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データ
タイトル 美少女花札紀行
みちのく秘湯恋物語 Special
プレイ時間 20時間程度
(クリア)
機種 SS ストーリー ★★☆☆☆
ジャンル みちのくDE花札&ガイド キャラクタ ★★★★★
メーカー F・O・G グラフィック ★★★★☆
発売日 1997年12月11日 サウンド ★★★☆☆
定価 5,800円 ソフトウェア ★★★☆☆
購入価格 5,800円 ゲーム性 ★★★☆☆
総合評価 ★★★★☆
お気に入り度 ★★★★☆

本文
「だったら[麻雀|クイズ]で勝負[よ|だ]!」

 こんなセリフからもわかるように、テーブル(系)ゲームの神様は問答無用がお好きなワケで、そんな神様(美しく高飛車な女神)を私は大好きなワケだ。



 主人公『天草遊也』は花札家元(?!)という恵まれた家庭に生まれながらカメラマンを目指す大学生。卒業までに結果を出せない場合、自動的に跡目を継ぐことになる彼は、最後のコンクールに望みを賭けみちのくに旅立つ。

 本作はその旅先で出会ったヒロイン(花札の天使)たちとの触れ合いを、みちのくガイドを兼ねつつ描く旅情あふれる作品。

 遊也は無事「だったら花札で勝負だ!」というキメ台詞を会得し花札カメラマンという新境地に立つことができるだろうか? つか、ヒロインに勝負吹っかけられるのはどうかと、…いや、それはそれで(脱線略)



 ズバリ、ゲーム自体は花札で勝って撮影権を獲得、みちのくの名所を移動しながらとにかく撮影、の繰り返し。勝負のときはできるだけ大差で勝ち、より多くの撮影権を得るのがポイント。特に温泉では!

 みちのくの観光情報に関してはガイドブックも顔負けな情報量で地道な取材のあとがうかがえる。いや、マジで行きたくなるよ、コレは。

 まぁ、基本的に単調な繰り返しなんだが、観光、花札、撮影のループが結構いい関係を築いており、時間がかかる割にはまったり楽しめる。それにイヤなら必殺親権勝ちコマンドが、…って邪道!? ひ〜、神様ゴメンなさい!! あ、そうそう、対戦の基本はこいこいだがメンツによっては花あわせになるので注意。一応両方のルールは知っておいた方がいい。

 ストーリーの大筋はいわゆる火曜なんたら劇場のノリ。しかしキャラが意外なほどしっかり描けているのでシラけることもない。今にして思うと古典的すぎて(ゲームキャラ的には)新鮮な存在だったのかもしれん。

 グラフィックに関しては実写背景にイラストがのるかたちになっているが、陰影に気が配られているため『浮く』といった違和感は少なく感じる。感心。

 総合してどこがどう優れているとはいえないのだが、なんというか、立ち居振舞いのような当たり前のことが目を惹く逸品。そういう意味で味ゲーの称号を与えたい(多分いらないと突き返される)。みちのくに行ったつもりになりたい、もしくはちょっとお疲れ気味の枯れたアナタにオススメ、…かも。



■補足

 本作は花札グラフティ 恋々物語の流れを汲むソフトで、実質このテの複合ソフトとしては続編に位置する。感触の良さの一端はそういった要因が考えられるだろう。

 また、プログラム担当の日本一ソフトウェアがPS版とSS版の間に発売したどきどきシャッターチャンス☆への影響、オーツー、F・O・G各社の関係を洗ってみるのも面白い。…ってヒネクレ過ぎ?

first edition : 98/09/01
rewrite : 03/11/26
ひとこと もうマヒしてるが考えればスゴいタイトルだよな?

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