データ |
タイトル | インタールード | プレイ時間 | 15時間程度 (コンプ) |
機種 | PS2 | ストーリー | ★★★★☆ |
ジャンル | パラレルノベル | キャラクタ | ★★★★☆ |
メーカー | NECインターチャネル | グラフィック | ★★★★★ |
ロングショット | サウンド | ★★★☆☆ | |
発売日 | 2003年10月09日 | ソフトウェア | ★★★★☆ |
定価 | 6,800円 | ゲーム性 | ★★☆☆☆ |
購入価格 | 3,980円 | 総合評価 | ★★★★☆ |
お気に入り度 | ★★★☆☆ |
本文 |
ひみちゅがおおすぎてわから〜(玉っぽく)、というのが正直なところ。なんせ、謎めいた展開の割に情報量が少なく、その信憑性も疑わしいんで。 # だからウソを書いてるかもしれん… 例えば主人公、私生活に関する描写はモチロン名前すらナシ。これは情報量をプレイヤーと同じにする、ある結末に対する布石、その存在の特異さを強調するため、という理由が考えられるが、ホントのところはどうだか不明。 物語は、世界が混沌に飲み込まれ、人類が絶滅したことを前提に進められる。生き残った人類は、ひとりの少女の夢に人類の情報を封じ、その認識によって存在し続けることを選択した。これをパンドラ計画(プロジェクト)という。ちなみに舞台となる世界は幾度かの再構築により計画開始時に比べて情報が劣化しているようである。 ヒロインは基本的に3人。全てが静止したかに見える月の街にただひとり封じられている、表象世界(主人公たちの世界)を滅ぼす(可能性がある)存在、和辻綾、表象世界で偶然パンドラ計画の存在を知った爆乳公務員、丸藤泉美、天上天下唯我独尊、己の欲求に忠実に生きる動物的な幼馴染、玉城麻衣子(通称'玉')というメンツ。 それぞれのヒロインに与えられた、パンドラ計画に対する揺らぎ、傍観者、第三者に位置するシナリオを通し、プレイヤーが認識した非日常から日常まで、さまざまな世界を描いていく。この、選択の繰り返しという当たり前の積み重ねをパラレルノベルと定義、エンディングを迎えるまでの過程をinterlude(幕間)とした構成。 その変化具合はヒロインが3人しかいない割に顕著で、特に玉ルートはパンドラ計画から目を逸らした世界、表象世界の日常に埋没する。そのため、初回にクリアしようものなら、ギャルゲ史上屈指のイタさを誇る幼馴染シナリオ(バカヒロインとのバカップル爆誕)でしかないというアリサマ。いや、好きだが。今思えば、最初にこのルートを通過させないためにあえてイタいキャラにしてるんじゃないか、と思うほどに。 とはいえ、どのルートを通ろうが、パンドラ計画の全容やその時々に起こる事象に対する明確な答えはない(ハズ)。もっというなら、伏線やその回収はほぼ皆無、場面の繋がりも悪く、その整合性も危うい。思いを巡らすにしても、玉より少し知識と忍耐力がある、程度の頭(ワタシのことだ)では限界がある、ときたモンだ。もうこの際、主観観測な上に(度重なる再構築時で)劣化している夢だから、で済ませてぇ… しかし、だから面白くなかったか、と問われるとそうでもない。確かにアドベンチャーゲームとしては問題アリ過ぎだと思うが、テキスト作品としてはアリ。特に大量の挿絵(CG)があしらわれた絵本と思うなら。 そのCG枚数はナンと400枚超。汎用のバストアップが表示されている状況とどっちが多いかわからないくらいの物量。しかもオッパイ(というより乳)やフトモモ、ケツが画面狭しと溢れかえる桃源郷。いろんな意味で押し切られることに。 反面、音楽関係はかなりしょんぼりで、玉関係の曲など、音色からショボくて聴いてられんと思うほど。ギターやピアノはフツーなんだケド。 ただ、いくらCGが豊富とはいえ、頭がお花畑なヒロイン(2/3)との日常パート(1/2)は長過ぎ(2/3 * 1/2 = 1/3)かと。日常を踏み越え非日常に至る感傷を生み出すプロセスだとは思うが、それにしてもしつこい。 特に綾ルートなど、綾と会話を交わすまで3時間近く、出会ってからエンディングまでの時間も同じくらいという時間配分。コレではサスガにヤキモキもする。そこまでしてガンダムネタをやりたかったのか、と突っ込むくらいには。 そのガンダムネタは主に玉のバイト先"アンナ・デラーズ"がメイン。コスチュームが緑色から始まる制服なんて序の口。店長"寺図"、コック"加藤"(後姿アリ)、ウェイトレス"嶋"(モロのバストアップアリ)という配役で、嶋さんはクーデター騒ぎ起こすし、客に金髪&インド娘(後姿アリ)はいるし。というか客層がモロに一年戦争… ンなトコロにテキスト割くならもう少し情報を頂戴と思う自分と「もっとやれ」と思う自分がせめぎ合い。後者は絶対マズいが。ともあれ完全無欠のチャレンジャー。作品的にも著作権的にも。 前述のようにアドベンチャーゲームとしてみると評価はできないけど、テキスト作品としてはソコソコに面白い。物語ではなく世界というか、(ちょっと違うが)叙事ではなく叙情というか。 溢れ返るナゾと不整合は作為的なモノだろうし。そういう意味では、綾ルートを追っているときの感覚はlainを(はじめて)観ているときに近い。あくまでも感覚のみだが。 それゆえパズルのピースがハマらないと気持ちが悪い人にはツラい内容。完結させるなら自分の脳内で。あとは、かなりヌルいオツムのヒロイン(たち)を許せてオッパイ(というか乳)が好きなら資格は充分。って、随分と狭いような気もするが気にするな。ワタシは許したしオッパイ(乳)も好きだ、ウン(マトモじゃないケドきっと大丈夫だよ)。 と、基本的にオススメしにくい内容だが、それでも気になるというのであればナンとか。非日常に惹かれた主人公よろしく一時埋没するのも良かろう。
first edition : 04/03/07
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ひとこと |
田村ゆかり嬢の玉城家3役(母、娘、息子)で、てなもんやボイジャーズの江原正士氏(ひとり4役)を思い出した。 |