データ |
タイトル | ラーゼフォン蒼穹幻想曲 | プレイ時間 | 35時間程度 |
機種 | PS2 | ストーリー | ★★★☆☆ |
ジャンル | 箱庭キャラゲ | キャラクタ | ★★★★★ |
メーカー | BANDAI | グラフィック | ★★★★☆ |
SHADE | サウンド | ★★★☆☆ | |
発売日 | 2003年 8月 7日 | ソフトウェア | ★★★★☆ |
定価 | 7,980円(PLUSCULUS) | ゲーム性 | ★★★★☆ |
6,800円(通常版) | キャラゲ | ★★★★★ | |
購入価格 | 5,480円(PLUSCULUS) | 総合評価 | ★★★★☆ |
お気に入り度 | ★★★★☆ |
本文 |
アニメ(以下"本編")も途中まではそれなりにオモシロかったケド、結局まんまエヴァだったのとオチの付け方(鬱展開のゆめりあ)がイマイチ気に食わなくて、そんなにいい印象を持ってなかったり。それこそ、遥さん(29歳乙女)萌えアニメとして特化したら良かったのに、と思う程度の評価。では、そのキャラゲはどうかというと、サテ? パッと見、好感度や発言力準拠のパラメータや移動システムなどは"ガンパレ"に近い印象を受けるが、実際はニライカナイを舞台とした"ぼく(神名綾人)のなつやすみ"、といった内容。 ゲームの基本はマップを移動して、キャラをはじめとするオブジェクトを調べ、時を操る力の源"katun"(システム的にはLOP)を補充、それを消費することでイベントを発生させるという流れ。会話は誰と(視界内特定距離の)誰/何についてという形式になっている。 実はこの作業が本作のキモで、これが(根本的な意味で)苦痛なら適正外。ジ・エンド。例えば移動ごとに起こる短いディスクアクセスとか。ただ、会話自体は前回起こしたストーリーイベントによって変化するので、そこを楽しめるなら気にはならないだろう。 そのイベントはキャラを掘り下げた好感度イベントと物語を進行させるストーリーイベントの2種類。これらはキャラとの交流を描いた簡単なものから本編を補完するもの、本編をなぞったものなどさまざま。そして膨大。 基本的なルート(結末)は(3 + α)種類とバリエーションに乏しいが、その分、ほとんど戦闘をせずに過ごすことも可能で自由度は結構高いといえる。また、ボリュームは凄まじく、特に40種類もあるエンディングには唖然呆然。ただ、それゆえ前述の作業がダメなら苦痛が勝るという点も。 本作で最も注目すべきは、徹底的なキャラの掘り下げ。本編でも活躍したオヤジキャラはもちろん、オペレーターの四方谷、五味、α小隊のマエストロ、東風、じゃじゃホースといった脇の脇までまでキッチリとキャラが立っているのは感心するやら呆れるやら。 しかも、あの一色監察官が最初から登場し(ファンよ喜べ)、皆に嫌われまくり、嫌味言いまくり、萌えイベントも発動(え〜っ…)、浮かれて踊って壊れて、八面六臂の大活躍。うわっ、オモロイ! 戦闘は掴みのないANUBIS Z.O.Eといった風で、要は浮遊型のアクション。近接武器とkatunを使用した飛び道具を使い、コンボを稼ぎながらザコを掃討、ボスを瞬殺していくという内容。やや大味ながら操作感は爽快で、キャラゲのワンパートとしては非常に良くできている。 サウンドは無音の期間が長くひたすら綾人の足音を聴くことになるのが寂しいところ。このテの作品で環境音をBGM代わりにするのは珍しくないが他にやりようがなかったかは疑問。 2Dグラフィックは取り込みメインだけあってそこそこ以上、ムービーは新規収録のモノもあり満足、ポリゴンはレンダリングこそジャギジャギだがモデリングの再現度は高く非常に優秀。この際アドベンチャーパートの動きがやや堅いのはご愛嬌か。その代わり戦闘パートは(動くモデルに集中できるんで)結構スムーズだし。 プログラム、システム的にはカユいところに手は届かないが不便も少ない。各パートにおいて90点以上のところは少ないが70点を下回ることもない、という堅実な仕上がり。 これは全体にも当てはまり、多少ひっかかるところはあるもののクオリティ自体は非常に高いといえる。 とにかくキャラゲとしては屈指のデキ。原作を知らないと楽しめない部分が多く、エンディングまわりも気持ちの良いモノではないが、作品世界を広げつつifも体験できる。そして遥さんにも萌えるし恵やキムのパン(略) 1周平均十数時間というプレイ時間の割に1周目が捨てプレイに近い(エンディング選択不可)、ストーリーイベントの総量や一部の分岐がわかりにくく攻略本が必須、といった難点はあるが、ラーゼフォンに多少の思い入れがあるならオススメできる仕上がり。特に29歳という妙齢の女性が好きとかα小隊で揉まれたいという願望があるならカ・ン・ペ・キ・だ! って、狭っ!!
first edition : 04/02/11
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ひとこと | いやもう、遥さんの乙女具合に萌える萌える。 |