製菓学校通信日記「11月の課題・実習レポート」

11月の実習レポート(洋梨のタルト)

タルト生地を型に敷き込み、アーモンドクリームを絞り出した上に
洋梨を並べて焼き上げる、お菓子屋さんでよく見かけるタルトです。

最近ラフランスをよくお店で見かけるようになったので
8個まとめ買いしてきて、コンポートにしました。
大鍋いっぱい出来てしまい、しかも出来てしまってから
保存期間は1〜2週間が限度だと知り、呆然としてしまいました。

しかし心配するには及ばず、学校に提出できるものができるまでには
何台ものタルトを焼く羽目になったのでした・・・・。

”まず一回目”
作り始めてから、21cmの型しか持っていなかったことに気付き
適当に量を増やしました。
アーモンドクリームを絞り出す時、
1,5cmの丸口金を使ったため途中で足らなくなり、
結局21cmの型に、18cm丸型2台分のクリームを全部入れてしまいました。

洋梨を並べる際は均等に乗せることが出来ず、かなりアシメトリーです。

レシピには180度で65分とありますが、20分もしないうちに焼き色がついてしまい
それから160度に下げてみたのですが、真っ黒になりそうで、結局40分で出しました。

まずなんといってもアーモンドクリームが多すぎて、洋梨が沈んでしまっています。
教科書にも、スクーリングの時の「(クリームの)入れすぎは洋梨が沈む!」と
殴り書きをしていたにもかかわらず・・・・。
食べたときもクリームが多すぎて甘いし、くどいし
全体のバランスが悪い味でした。
また、短時間でオーブンから出したため、底の部分のタルト生地が少し柔かい感じです。

”2回目”
前回18cmの型は持っていないと思っていたのですが、実はありました・・・。
今回はレシピどおりの量を守って焼きました。
アーモンドクリームも今回は1cmの丸口金で入れると、ぴったり敷きこめました。
ただし、前回余りにもクリームが甘かったように感じたので
レシピよりも2割砂糖を減らしています。
また、もう少し舌触りを滑らかにしてみたかったので
生クリームを足しました。
GATOU MAKIさんのホームページでミルキーな洋梨のタルトが紹介してあって
いいなあ、と思っていたのもあって・・・。
ただし、MAKIさんのレシピではスキムミルクなどを使ってあったのですが
手元に無かったので、冷蔵庫に余っていた生クリームを使いました。
教本どおりの配合で焼くべきだとは思ったのですが、
試食するのは自分なので、好みに変えてしまいました。
(こんなことをして、いいのでしょうか・・・・?
写真を見て、焼き色などで先生にばれないでしょうか・・・・?)
洋梨は均等に5ツ並べるため、先の部分を少しカットしています。

焼き上げ温度は、180度で少し焼いた後160度に下げてみました。
でも今回も45分ほどで中央まで焼き色が付きました。
(11月洋梨タルト2・11月洋梨タルト2−2)
試食してみて、己が愚かさを痛感しました。
レシピをいじるなど100年早かったのです。
アーモンドクリームに適当に生クリームを入れた結果は
まるで白餡のようなもっちりとしたものに・・・・。
実は最近ポテトコロッケに生クリームを加えると
クリームコロッケ風の味わいになることを発見して
それと同じ発想をしてしまったのでした。
マッシュポテトとアーモンドクリームを一緒クタに考えるなど
なんという浅はかさ。

”そして3回目”
かなりタルト生地をしきこむのにも慣れてきました。
ちょっと生地を練ってから伸ばす、という先生のコツも真似できるようになってきました。
前回に懲りて、今回アーモンドクリームは砂糖を2割減らした以外はレシピどおりです。
洋梨は1mm程度に、ごく薄くスライスしてみました。
やはり並べるのは難しい。
どうしてもルセットの写真のように均等に並べることが出来ません。
最初の段階で、洋梨を5個全く同じような形にカットしておくべきなのでしょうか。
爪楊枝を駆使して、なるべく綺麗に並べてみました。

焼きあがりはやはりルセットの写真とはかなり違います。
通信は課題を写真提出するという点で、ちょっと疑問に思ってはいたのですが
やはり写真はあなどれません。
教本どおりに仕上るのはかなりの技術がいるようです。

ただ、今回嬉しかったのは、試食してみて前回のものよりは美味しかったことです。
同じ作り方、ほぼ同じ配合で作っていたのに
洋梨をこれまでより薄くスライスしただけで、ずいぶん味が変りました。
アーモンド生地としっくり馴染んで
とろけるような舌触りです。
2〜3mmにカットしていた時は、洋梨の味と食感が突出しているように思え
くどいという感じさえしていました。

後は見た目が一番気になります。

さらにもう1度作ってみました。
今回は5個の洋梨をなるべく同じ形に切りそろえて並べてみます。
爪楊枝も使ってかなり丁寧にやったつもりです。
でも、やっぱり焼きあがりは素人らしい表情です。

また、これだけ作ったにもかかわらず、どうしても洋梨のタルトが「とても美味しい、また食べたい!」と感じません。
こんなもんなのかなあ・・・・・・と試食のたびに独り言。
思えばお店のものを一度も食べたことがありません。
タルトが評判のお店に行ってプロの味を体感すべきでした。

とはいえ、もう提出の期限が迫っています。
味・見た目共に心が残る出来ですが、ここで提出することにしました。

++HOME++