データ |
タイトル | ぼくのなつやすみ | プレイ時間 | 12時間程度 /1周 |
機種 | PS | ストーリー | ★★★☆☆ |
ジャンル | 郷愁的体験箱庭SLG | キャラクタ | ★★★★☆ |
メーカー | SCE | グラフィック | ★★★★☆ |
発売日 | 2000年 6月22日 | サウンド | ★★★★☆ |
定価 | 5,800円 | ソフトウェア | ★★★★☆ |
廉価 | 2,800円 | ゲーム性 | ★★★☆☆ |
購入価格 | 5,800円 | 総合評価 | ★★★★☆ |
お気に入り度 | ★★★★★ |
本文 |
母親の出産に伴い、ド田舎の親戚へ預けられる事となった、都会っ子の『ぼく』。 このソフトで、プレーヤーは『ぼく』となって、1ヶ月を過ごす事になります。 ゲーム期間は、8月1日〜31日までの1ヶ月間。 その間、『ぼく』は、叔母の家である空野家に厄介になりながら、自由に過ごす事が できます。 とはいえ、1日のシーケンスや、行動範囲は決定されていますから、その範囲内での 自由ではありますが。 で、どんな事ができるかと言えば、虫取り、魚釣り、凧揚げ、地元の悪ガキどもと 出会ってから可能な虫相撲といったミニゲームがメイン(キッパリ) 特に、虫取りは時期、場所、時間帯の条件により、60種以上を捕獲する事が できる上に、滅多に出会えないレア昆虫が存在し、収集欲を掻き立ててくれます。 また、昆虫にはサイズが存在しており、最大サイズのキング級を採集する楽しみも あります。 採集したカブトムシ、クワガタムシは、ゲーム中盤以降に、虫相撲をさせる事が できます。 # ちゃんとイベントを発生させれば…、ですが。 この虫相撲は、最初に虫を選んで、興奮させる為に背中をつついたら、あとはオートで 決着がつきます。 勝負は、土俵から落ちるか、スタミナが切れた方が負けで、勝者はスタミナが全開し、 続けて対戦する事ができます。 ただ見ているだけで決着がつく虫相撲ですが、コレが結構アツくて、接戦を繰り広げる 自分の虫を見ていると、いつの間にか足の指が開いてます、いや、マジで。 イベントですが、これは『ぼく』の行動を制約しない方向で起こる傾向があるので、 それぞれに多少、食い足りない部分があります。 また、空野家のお家事情が関係する部分もあるのですが、個人的に、そういった ストーリー主導の流れを期待していなかった為、肩透かしを食らった気分でした。 まぁ、あまりやる事の無い夜の時間帯に情緒的な流れを取り入れるのには成功して いるとは思います。 ただ、どちらかといえば、もっと冒険的なイベントがたくさんある事を期待して いたので、それが無い事が残念でなりません。 せっかく悪ガキ3人トリオを登場させているのですから、虫相撲以外に、もっと いろんな行動を共にしたかったと思います。 ただ、私の感じた限り、制作側の意図はしっかり再現されている様なので、これは これでひとつの形なのでしょうね。 # マルチエンディングにしたのだけはどうかと思いますが。 雰囲気、こういったノスタルジー系のソフトで一番大切な要素。 それについては、間違い無く絶品だと思います。 古い日本家屋、ド田舎としか表現できない自然だらけの風景、おおらかな人々、 オレンジ色の夕焼け、昆虫の鳴き声、一面の向日葵畑… すこし行き過ぎかもしれませんが、昔、そこかしこにあった風景が、このソフトには 封じ込められています。 特に、昭和30年代以前の人なら、懐かしさを覚える人が多いんじゃないでしょうか? その証拠に、いつもならあんまり画面に興味を示さないウチの母親が、随分と 気に入っていた様ですし。 # ちなみに、ギャルゲやってる姿は見せてませんよ、一応、念の為。 そういう意味で、イベント云々をいうよりは、環境ソフト的な楽しみの方が合っている のかもしれません。 実際、画面を立ち上げて、遊んでいる間だけは、夏を感じる事ができますから。 ただ、バイオハザード方式の移動と、『ぼく』が喋る事、『ぼく』の現在の人格として ダンカン氏のナレーションが入るのは、違和感バリバリなんで、何とかして欲しかった ところです。 # どれも慣れの問題なんですがね。 正直言って、キャラクターやイベントを重視する人ならば、どきどきポヤッチオを、 もう少しストーリー的なものを重視するのであれば、はじまりの森をオススメします。 じゃぁ、このソフトの存在意義はどこにあるのか? それは、やはり田舎の雰囲気を疑似体験できる事でしょう。 もちろん、まっすぐな空野家の人々とのふれあいというものもありますが、それ以上に 田舎というものを再現している空間に価値があるのではないかと思います。 逆に言えば、幼少時の体験を思わせるイベントが封じ込められていないという事にも なるんですが… でも、そういった雰囲気を利用して、普段ゲームをしない人に薦められるのでは ないかと考えます。 ただ、操作系などを考慮すると、とてもじゃないけど初心者向けではないですが… 個人的な期待とは齟齬があったのは間違いありませんが、それでも、それなりに 満足する事はできましたから、興味を持った人は、やってみて吉だと思います。
first edition : 00/09/24
|
ひとこと | 振動機能を放尿時の震えに使ったのは新しい! |