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データ
タイトル 久遠の絆 プレイ時間 37時間程度
(コンプ)
機種 PS ストーリー ★★★★★
ジャンル 転生モノNVL キャラクタ ★★★★★
メーカー F・O・G グラフィック ★★★★★
発売日 1998年12月 3日 サウンド ★★★★★
定価 5,800円 システム ★★★★☆
購入価格 5,800円 ゲーム性 ★☆☆☆☆
総合評価 完全崩壊
お気に入り度

本文
 「なら、花札で勝負よ!」という潔さ、旅行ガイドとして徹底した内容、存在感のある女性陣で(ワタシの)注目を集めた、みちのく秘湯物語。

 そのメーカー、F・O・Gが贈るシネマティックノベル。最初はフツーのデキなら御の字と思っていたが、いざプレイしてみると、そのたぎりまくった内容に全てを持っていかれてしまったという逸品。



 モノはいわゆるビジュアルノベル(訴える?)。背景&バストアップの上に文字がカブさる構成。システム的には既読スキップや履歴など基本的な機能は揃っており、不便は感じない。

 物語は、現代をメインに、平安、元禄、幕末という3つの時代を舞台に、千年の時をかける愛を描いた転生モノ。

 それゆえ、どうしても悲恋を繰り返すので、"感動させるための人死に"が許せない向きにはオススメできないが、カタルシスはキッチリと解消されるので、それでチャラにできるなら。

 偏見ナシにみると、熱量のあるテキスト、まっすぐに気持ちをぶつけ合うキャラクタ、丁寧なグラフィック、美しい音楽がそれぞれ調和しており、そこから生み出される存在感は圧倒的。正直、食わず嫌いはもったいない。

 中でも音楽は内臓音源でCD-DAクラスの音質をサポート、ステレオ分割も密で、ゼヒ解像度の高い環境を用意することをオススメする。つか、モノラル環境ではもったいないお化けが出るわ。



 序盤の展開は、狂気と日常を行き来する謎の多いもので、伝記モノとしては王道であるが、それゆえすんなりと物語に惹き込まれる。それこそ、ただ文章を送る作業が欲求に変わるほど。そして、その喜びは物語を追うごとに加速し続け、気が付けば朝、なんてことも…

 自分の過去、愛した人、因果と宿命、それに巻き込まれた人々の存在を知り、現代を生きる自分がたどる結末は? これはゼヒ自分の目で確かめて欲しい。



 あ、でも勘違いすんなよ。鷹久はオレだから、間違っても4人のヒロインに手を出(錯乱略)

 いや失礼、記憶が混濁したようだ。まぁ、でもそれくらい思い入れがあるってコトよ。サスガは転生モノというか、とにかく萌える。憂いを持った美少女が"ふ〜ふ〜こくこく"(謎)だったり、従姉妹はやっぱり永遠の妹だったり、年上のおねぇさんが実は年下だったり、センパイが○(検閲)だったり。あ〜もう、チクショウっ!



 ともあれ、ひたすら熱量の高い作品。終盤、サスガにクドいと感じもしたが、全てを許してしまう勢いもある。特にコンシュマーの伝記ノベルとしては出色のデキなのでゼヒとも触れていただきたい。鷹久からの(まだいうか)お願いだ。

first edition : 98/12/25
rewrite : 03/12/04
ひとこと 万葉はまだこない…

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