データ |
タイトル | 慟哭そして… | プレイ時間 | 25時間程度 (ゴールドエンドコンプ) |
機種 | SS | ストーリー | ★★★★☆ |
ジャンル | トラップADV | キャラクタ | ★★★★☆ |
メーカー | データイースト | グラフィック | ★★★★★ |
発売日 | 1998年 2月26日 | サウンド | ★★★★☆ |
定価 | 6,800円(通常版) | ソフトウェア | ★★★★☆ |
6,800円(ファイナルエディション) | ゲーム性 | ★★★★☆ | |
購入価格 | 2,980円(通常版) | 総合評価 | ★★★★☆ |
4,980円(ファイナルエディション) | お気に入り度 | ★★★★★ |
本文 |
ド硬派な内容と珍妙なノリで1960〜70年代生まれにトラウマ級の記憶を刻んだあのデコがナンの前フリもなく販売したギャルゲ。 男クサい、アクが強い、ビックリするほどギャル要素から離れた位置にある、あのデコが?! と、フリークの間に戦慄が走ったことは想像に難くない。 それこそ、内容がわかるまでは「どんな"TVすごろく"なのだろうか?」とか「ヒロインが放射能を浴びて超人に?」とか「ドコにフックが?」とか「ラスボスがカルノフ?」とか、etc.、etc.、想像力の翼があらぬ方向に羽ばたいていたものである。 しかし、フタを開ければ意外と、というかぶっちゃけ名作といって差し支えないものに仕上がっており、またもやデコに驚かされる結果となったワケだ。 物語は、山奥で事故に遭った一行が、近くにあった洋館に迷い込むところから始まる、いわゆる洋館脱出モノ。ナニモノかの存在は感じるがその姿が見えぬ閉鎖空間、行方明者の死体がみつかる異常事態。 その、コンシュマーとしては珍しいシチュエーションと18推枠での販売、原画が横田守氏だったことでPCからの移植だと信じ込んでいた人も少なからずいただろう。かくいうワタシもそのひとりなのだが。 ゲームの基本はアドベンチャー。洋館内を移動しながら背景をクリック、アイテムを入手、使用し、ときにヒロインと同行しながらフラグを立て、行動範囲を広げ、最終的に洋館からの脱出を目指す。 こう書くとナンのことはないが、実際のところキャラが死にまくるんよ。それこそ主人公だけではなく、ヒロインそれぞれに生死イベントが発生、失敗すれば、ハイ、サヨナラ。トラップアドベンチャーはダテじゃない。しかも全体的な難易度はかなり高く、攻略情報ナシでプレイしたら皆ことごとくお亡くなり、あげくの果てには先に進まない、なんてコトも。 でも、その難しさからくる緊張感こそ本作のキモでもある。また、イベントの組み立ても、同行ヒロインによるちょっとしたテキストの差異から分岐、(一度使うとなくなる)イベントアイテムの使い道が複数あるなど、かなり手が込んでおり、アドベンチャーゲームとしては極上品。 加えて、グラフィックもクセこそ強いものの丹念に描き込まれており、下着、特にパンツの描写は18推バンザイモノ。重苦しい雰囲気を漂わせるサウンドも及第点。また、発売時期を考えればシステムも充分。ただ、背景の配色が暗く、どこをクリックしたらいいかわかりにくいところはマイナスか。 1周目はできるだけ素の状態で遊び、生死イベントに失敗しても放置。どうしても先に進まなくなった場合のみ攻略を頼る。あとはキャラ毎のゴールドエンディングを目指し、攻略情報は解禁。という流れがオススメ。 サターン史上だけにとどまらず、アドベンチャー史上に残る名作だと思うのでハードの寿命がくる前にゼヒ。
first edition : 98/10/03
rewrite : 03/12/01 |
ひとこと | ホント、PCクサい。 |