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データ
タイトル ファイアーウーマン纏組 プレイ時間 50時間以上
/キャラコンプ(3周)
機種 PS ストーリー ★★★☆☆
ジャンル イベント堪能箱庭ゲー キャラクタ ★★★★☆
メーカー 徳間書店 グラフィック ★★☆☆☆
発売日 1998年 3月26日 サウンド ★★★☆☆
定価 7,800円 ソフトウェア ★★★★☆
購入価格 2,980円 ゲーム性 ★★★★★
学園生活 ★★★★★
総合評価 ★★★★☆
お気に入り度 (*´д`*)大好き

本文
 物語の舞台は、自主独立の精神を尊び自由な校風で有名な白鷺学園
 その校風ゆえに生徒間のイザコザが絶えず、場合によっては暴力沙汰にまで発展する こともある。
 しかし、同時にそういったトラブルを解決する自治団体も存在した。その名を纏組という。
 プレーヤーは転校初日に纏組と出会い、それからの10ヶ月間をその一員として過ごす ことになるのであった。



 ゲームは学園内の放課後のみに焦点をあてた箱庭系。
 学園にはイベントが満載されており、それを探し、時に解決するのが主な楽しみと なります。
 イベント解決の主な方法はズバリ喧嘩。そのためにプレーヤーは様々な部活を活用し 能力を高める必要があります。

 部活は学習系格闘系運動系園芸部の4種に分類でき、それぞれ成績と特技習得、 喧嘩用の技習得、体力増強と試合成績のアップ、体力増強に対応しています。
# 私のオススメは料理部。いろいろ最高です!

 この中で特に重要なのは格闘系。部活レベルが上がったときに習得できる技は喧嘩に 勝つためには必須。イベントをこなすためにはまずコレ。

 また、部活は日替わりで変更できますが、ある程度習熟しておくと合宿や試合に 出場することができるので固めて選択するのが良いでしょう。

 とはいえ、ゲーム自体が自主独立の精神に溢れまくってるんで、マッタリやるのが 一番オススメです。



 プレイ期間の約10ヶ月は平日、休日、長期休暇にわけることができます。

 長期休暇はムービーが流れるだけで終わり、休日は仲の良い女の子ととのデートが かなりショッぱいグラフィックで表示されるのみ。
 正直、休日デートイベントがあれば萌えの面でどんな恐ろしいことになっていたか 想像がつかないくらいなんですが、サスガにそこまでは手がまわらない、もしくは シチュエーションを学園内に限定するというやりかたを押し通したということなんで しょう。

 で、肝心の平日はトップビューで学園内を再現したマップが舞台で、時間は放課後、 場所は纏組の本部である保健室からの開始になります。
 保健室はシステムメニューの役割も果たしており、部活実行のショートカット、 ステータス参照、喧嘩技の設定、GPSの参照、メモリーカード操作、休養などが 実行可能。
 GPSとはGal Positioning Systemの略で、現在、誰がどこに いるのか、またトラブルが起こっていないかの確認が可能になっています。
 ただ、トラブル以外のイベントには反応しないので、実際に学園生活を堪能するなら 週に1回は学園内を徘徊する必要があります。その際、各所に設置している掲示板で ワープができるので学園の広さに反して移動の手間はそれほどかかりません。



 喧嘩はタイマンから多対多までに対応していますが、基本的にはコマンド入力式の変形。
 要は入力フェーズ実行フェーズに分かれてるのですが、入力フェーズは制限時間式、 実行フェーズはさながら格闘ゲームの様相を呈しています。

 もう少し詳しく説明すると、入力フェーズはあらかじめ6つのボタンにセットして おいた習得済の技を4つ選ぶというもの。この組み合わせ次第で勝敗の大半が決します。
 実行フェーズは、入力フェーズの技をお互いが同時に実行するのだが、例えば足払いで 技を止められたり、浮かされてボコボコにコンボを叩き込まれたり、また逆に相手の技を バックステップでスカした後にコンボを叩き込んだり、多少のランダム要素はあるものの アクション技能がなくても手に汗握る闘いを繰り広げることができます。
 また、技にはタイマンに強いもの、挟み撃ちされても迎撃できるもの、防御に秀でた ものとさまざまなバリエーションが用意されているので、組み合わせを考えるだけでも 飽きないようになっています。

 例えばタイマンで、ワンツーパンチで出端をくじき、旋風脚で追い討ち、 防御した相手の建て直しをブーメランクラッシャーのバックステップでスカし追撃、 仕切りなおしの前に強力な追撃技である鉄山靠をタタみ込む。
 1対多の場合、纏フィールドで敵数人をハジき、旋風脚で残った左右の敵を迎撃、 それでもしつこくやってくるヤツはワンツーパンチでツブしてから鉄山靠で吹きとばす、 という感じ。
# 最強集団バレヱ団に勝つためには更なる精進が必要ですが。



 ベースとなるシナリオはあるものの、それは特に重要でなく、また纏組の一員で あることすら無視できる自由度。
 転校の手続きひとつをとっても、選んだ学年により学校行事が分岐し各キャラからの 呼びかけ敬称が変化、あだ名に「さん」付けするかしないかが決められたり、血液型入力に 「わかりません」という項目があったりという懲りよう。
# あるイベント後、一時的にあだ名が「裸の大将」になったのは笑った。
 これがタイトルからエンディングまで全編に渡って徹底されているのは圧巻といわざるを えません。
 正直、ここまで凝ったつくりのゲームは数えるほどしかないでしょう。

 欠点としては、FXから移植したためか操作系がやや不便なのと、部活アニメが スキップできないこと、ややSEが不足していることがあげられますが、やはり最大の 欠点はそのグラフィックのレベルでしょう。それも全般的に。しかし、それを除けば 紛れもない快作であることは間違いありません。
 特にイベント好きゲーマーにとっては夢の宝箱。ギャルゲだといって敬遠しないで ゼヒともプレイして欲しい1本だと思います。いや、ホント。

first edition : 99/04/13
rewrite : 03/01/05
ひとこと やって損は無い、コレはかなりのモノだ。

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