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データ
タイトル エンジェル・ブレード プレイ時間 7時間程度
(クリア)
機種 PS ストーリー ★★☆☆☆
ジャンル チビキャラ劇場付き戦術SLG キャラクタ ★★★☆☆
メーカー オンデマンド グラフィック ★★☆☆☆
日本一ソフトウェア サウンド ★★★☆☆
発売日 1997年 7月 3日 ソフトウェア ★★★☆☆
定価 5,800円 ゲーム性 ★★☆☆☆
廉価 1,500円 お約束 ★★★★★
購入価格 1,980円 総合評価 ★★★☆☆
お気に入り度 ★★★★☆

本文
 西暦2020年の東京を舞台に悪の秘密組織、桔梗屋と警視庁特別捜査局第6課の戦いを描いたシミュレーションSLG。

 ストーリーはいわゆる戦隊モノをベースに、ルパン3世、ときメモ、エヴァ、ウルトラセブンなどのネタを盛り込んだパロディ系。

 戦隊モノのセオリーとしてある、キャラ設定やオフィシャル設定が本編に反映されていないのはちょっと問題かもしれない。あと変身しないの(ナニゲに問題発言)

 というのも、設定上爆弾娘といわれている赤塚夏希がそれほど直情タイプでなかったり、爆発物処理のエキスパートという桃井美咲が作中で爆弾処理しなかったり、黄河真琴がカレーもクイズも特に好きではない上に大食らいでもないといういまどきのイエローだったりするのである。

 また、各キャラにあるハズの、そのキャラが主役の話、というのが桃井になかったのもかなり疑問。前述の爆弾処理云々も含めるとメガネ差別があるのではないかと邪推したり。



 ゲームは全17話で構成されており、各話はチビキャラの演技で進むパートとシミュレーションパートで構成されている。とはいえ、そのうち1話は欠番になってるし、戦闘が起こらないこともある。で、1話が終了したらキャラにポイントを割り振って強化し次の話へ、という流れ。

 シミュレーションパートはシャイニングフォースやサクラ大戦を思い出してもらうと話が早いかと思う。

 それらとの決定的な違いはAPという行動ポイント制になっていて、それが尽きない限りは何度でも攻撃が可能なこと。要は敵をギリギリまで引きつけて攻撃するとAPポイント回数分だけ攻撃可能で、逆にウカツな行動をすると袋叩きにあうということですな。

 っても、敵のアルゴリズムはかなりおバカなんで普通にプレイしてたら楽勝です。



 グラフィックはPCエンジンに毛が生えた程度。正味ショボい。ただ一枚絵は岸上大策氏のもので、久遠の絆好きは要チェック。広報向けやマニュアルはナゼか別人の不思議。

 声優は正直素人レベルでウィザーズハーモニーよりは上手いかという程度。要は最下層付近。

 BGMはそこそこ普通だといえるがSEは種類が少なくかなり残念な感じ。

 …と、随分な感じですが、まぁそれも仕方なしというところでしょう。

 でも、ですね、私は結構好きですよ。

 というのも(主に敵側の)キャラが立っている上に、全編を通してお約束で塗り固められた構成になっていて、非常に安心して身をゆだねることができるんです。それこそ登場キャラがご都合主義のお約束を肯定するほど。

 キャラに関しては戦隊マニアで必殺技に情熱を燃やす局長、白石冴子、お約束9:悪の美学1で行動する敵司令、黒木左京、アルバイトで左京の副官を務める女子高生、橙野弥生(萌え)、やる気と意気地のなさがナンとも言えない下っ端など、ナカナカのもの。
# 今にして思うと下っ端はマールのにゃんこに通じるものがある。

 システムでは、メモリーカードではなくRAM上にデータを保存するQUICKメモリー機能があり、遅いメモリーカードに煩わされることがないのは特筆モノ。その性質からリセット一発でそれまでの労力が無に帰すこともあるが、…うぅ(ナニかあったらしい)



 なんというか、前述したように散々なところもあるんですが、プレイしていると"楽しんでつくりました"的なニオイがしてちょっと幸せな気持ちになるのも事実。

 ちょっと歪んだ楽しみ方だけど、そういったたしなみを持つ人ならプレイすることを止めることはしません。むしろゼヒに、っつ〜ことで。

first edition : 99/01/21
rewrite : 03/01/03
ひとこと ノビノビとした印象が好感触。マール王国シリーズの原点。デキはともかく結構好きです。

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