います。
またしても「釜入れ3年」の言葉が身に染みてきます。

レアチーズケーキは、先生のデモのみだったのですが
試食してみるとその美味しいこと、あっという間に食べてしまいました。
自宅で作るときもかなり期待して作りました。
デモではホイップクリームで飾っていましたが
「表面をナパージュでコーティングするとショーケースに入れてからも美味しさを保てる」と言っていたのを思い出して(この先生は本当に実践的な教え方をします)、
アガーにラズベリーをちらして仕上げてみました。

いざ食べてみると、あのときの美味しさがボケた感じです。
悪くは無いけれど、普通のチーズケーキね、という味です。
食べながら、先生が「安モンのチーズ、使うたらアカン」と言っていたのを
思い出しました。いい卵、チーズなどを選んで、他店と差別化を作らないと
生き残れない、という話でした。
私が使ったのは、近所のお店で手に入る材料で、
おそらく先生の基準から言うと「安モン」です。
そしてそれは、ケーキ屋さんではなくスーパーで売っているような味でした。
今度は材料の美味しさを確かめてから、もう1度トライしようと思います。

ここでちょっと考えました。
お店で出すお菓子であれば、出来うる限りよい材料を使って
美味しさを追求するのが肝心であることは納得できるのですが
お菓子教室の場合は、そうもいっていられないかなあと思うのです。
身近に手に入りにくい材料で作るお菓子を教えても、楽しくはないような気がします。
なんといっても、主婦ですから、良い材料といっても限度がありますし
習ったお菓子を自宅で何度も作って楽しめることが目的なのですから。
美容院でしかセットできない髪型にしてもらっても困るのと同じではないかなあと
思えてきます。
身近な材料でも、素敵なお菓子が作れることのほうが、お菓子教室の場合はいいなあと思います。これは、人それぞれの考え方で違うと思いますが。


毎回考えることの多いスクーリングですが、
早いものでもう学校も1年過ぎてしまいました。後一年しかありません・・・・・・。

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