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データ
タイトル ヴァルキリープロファイル プレイ時間 65時間程度
/Bエンディング
機種 PS ストーリー  ★★★☆☆
ジャンル 大作RPG キャラクタ  ★★★☆☆
メーカー ENIX グラフィック  ★★★★★
トライエース サウンド  ★★★★☆
発売日 1999年12月22日 ソフトウェア  ★★★★★
定価 9,800円(限定版) バグ補正 −★★★☆☆
6,800円(通常版) ゲーム性  ★★★★☆
購入価格 6,800円(通常版) 総合評価  ★★★★☆
お気に入り度  ★★★★☆

本文
 アース神族ヴァン神族、その他辺境の神々がひしめく神界。
 今、そこでは神界戦争―ラグナロク―が勃発しようとしていた。
 それぞれの戦力が均衡を保つ現状を、アース神族の長―オーディン―は、人間の魂を 戦力とする事で補おうとする。

 プレーヤーは、戦女神―ヴァルキリー―となり地上へ降臨し、高潔なる魂を集め、 必要とされる能力を与えて神界へ送り込むという任を受ける。

 そんな、北欧神話をモチーフとした重厚(っポイ)世界観と端麗なグラフィック、 トライエースらしい独特なシステムを持った大作RPG、それがこの ヴァルキリープロファイルです。



 まず、このゲーム、難易度が3つから選べる事が特徴と言えます。
 それぞれ、イージーノーマルハードとなっていて、ゲーム進行で 最小単位となるピリオドという時間単位の数、敵の強さ、獲得経験やアイテム生成等に 必要となるマテリアルパワーの配分、登場するダンジョンの数や難易度などが変化します。
# あと、到達可能なエンディングも…

 ゲームは、神界戦争の人材―エインフェリア―を探し出し、ダンジョンで育て、 頃合を見計らって神界へ送り出すという3つの作業を繰り返す事で進みます。
# ここでいうダンジョンは、建造物や国なんかをあらわす広義のモノです。

 そして、それぞれの行動毎にピリオドという時間を消費し、ある一定ピリオドが 経過したら神界フェイズとなり、そのチャプターでの評価を受けたり、それまでに 送り込んだエインフェリアの活躍具合を知る事ができます。
# つまり、ピリオド<フェイズ<チャプターという時間概念ですね。

 で、8+αチャプターが経過したらエンディングと…

 関係無いですが、システマチックなつくりやプロセスから、俺屍のプレイ感覚と 非常に似た印象を受けます。



 ヴァルキリーは、マップ画面で精神集中する事でエインフェリアの存在を感知したり ダンジョンの存在を感知する事ができます。

 そこで得た情報をもとに、街に降り立ってエインフェリアを勧誘したり、ダンジョンに 潜ってそのエインフェリアを育てる事ができます。

 街やダンジョンでは横スクロールアクションとなります。
 街での移動は人として行動している為に移動しかできませんが、ダンジョンでは 剣を振るったり晶石と呼ばれるものを利用して様々なアクションをとる必要があります。

 エンカウントは、固定遭遇以外は、ダンジョンを徘徊しているモンスターと接触する 事により起こり、この時、剣を敵に接触させれば先手を打つ事ができます。
 また、晶石をモンスターに当てればしばらく動きを封じる事もできます。

 この戦闘がこのゲームの肝で、内容は最大4人パーティのターン制。

 他と違うのは、1対1で戦うだけでは無く、ターゲットとした1体をパーティ全員で タコ殴りにできる事でしょう。

 武器によって変化する攻撃回数や魔法のタメが済んでいるか、決め技が使用可能か といった情報が、ターンの最初に決定されていて、その範囲内でなら好きなだけ 攻撃する事ができるようになっています。

 操作系は4人のキャラそれぞれに○×△□のボタンが割り振られていて、そいつを タイミング良く押して繋げるだけ。
 で、ある程度の攻撃を当てると決め技が使用可能になり、同じく○×△□ボタンで 決め技を繰り出せる…といった感じ。

