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データ
タイトル ライジングザン
ザ・サムライガンマン
プレイ時間 8時間程度
/ノーマルモード
機種 PS ストーリー ★★☆☆☆
ジャンル 狙い撃ちACT キャラクタ ★★★★☆
メーカー ウェップシステム グラフィック ★★★☆☆
発売日 1999年 3月25日 サウンド ★★★★☆
定価 5,800円 ソフトウェア ★★★★☆
購入価格 5,800円 ゲーム性 ★★★☆☆
特典SCD ★★★☆☆
総合評価 ★★★☆☆
お気に入り度 ★★★★☆

本文
ニセ斬が語る粗筋
 よぉ、俺の名は斬! スーパーウルトラセクシィヒーロー斬だ!
 俺は昔、アメリカ西部の田舎町で保安官見習いをしていたんだが、ある日、 ヒーローになりたい一心で臨んだ闘いに敗れて命を落としかけたんだ。
 そこを俺の死んだ親父の友人であるスズキに助けられ、スズキの故郷である ジパングに渡り、シノビの技を体得して剣と銃の両方を使用する俺流、生涯無敵流を開眼したんだ。
 そんで、その成果を披露してここにヒーロー有りと示す為に故郷に戻ってきた。
 だがどうだ、故郷の町は金鉱を目当てにやって来た虐殺武闘団 邪火龍(ジャッカル) とやらが蹂躪していやがった。
 へっ、これはおあつらい向きのシチュエーションだ。その邪火龍とか言う痴れ者どもを 軽く捻って、スーパーウルトラセクシィヒーロー斬の存在を見せ付けてやるぜ!



アクションゲームとしては大味
 操作系では壁との当たり判定がイマイチ、斬撃のタイミングがやや悪く 思った方向に斬りつけない事が多い、ロックオン機能もやや使いづらいなど アクションゲームとしてはもう少し操作系を練って欲しかったところです。
 爽快感についても敵がガードを多用する為に少々低く感じます。まぁ、これは 要所要所に配置してある弾丸やハッスルタイムの使用で解消される問題なので、 そう悪く言う程のモノではありません。

 また、好き嫌いが分かれるところですが、敵アルゴリズムが単調で数回闘えば聖闘士並に 見切る事ができることで、タイマン時の闘いに緊張感が持てません。
 逆に多対一の闘いになると多勢に武勢感が高く、逃げながら一体ずつ確実に しとめるといった展開になり、やはり爽快感に欠けると言えます。
 私はヘボなんでコレも嫌いじゃ無いんですが、少なくとも中ボスレベルの 敵アルゴリズムにはもうひと捻りアイデアが必要だったと感じます。

 ステージ中の仕掛には小さなアイデアを少しずつ盛り込んであり、決してプレイが 単調になる事はありませんが、それでもオリジナリティがあるというワケでないのは 否定できないところ。ちょっと残念、という程度ですが。



みどころ
 しかし、このゲームは人によっては禁じ手ともされる方法で『ちょっとした荒さ』を覆いました。
 その方法とはバカゲーに仕立て上げる事です。
 本来バカの要素はナチュラルに盛り込まれたり、製作者のお遊びで入っている事が 多いのですが、このゲームはあきらかに「バカゲーをつくる」という確固とした目標を かかげています。

 それは説明書にあるパラパラ漫画や斬の装備についての本来どうでもいい設定、影山ヒロノブ兄貴が歌う主題歌、 痴れ者ばかりのキャラクタやウェスタン雨宮慶太崩れの世界を融合した世界観などなど、随所にバカにしてやろうと言う 意気込みが感じられます。

 しかし、このゲームの本当にバカな部分はそのシステム面にあります。
 ヒーローポイントを使用するハッスルタイム漢イベントトドメ・ファイナルでの斬斬舞CHICKENからSUPER ULTRA SEXY HEROまで 揃った称号システムといったバカシステム群です。

 これをもう少し細かく説明すると。

■ヒーローポイント
 敵を倒す、町人を開放する、漢イベントをクリアするのいずれかで増える未知の力。
 ちなみにとらわれの町人は全員カウボーイハットにパンツ一丁という いでたちであるが、これはみぐるみはがされたワケでは無く普段着の様である。

■ハッスルタイム
 ヒーローポイントが一定量溜まると使えるようになる能力。
 「ハ〜! ハッスルタイム!!」で始まるBGMが滑稽で良い。
 一定時間、刀のリーチや移動速度が倍になり、斬撃、銃撃共に早くなるという 特徴がある。ボスなどはこれで乱舞決めて終らせるのが懸命。

■漢イベント
 ボタン連打でどんな苦境も乗り越えられるシステム。
 シチュエーションは絶体絶命系がほとんどで、直径3メートルはあろうかという 顔と両手だけの力士とのツッパリ勝負などは広告に載っていたので有名では?

■トドメ・ファイナル
 ボタン連打で時間を稼ぎ、斬斬舞でグロッキー状態のボスをひたすら斬りつける スカっと爽快シーン。必殺技も無制限なんで斬りまくれ! 目標二千斬!
 ちなみにBGMは影山ヒロノブ兄貴が歌うテーマソングのサビをリピートしていて 燃え燃え。

■リザルトの評価
 各面のプレー内容を採点して、下はCHICKENから上はSUPER ULTRA  SEXY HEROまでの結果を表示してくれます。
 やっぱ漢ならSUPER ULTRA SEXY HEROを狙うでしょう。

 この様に、表記をチョいと変えて演出を追加する事により上手く別モノに 見える様にしてあります。
 もちろん、ゲーム自体がちゃんと遊べるレベルまでつくりこんであるからこそ こういったお遊びが活きてくるワケで、決して小手先という印象は受けません。

 この他にも、時折挿入されるムービーやポリゴンキャラによる寸劇の演出も お約束に近い形ながら馬鹿馬鹿しく、口の端を少しあげて笑えるデキになっています。



憶えておこう
■ステージ数は全9ステージだ!
×□×□×の最後の一撃はガード不能だ!
■特定の敵をロックオンするにはL1でサイトを表示して攻撃だ!
■いくらかの必殺技には無敵時間が設定されているので、突進系の敵をやり過ごす時やガード不能攻撃を受ける時に活用しよう!
■トロッコの面ではカンバンを撃ってみよう!
■勝てそうにない敵にも有効な必殺技があったりするから試してみよう。
■ラスボスには銃撃が有効だったぞ!



総評
 スズキの孫娘である初音がほとんど登場しないのが心残りです。
 せっかくくノ一という、時代劇で定番のお色気キャラを用意してあるのに、ヒーローの お約束である所のロマンスをやらないのは勿体無さ過ぎ!
 つ〜か、ミニ着物に網タイツという結構クるポリゴンやのに、もっと動かさないと あかんやん! ビバ、お色気ポリゴンギャル!!

※.00/10/14 追記
 ちゃんと出ます、初音。いやっほ〜い!

 ま、結局の所、考えてバカを詰め込んである以外は普通のアクションゲームなんで そこを積極的に楽しめる素養の無い人は手を出さない方が良いでしょう。
 その楽しみ方も本当にアレなゲームで腹を抱えて笑うタイプではなく 「ホントにもう仕方ないんだから」と半ば諦め入った幼なじみのヒロインが笑みを うかべる時の気持ちで楽しむタイプなので、過度の期待はかけずに優しい目で 遊んでみて下さい。
 まぁ、解かる人の前で一緒に遊ぶのが本当は一番面白いんですがね。

first edition : 99/04/09
ひとこと 元祖スタイリッシュアクション

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