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データ
タイトル 死者の呼ぶ館 プレイ時間 6時間程度
ED 7/28
達成率 31%
機種 PS ストーリー ★★★★☆
ジャンル ホラーNVL キャラクタ ★★★☆☆
メーカー パンドラボックス グラフィック ★★★★☆
発売日 2000年 1月20日 サウンド ★★★★☆
定価 1,980円 ソフトウェア ★★★☆☆
購入価格 1,980円 ゲーム性 ★★☆☆☆
転生ネタ ★★★☆☆
総合評価 ★★★☆☆
お気に入り度 ★★★☆☆

本文
 定価¥1,980で話題を呼んだ、パンドラMAXシリーズ。
 ドラゴンナイツグロリアスに続く第2弾は、グっと趣を変え、ホラーを題材にした ビジュアルノベルとなっています。

 とは言え、ドラゴンナイツ〜自体、ビジュアルノベルタイプのプログラムを 実装しており、プログラム、素材共に共通の部分は多いので、これは順当な流れと 言えるでしょう。

 第1弾のドラゴンナイツ〜は、充分な気合を感じる事ができるモノに仕上がっており、 それ故に、期待も不安も半々と言った気持ちでプレイしました。

 ストーリーの導入は、よくある洋館避難モノで目新しさは無いんですが、雰囲気は 充分に出ており、終始不満はありませんでした。

 むしろ、最初に洋館避難モノという固定概念が刷り込まれていた事により、 意表を突かれた形になって、ドキワクしながら読み進む事ができました。

 って〜のも、いきなり導入が平安時代。
 しかも、道ならぬ恋に堕ちた男女が、御上から逃げ様としているところから 始まるとゆ〜、某絆を思い出しそうな始まり方をしたからなんですね〜。

 もう、開始5分でツカミはOK。
 あとはズルズルとプレイするだけ。



 ストーリーは、不動産会社の新入社員である主人公が、2泊3日の別荘ツアーの 案内役に抜擢された事から始まる。
 ツアー参加者は、得意先会社の息子とそのガールフレンド、陰気なカップルに 人形師の父娘、そして主人公を合わせた7人。
 電車を乗り継ぎつつ目的の場所へたどり着いたものの、迎えが来ない為に徒歩で 目的地を目指す事になる一行であったが、その結果、森に迷い込んでしまい、 偶然見つけた一軒の洋館に泊まる事になる。
 そこで猟奇的事件が起こるとも知らずに。

 まぁ、ありがちな導入で始まる事からもわかる様に、閉鎖空間で起こる不可思議な 事件に振り回されながら、その謎を解きほぐしていくタイプのゲームです。
 ただ、それだけにとどまらず、転生モノのエッセンスも取り入れているので、 ちょっと目先を変えて楽しむ事ができます。

 とはいえ、その転生モノの部分が描ききれていない為に中途半端なイメージを 受けてしまい、決してプラスにばかり作用していないのが残念ではあります。
 もう少し突っ込んでくれれば、ずっと印象が良くなったと思いんですが…

 あと、非常に分岐が多く、良く言えば楽しみが多いのですが、逆に言えば、 収集がつかない点も困りモノです。
 これで、シナリオパターンが多ければいいのですが、大筋が同じなんで、繰り返し 遊んでいると飽きがきます。
 また、分岐の条件が解りにくいのも問題でしょう。

 システム面では、セーブがメモリーカードにつき1ヶ所しか無い事と、既読文章の スキップ機能が無い事で、繰り返しプレイが苦痛になっています。
# 既読文章のスキップはシステムを共有した弊害でしょうね。
 いくら1プレイの時間が短いとはいえ、これでは30近くもあるエンディングや、 分岐の回収もおぼつきません。
 せっかく既選択肢の色変えをやっているんですから、ここらへんはもう少し頑張って 欲しかったと思います。

 操作系は、ドラゴンナイツ〜とほぼ同じで、どこか重い印象があります。
 ただ、名前入力がFEPでできるのは、コンシュマーとしては珍しく(初かも?)、 関心させられました。

 グラフィックについては及第点をあげられるかと思いますが、グロ表現がイマイチ なのと、バストアップの色の選択や陰影の付け方がイラスト準拠になっていない部分に 不満が残ります。
 逆に、ムービーの使い方や効果の付け方は良いと思います。



 さて、おまけですが、今回も作中に登場したミニゲーム4本、外伝シナリオ、百物語、 他のパンドラMAXのムービー、ちるちゃんが活躍するアドベンチャーのごちゃちるなど 非常に充実しており、これだけでも値段分はあるんじゃないかと思うくらいです。
# 特にラビッシュ ブレイズンのムービーは面白く、購入意欲をかきたてます。
# って、もう既に買って随分と寝かされてますが…

 さすがに全エンディングや全選択肢のコンプをする気にはなれませんが、選択肢の コンプ率30%チョイで結構満足できましたから、ビジュアルノベル好きの人になら オススメできると思います。



 これから続々と発売されるパンドラMAXシリーズ。
 本編のデキだけでも充分だと思いますが、前作のフォローや、ファンとの交流を おまけコーナーでやっていく様ですから、パンドラボックス版ディスクステーションと しても期待していきたいと思います。

first edition : 00/06/10
ひとこと お買い得感はドラゴンナイツ以上かも?

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