 ですから、通常攻撃を全て当てて決め技を4連続でヒットさせるなんて事も、 逆に、全体に対してチョビチョビと攻撃を分散させる事も可能になっています。
# 一番近いものでは、ファイヤーウーマン纏組の戦闘があると思います。

 何度も戦闘していると決め技の演出がウザくてたまらなくなりますが、タイミングで コンボを繋げるというシステムである以上、これは仕方が無い事ですね。

 また、敵が接地している時に攻撃をHitさせると、早く必殺技や魔法が使用可能に なる紫炎石が、敵が浮いている時に攻撃をHitさせると、獲得経験値を上げる 魔晶石が発生する事があり、特に後者は効率的な育成を考える上では重要な役割を 果たします。
# 個人的にコレが一番アツかった。ルシオ燃え〜!

 で、この戦闘に多彩さを与えるのがトライエースお得意のスキルシステムや、細かい 属性を与えられた装備品、アイテムになります。
 これらを組み合わせる事で、非常に高い攻略性や自由度を再現しています。

 また、このゲームにはラグナロクに役立つとされているアーティファクトと 分類されるアイテムが存在し、これを素直に神界に送ってオーディンの評価を上げるか、 それとも着服してオーディンの評価を下げてしまうかといった駆け引きもあります。
# オーディンの評価が下がると、チャプター終了時にもらえるマテリアルパワーが 減ったり、もらえるアイテムがヘボくなったり、最悪の場合にはゲームオーバーと なってしまいます。



 で、私はハードモードでゲームを進め、最終的にはBエンディングというものに 到達したワケなんですが、その感想を素直に言わせて貰うとふざけんなって 感じです。

 何に怒ってるかと言えば、そりゃあんたマルチエンディングにですよ。
 難易度が高いというより意地悪なだけと表現した方が良いダンジョンや、安易な フリーズバグがあったりするのもご立腹ですが、これは輪をかけてムカツキました。

 えぇ、プレイ時間の少ないプレイヤーというスタンスから!

 私が戦闘マニアかつ経験値フェチである事が大いに関係しているとはいえ、 60時間以上遊んだ結果がむくわれない偽エンディングって〜のはいかがか?

 それも、私の進め方がマズいって〜んならいいんですが、素直にこうすべきだと 言われた方法でゲームを進めた結果がコレってのは納得いきません。

 いや、ヌルい事を言ってるのは百も承知ですが、それでもねぇ…

 この方法を取るのであれば、クリアのオマケにセラフィックゲートなんてモノを 用意する以外に、レベルや経験値、アイテムを引き継いで最初からプレイできる様に するべきではなかったのかと思います。
# それならば、バグありでも再度プレイする気も起きるんですがねぇ…



 ストーリーについては…、命をドブに捨てたがるクズどもが多いなぁって感じ。
 なんつ〜か、シチュエーションだけ与えておくから、あとはウィザードリーよろしく 感情移入はヨロシクって事なんでしょうが、時として断片的に、時として説明不足に、 時として無駄に死んでいく人間に、そして何より死ぬ事を前提として生まれてキャラに 感情移入できませんし、したくも無いってゆ〜のが正直なところです。
 もともと私はこういった壮大な世界観を持っている重いゲームにゃ興味は無いですし、 何よりそんなモノに何の期待もしてませんから、駄目人間の戯言と思って忘れて下さい。



 ソフトとしては上質で、やり込む余地はありますし、前述のセラフィックゲートも 戦闘マニアには嬉しいものになっています。
 時間が充分にあればかなり楽しむ事ができると思いますから、フリーズバグを 笑って許せる程度に余裕がある心の持ち主ならオススメできると思います。

 また、初回から攻略本を読みつつコンプを目指す遊び方をする人にもいいと思います。

 逆に言えば、初回プレイに攻略本を参照しないコンプリートゲーマーには相応の 覚悟を要しますから、私と同じ憤りを持つ可能性のある人は手出し無用ですね。
# 私の生活や適性には全くそぐわないソフトなんスよ。

 まぁ、個人的には充分楽しんだと思いますが、真っ当にプレイしてちゃんとした エンディングを見る事ができないのはやっぱチョッと、ねぇ…

first edition : 00/06/13
ひとこと おやじパーティサイコー!

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