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データ
タイトル ラビッシュブレイズン プレイ時間 15時間程度
/クリア
機種 PS ストーリー ★★★☆☆
ジャンル コミカルRPG キャラクタ ★★★★☆
メーカー パンドラボックス グラフィック ★★★★☆
発売日 2000年 4月27日 サウンド ★★★☆☆
定価 1,980円 ソフトウェア ★★★☆☆
購入価格 1,980円 ゲーム性 ★★★☆☆
お約束 ★★★★☆
総合評価 ★★★★☆
お気に入り度 ★★★★☆

本文
 パンドラMAXシリーズ第3弾はコミカルRPG。

 RPGといえば、第1弾のドラゴンナイツ・グロリアスもそうだったんですが、 ドラゴンナイツ〜が青春群像を描いた真面目な雰囲気の作品であったのに対し、 本作は、徹底的に軽いノリで統一されています。

 また、ドラゴンナイツ〜が、繰り返しプレイを重視したつくりだったのに対し、 こちらは、1回のプレイを重視したつくりと、これまた対照的です。

 しかし、基本システムの方はほぼ同じで、ノベル+会話画面でストーリーを進行し、 フィールド画面で目的を達成するかたちになっています。

 ただ、それぞれ後発の分だけ変化は付けられています。
 基本的な部分では、動作が軽くなっていたり、ノベル+会話画面のイフェクトが 多彩にとなっていたりしますし、特化した部分では、戦闘の攻撃/防御コマンドが、 装備する武器によって変化する事や、武器合成、CDからの武器作成、アイテムや モンスター、etc.の辞典といった要素が盛り込まれてます。

 特に、軽快になった点と装備品によるコマンド変化は面白さに貢献していると 思います。
# ただ、バランスがもう少し…、悪くは無いけど地味なんだよねぇ。



 ストーリーは…、そうですねぇ、何から書けばいいのやら…

 舞台は、ドラゴンナイツ〜の舞台となったカグランテスの隣国カーライル
 このカーライルは、少し変わった国で、町村レベルで職業勇者がひとりおり、 その名声によって、その土地が反映するという仕組みになっています。
# 興行収入みたいなもの?

 イフレー村の村長であるターレス(肉体(筋肉)美フェチ、恐妻家)は、勇者の 不在という深刻な問題を抱えており、その打開策として、少年(甥)を勇者候補として 旅出たせる事にします。

 その少年の名はアルフレッド(諸星あたる)。
 いつも村娘の尻を追っかけては、幼馴染のイリーシャ(ラム)のヤキモチ魔法攻撃を 受けている、ルックスと打たれ強さ以外に何の取り得もない少年です。

 なぜ、そのアルフレッドが勇者候補になったかといえば、勇者になる為の絶対条件―ルックスが良い事―をクリアーしている唯一の人材だから…

 ターレス自体も、決して乗り気ではありませんでしたが、背に腹は変えられず、 危険だから嫌だとゴネるアルフレッドを、「勇者になれば女の子にモテモテ」などど なだめすかしながら旅立たせるのでした。

 かくしてアルフレッドは、勝手についてきたイリーシャと、それにくっついてきた (一方的な)恋敵のフォルキュオス(面堂終太郎)と勇者になる為の旅にでるのでした。



 ま、こんな感じで旅立った、諸星あたるとラム、面堂終太郎が通りがかりに事件を 解決しつつ仲間を増やし、最後には強大な力を持った存在と戦う事になるって〜話です。

 いや、マジで基本的な人物配置はそのまんまなんですよ。
# ここらへんの雰囲気はオープニングムービーを観れ(聴け)ば一目瞭然かと…

 その他の人物やストーリーラインもコテコテ。
 …そうですね、最近なら電撃文庫か富士見ファンタジアあたりにありそうな感じ。
# アニメならワタルとかラムネとか?

 ですから、そういった意味でなら安心して楽しめるタイプです。

 でも、ですね…、個人的にはもう少し掛け合いでがんばって欲しかったなとも 思っています。

 序盤、特に旅立ちまでは、テンポの良い悪ノリで楽しませてもらったんですが、 旅立ってすぐにイリーシャがいなくなると、その勢いが無くなってしまいます。

 いや、別に華が無くなるからとかそんなんじゃなく、掛け合いの幅が狭まって、 やり取りが単調になってしまうんです。

 しかも、アルフレッドとフォルキュオスの2人は、ボケとツッコミの役割分担が あやふやで、もうひとつ歯切れが良くないんですよ。

 その後も、主にこの2人だけで行動する事が多く、あまつさえ、最もキャラが薄い アルフレッドがひとりで行動したりして、随分と愉快度が下がってしまいます。

 まぁ、頭からトばしすぎというのもあるんですが、全体の展開を考えて、もう少し キャラのからませ方を考えていればと思わずにはいられません。

 また、そのカバーをするはずのサブキャラが、チョい役っぽい扱いを受けており、 もう少し前にでてきてもよかったんじゃないかとも思います。



 まぁ、すっぱい事も書いてますが、全体のつくりは丁寧なんで、いい意味で力を抜いて 遊べる佳作なんじゃないかと思います。
 ですから、RPG離れしている人のリハビリにちょうどいい感じじゃないでしょうか?

 戦闘が終始地味で、終盤のボスには恐ろしいまでに消極的な戦い方を強いられるのが 難ではありますが、エンカウント等のバランスは甘いですし、ひとつひとつのクエストは 短時間で終わりますしね。

 また、2周目はパラメータや装備が持ち越せ、新しい場所に行ける様になったり、ごちゃちるやミニゲーム、外伝など、おなじみの豪華なオマケがついていますから、 値段以上の価値は充分あるんじゃないかと思います。



 どうも続編の発売も決まっているらしいんで、個人的には楽しみにしています。
 要望としては…、そうですね、アルフレッドに感情移入できるだけのキャラがあれば、 それで満足ってトコでしょうか?
 多分、それで、他のキャラに対する印象も随分と違うものになるでしょうから。

first edition : 00/09/27
ひとこと キャラをうまく操ればひと皮ムケるハズ。

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